10月以降、ハガキは「不足分の切手」を貼ればそのまま使えるんですよね? 手持ちの370円の「レターパック」で書類を送りたいのですが、さすがに交換しないと使えないでしょうか?
配信日: 2024.11.13
過去に購入したレターパックは、引き続き利用できるのでしょうか。本記事では、料金改定の背景や内容、手元にあるはがきやレターパックの使用方法について解説します。
執筆者:古澤綾(ふるさわ あや)
FP2級
郵便料金はどのくらい上がった? 背景について解説
2024年10月1日より、郵便料金が変更されました。まずは主な郵便料金について、図表1で確認してみましょう。
図表1
日本郵便株式会社 2024年10月1日(火)から郵便料金が変わりました。 郵便料金の変更内容
多くの郵便物が、16~170円値上げされました。日本郵便は、昨今のデジタル化の影響により郵便物数が減少し、今後も減少が続く見込みであるため、サービスを安定的に提供するため値上げに踏み切ったと説明しています。
これまで料金が異なっていた定形郵便物「25g以内」と「50g以内」は、区分が統一されて50g以内の場合は一律110円となりました。これに関しては、「利用者にとって分かりやすい料金とする」こと、「最小限の引き上げ幅」にすることを基準として定められました。
値上げ後の郵便物の対応
2024年10月1日以降に差し出す郵便物に関しては、不足分の切手を添付すればこれまで通り使用できます。
例えば、63円はがきに22円分の切手を貼り付ければ、窓口で差し出してもポストに投函しても郵送できます。なお、差額用の郵便切手として、次の4種類の切手が発行されています。
・16円切手
・22円切手
・26円切手
・40円切手
はがき自体を窓口へ持っていき交換もできますが、所定の交換手数料が必要です。手数料は、郵便切手・通常はがきが99枚までは1枚あたり6円です。
そのため、不足分の切手を貼り付ける場合に比べて、はがき1枚あたり6円が余分にかかります。通常は、不足分の切手を貼り付けるほうが良いでしょう。
レターパックもそのまま使える?
大切な書類を送る場合や、小物を配送する場合にも役立つレターパック。全国で配送料金が変わらないため、ゆうパックではなくレターパックを活用している人も多いでしょう。今回の郵便料金値上げでは、レターパックの料金も値上げされました。
レターパックについても、差額の郵便切手を貼り付けることで、手持ちの封筒をそのまま利用できます。封筒自体を交換したい場合は、はがきなどと同様に、交換手数料がかかります。
交換枚数99枚までは、1枚あたり55円の手数料がかかるため、不足分の切手を貼り付けて利用するのが良いでしょう。不足分の切手は、図表2のように貼り付けます。
図表2
日本郵便株式会社 2024年10月1日(火)から郵便料金が変わりました。
なお、レターパックには「この線より上は消印に使用しますので、何も書いたりはったりしないでください。」との注意書きがありますが、切手の貼り付けについては問題ないとしています。
料金が不足したままだと、差し戻されたり、送り先の相手に請求されたりするため、印字されている料金と現在の料金を確認して発送するようにしましょう。
まとめ
2024年10月1日から、郵便料金の値上げが実施されています。郵便物数は今後も減少が予測されるため、値上げを余儀なくされています。
値上げによって、より一層デジタル化が進む可能性がありますが、紙での保存が必要な書類などもあります。
レターパックは、送り先の住所や重量、大きさによってはゆうパックなどの小包の配送よりも安く済む可能性があり、今後も活用される機会が多いでしょう。不足分の切手を貼り付けない場合は、差し戻されるか、送り先の相手に請求されてしまうため、不足額を確認して送るよう気をつけましょう。
出典
日本郵便株式会社 郵便料金の改訂および新料額の普通切手の発行などについて
日本郵便株式会社 2024年10月1日(火)から郵便料金が変わりました。
執筆者:古澤綾
FP2級