更新日: 2024.11.14 その他暮らし
生活保護を受けている田舎暮らしの友人は「車」で通勤しているそうです。車の所有は認められないのではないでしょうか?
この記事では、生活保護受給者が車を所有できる条件について詳しく解説します。ただし、地域によって条件や内容が異なる場合もあるため、詳しくは住んでいる地域の担当ケースワーカーに確認してみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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生活保護制度とは
生活保護制度は生活に困窮している人に、憲法が定める健康で文化的な最低限度の生活を保障し、自立を助長する制度です。生活保護の申請は国民の権利で、保護が必要な方は誰でも受けられる可能性があります。
ただし、生活保護を受けるには、国の定める保護基準を満たす必要があります。収入が保護の基準(最低生活費)を超える場合は、生活保護を受けられません。収入には以下のような内容が含まれます。
●給与
●賞与などの勤労による収入
●自営業収入
●農業収入
●年金
●贈与
●仕送り
●保険給付金
●国や自治体から受けた手当
●財産を処分して得た収入
●そのほかの臨時収入 など
このような収入の額が最低生活費に満たない場合は、生活保護を受けられる可能性があります。なお、収入の例にある「財産を処分して得た収入」の中には車も含まれます。生活保護における車の所有については、次で詳しくみていきましょう。
生活保護において車の所有は原則認められない
生活保護を申請した際に車が資産として認められた場合は、売却するなどして生活費に充てるよう求められます。そのため、生活保護を受ける場合に車の所有は基本的に認められていません。
ただし、やむを得ず車を手放せないという方には、車の所有が認められるケースもあります。なぜ所有が認められるのかは、次で詳しく解説します。
生活保護でも車の所有が認められるケース
生活保護費を受給していても、車の所有が認められるケースは以下の通りです。
●事業用品としての車
●公共交通機関の利用が著しく難しい場合の通勤や通院・通学用等の車
●通勤用の車を持ちながら求職している場合
●保育園の送迎など
●処分価値が小さい車 など
個人事業をしており荷物の運搬などで車を使用する場合は、事業用品として認められる場合もあります。また、公共交通機関が発達していない地域に住んでいて通勤や通学、通院などが難しい場合も、条件次第で所有が認められるでしょう。
何らかの事情で就労を中断している方で、通勤用自動車を持ちながら求職している場合も所有が認められるケースがあります。これは通勤用自動車を処分することで就労が困難になり、就労による自立の可能性を奪うことになりかねないためです。
託児のため車が必要な場合は、保育園などへの送迎により車がなければ通勤が困難なケースや、公共交通機関の利用が難しい場合に認められるとされています。
さらに、所有している車の処分価値が小さく、売却しても、当該の世帯においておおむね6ヶ月分の最低生活費を賄えない程度の車は所有を認められる場合があります。
ただし、これらの基準は地域によっては異なる場合もあるため、確認が必要です。ここで紹介している内容はあくまで目安として、詳しい内容は住んでいる地域の担当ケースワーカーに問い合わせてみてください。
生活保護を受けていても条件により車の所有が認められる場合がある
生活保護を受給している場合、車の所有は原則として認められません。なぜなら、車は資産としてみなされており、売却すれば生活費に充てられるためです。ただし、状況によっては所有が認められる場合もあります。
公共の交通手段がなく不便な地域に住んでいる方や、車を事業用に使用している方などは、所有が認められるケースもあるでしょう。ほかにもさまざまな条件を基に、車の所有が認められる場合があります。
車の所有については各地域で判断が異なるため、正しい内容は住んでいる地域の担当ケースワーカーに問い合わせてみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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