更新日: 2024.10.21 その他暮らし

「ベンツ」に乗り続ける人は「30年」でどのくらいの「コスト」がかかる？国産車と比較してみた

この記事は約 4 分で読めます。

メルセデス・ベンツ（以下ベンツ）は高級車の1つとしても知られており、車両価格や維持費が、国産車に比べると高額になる傾向にあるようです。そのため、ベンツの維持費や国産車とのコスト差が気になる人もいるかもしれません。

本記事では、ベンツと国産車を所有する際にかかるコストを解説します。今回は、乗り続ける基準を30年と仮定してシミュレーションを行っているため、ぜひ参考にしてください。

執筆者：FINANCIAL FIELD編集部（ふぁいなんしゃるふぃーるどへんしゅうぶ）

ファイナンシャルプランナー

▼

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

1 ベンツと国産車を所有する際にかかるコスト
2 ベンツを一生涯保有した場合の国産車とのコスト差
3 ベンツと国産車を30年保有した場合の費用を比較すると、ベンツの方が約1570万円高くなる

ベンツと国産車を所有する際にかかるコスト

ベンツと国産車を所有する際にかかるコストは、大きく分けると以下の2つになります。

●購入費用
●年間維持費

それぞれの費用内訳について、詳しく見ていきましょう。

購入費用

ベンツと国産車を所有する際には、車の購入費用が発生します。それぞれの車種で車両価格にランクが設けられているため、今回はベンツの「S-Class」と、代表的な国産車の車両価格を比較していきましょう。

●ベンツ「The S-Class Sedan」：1518万円～
●トヨタ「プリウス G」：320万円～
●ホンダ「ヴェゼル G」：264万8800円〜

上記の通り、ベンツ「The S-Class Sedan」は、トヨタ「プリウス G」と比較すると約4.7倍の価格で販売されています。ホンダ「ヴェゼル G」の場合は、約5.7倍の価格となるため、購入費用に大きな差が生じるといえるでしょう。

ただし、ベンツで取り扱われているグレードには、さまざまなものがあります。そのため、必ずしも上記のような金額差になるわけでない点は、十分に理解しておきましょう。

年間維持費

ベンツと国産車では、年間維持費の部分にも大きな差が出ると考えられます。具体的にはガソリン代や税金などです。ここでは、ベンツとトヨタのプリウスGにかかるガソリン代や税金について、ご紹介します。

まずベンツのThe S-Class Sedanシリーズ「S 500 4MATIC」の場合、燃費は1リットルあたりWLTCモードで11.2キロメートルとなっています。対して「プリウスG（ハイブリッド車2WD）」の場合、ハイブリッドであることも関係しますが、WLTCモードで1リットルあたり28.6キロメートル走行可能とのことです。仮に年間1万キロメートル走行する場合、ガソリン代が170円だとすると、年間で約9万2000円の差額が生まれます。

税金に関しては、自動車税と自動車重量税がかかります。

自動車税は、排気量によって金額が異なります。「S 500 4MATIC」の排気量は2996シーシーで、「プリウス G」の排気量は1986シーシーのため、自動車税（令和元年10月1日以後の場合）の差額は、1万4000円になると考えられるでしょう。

自動車重量税は、車両重量によって金額が異なり、「S 500 4MATIC」が2050キログラムで「プリウスG（ハイブリッド車2WD）」が1400キログラムとなることから、2年間で2万6000円の差額が生まれると考えられます。また、自動車重量税は車検費用の一部で、このほかに自賠責保険料や印紙代、整備費用がかかります。

ベンツを一生涯保有した場合の国産車とのコスト差

1台の車に一生涯乗り続けるのは現実的ではありませんが、仮に同じ車種を30年間乗り続けたと仮定して、ベンツと国産車のコストを比較してみましょう。それぞれのコストを表したものが表1です。

表1

	ベンツ	国産車（プリウスG ）
車体購入費用	1518万円～	320万円～
自動車税	150万円	108万円
自動車重量税	61万5000円	22万5000円
ガソリン代	455万3550円	178万3200円

※筆者作成

上記の金額を合計すると、ベンツは30年で最低でも2200万円程度の費用が必要となります。対して国産車（プリウスG）を30年保有した場合は、630万円程度の費用が必要だと分かりました。30年間のコストの差は1570万円となり、年間で52万円程度となります。

ただし、今回は維持費に車検費用や駐車場代、自動車税と自動車重量税の重課分などは含んでいません。そのため、それらを含めるとさらにコストがかかる可能性があります。

ベンツと国産車を30年保有した場合の費用を比較すると、ベンツの方が約1570万円高くなる

ベンツと国産車を30年保有した場合の費用を比較してみると、ベンツの方が約1570万円高くなる結果となりました。ただし、今回は国産車をトヨタ「プリウス G」として計算したため、車種によっては計算結果が異なる可能性がある点に注意しましょう。車検費用や駐車場代なども含めると、さらにコストがかかる可能性もあるでしょう。

また、実際の走行距離や新車、中古車のどちらを購入するのかによっても、必要な費用は変わってきます。今回紹介した内容はあくまでも目安として、維持費の計算に役立ててください。