更新日: 2024.10.30 キャッシュレス
ママ友とのランチで「会計は別々で」と伝えたら、「現金のみ対応可能」と言われました。まとめてなら「クレジットカード」も使えるそうですが、なぜでしょうか?
顧客とのやりとりが少ないキャッシュレス決済を増やすほうが、業務は効率化できるのでは? と疑問に思う人もいるかもしれません。本記事では、クレジットカードやQRコード(二次元バーコード)などのキャッシュレス決済が制限されるケースがある理由について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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キャッシュレス非対応の店舗がある理由
最近では、クレジットカードや主にスマートフォンを使ったQRコード決済などさまざまな支払い手段が存在し、現金を持っていなくてもモノを購入したりサービスを受けたりできるようになりました。消費者としては自分に合った手段が選べるので便利ですが、店舗によってはキャッシュレス非対応で現金のみ使えるケースも少なくありません。
キャッシュレスによる支払いが一般的になっても、「現金のみ」としているのは、店舗側が決済会社に支払う手数料が影響していると考えられます。手数料以外に、場合によっては決済端末の導入やシステム利用料を負担しなければならないケースもあるため、それらを避けるために敬遠されることもあります。
店舗側はカード会社に手数料を支払う必要がある
顧客側は、支払い手段が現金でもキャッシュレスでも基本的に金額が変わることはありません。一方、店舗側は加盟店手数料やシステム利用手数料などを決済会社に支払う必要があります。ほかにも、クレジットカードの場合は決済端末設置費や維持管理費などがかかるため、利益が減るデメリットがあります。
具体的な手数料率は、決済手段や店舗の売上高、規模、業態などによって変化するため一概にはいえません。中規模小売店であれば3%前後の手数料を負担するケースが多いようです。大規模チェーン店になると1%台まで下がることもあります。QRコード決済サービス大手の「PayPay」の決済システム利用料は1.6%から1.98%となっています。
手数料率は売上や利益に多大な影響を与えるため、店舗側としてはできる限り手数料率が低く維持管理費を抑えられるものを選びたいと思うでしょう。その一方で、利便性が失われて売上が下がると本末転倒なので、購入単価や顧客満足度などさまざまなデータを分析しながら、導入を検討するケースが多いのではないでしょうか。
個別や少額決済で「現金支払い」を求められる理由
クレジットカードやQRコード決済を導入していても、店舗によっては「割り勘」や数千円単位の少額決済の場合は、現金支払いを求められることも少なくありません。これは、売上に対して手数料負担割合が大きくなってしまうだけでなく、決済処理の手間が増える点も関係していると考えられます。
このような場合は現金で支払うか、誰かがまとめてクレジットカードなどで支払い、あとで個別に金銭をやり取りするパターンが多いでしょう。このように友人の分もまとめて立て替えると支払金額が大きくなり、ポイントも多くもらえるメリットがあります。
ただし、立て替えた分を支払ってもらえない、一人だけポイントをもらうのはずるいと文句をいわれるなどトラブルが発生する可能性もゼロではないので要注意です。
まとめ
本記事では、キャッシュレス決済が可能でも「現金支払い」を求められるケースがある理由について解説しました。最初から現金で割り勘にするべきか、幹事や代表者がまとめて立て替えたほうがいいのかについてはケースバイケースです。それぞれのメンバーや状況に合わせて臨機応変に対応していきましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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