会社員の夫が「通勤ラッシュがすごいから、有料座席サービスを毎日使いたい」と言っています。乗車時間は1時間程度で新幹線や特急ほど長くないのでぜいたくだと思うのですが、コスパやタイパは良いのでしょうか?
配信日: 2024.11.10
そのようなニーズに応えるため、有料座席指定サービスを導入している鉄道会社も増えました。ただし、乗車券とは別で料金を支払わなければならないことが一般的で、「ぜいたく」と感じることもあるかもしれません。
本記事では通勤で東急東横線の渋谷駅から横浜駅間の約35分を利用するケースを想定します。このような場合、有料座席指定サービスを利用するメリットはあるのか、コスパやタイパは悪くないのか解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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有料座席サービスを毎日使ったら月額いくらかかる?
これまでは「ゆったり座って移動する」といった場合、新幹線や特急の指定席やグリーン席券を購入するのが一般的でしたが、在来線でも「確実に座れる」サービスが続々と登場しています。
例えば、東急電鉄が東横線や大井町線で「Qシート」を導入し、JR西日本は新快速Aシートを指定区間で運行しています。東急電鉄のQシートの利用料金は「大人・小児一律500円」で、チケットレスサービスまたは指定改札窓口で購入します。
JR西日本の新快速Aシートは、購入方法によって料金が異なるので注意しましょう。みどりの券売機で購入すると840円ですが、「インターネット予約e5489」でチケットレス指定席券を購入すると600円です。240円の差額があるため、利用機会が多いほどチケットレス指定席券がお得といえるでしょう。
有料座席サービスはすべての列車に適用されるわけではなく、種類や運行時間が限定されていることもあります。例えば東急東横線や大井町線は夕方以降に設定されており、朝のラッシュ時には利用できないので要注意です。
仮に1回あたり500円かかる「東急東横線のQシート」を渋谷駅から横浜駅まで毎日使ったら、1ヶ月に20日通勤した場合は1万円かかります。有料座席サービスの利用料金とは別で通常の乗車料金も必要です。
有料座席サービスを利用するメリット
指定席のため「混雑を避けて確実に座って移動できる」のが大きな特徴ですが、それ以外にも下記のようなメリットがあります。
・車内無料Wi-Fiや電源コンセント設備がある
・一般車両よりも席数が少なく、新幹線や特急指定席のように快適に過ごせる
・リクライニング機能やテーブルが付いているので休憩や仕事もできる
通勤ラッシュで車内が非常に混み合うと、その場で立つのも難しくなることもあります。たとえ片道1時間程度であっても移動時間を快適に有意義に過ごしたい場合は、お金がかかっても有料座席サービスを利用する価値はあると思われます。
コスパやタイパは良いのか
有料サービスを使う以上は、コストパフォーマンス(費用対効果)やタイムパフォーマンス(時間対効果)が良い状態にしたいと考える人も多いでしょう。結論としては、有料座席サービスを使うとコスパやタイパは良いのかどうかについては、人それぞれと言わざるを得ません。
しかし、普段は子育てや家事などで忙しく「通勤時間は貴重な仕事や勉強時間」である場合は、座ってパソコン作業や読書ができるのはメリットが大きいでしょう。混雑に巻き込まれると通勤するだけで疲れ、業務パフォーマンスが落ちるリスクもあります。
その点、座席指定サービスを利用すれば、作業をしない場合でもリクライニング機能を使って休めるので体力を温存できるのも魅力的なポイントですね。
通勤ラッシュに限った話ではありませんが、狭い空間に多くの人が集まるとトラブルが発生する可能性も高くなりがちです。有料座席サービスを利用すれば絶対になくなるという保証はありませんが、リスクを軽減できるケースは多いのではないでしょうか。
一方、「公共交通機関はとにかく移動できれば問題ない」と考える人は、座席指定サービスの利用は「出費が増えるだけ」になってしまうため、コスパは悪くなるかもしれません。
まとめ
本記事では、有料座席サービスを毎日使うのはぜいたくなのか解説しました。有料座席サービスの利用に価値があるかどうかは人それぞれ異なり「月に2万円かかるからもったいない」とは一概にはいえません。
自身が考えるコスパやタイパの判断基準と照らし合わせながら、追加で「1万円」の出費が発生したら必要経費と考えられるのか、それとも単なる消費となるのか考えてみましょう。判断するのが難しい場合は、まずは一度体験してみるのも良いでしょう。
出典
東急電鉄 有料座席指定サービスQシート
東急電鉄 東横線有料座席指定サービス Qシート
東急電鉄 大井町線有料座席指定サービス Qシート
西日本旅客鉄道 JRおでかけねっと 新快速 Aシート(有料座席サービス)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー