片づけの美学181 棚だけのキッチン収納|食器が出しづらいので、引き出し収納に買い替えようか迷っています

配信日: 2024.11.19

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片づけの美学181 棚だけのキッチン収納|食器が出しづらいので、引き出し収納に買い替えようか迷っています
キッチン収納に、棚しかなくて使いづらいというご相談を受けたことがあります。確かに、引き出し収納のほうが出し入れはしやすいです。ただ、棚収納にも食器を収納するメリットがたくさんあるのです。
奥野愉加子

執筆者:奥野愉加子(おくの ゆかこ)

美学のある暮らし 代表

整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。

<美学のある暮らし>

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棚にメリットはあるけれど、引き出しは?


棚:高さを気にする場面が少ない(高さを調整できることが多いため)
引き出し:高さが決まっているので、コップなど引っかかると入れられない
 
棚:食器を安全に保管できる
引き出し:開け閉めで食器が揺れてカチャカチャ音がする。当然割れる可能性も少しある
 
棚:高い場所まで食器が入れられる
引き出し:目線より上の段では見えないので使えない

というように、一方が確実に有利ともいえないほど、それぞれに利点があるのです。
 
その棚に扉がついているかどうかによっても便利さは変わってきますし、収納方法も違ってくるでしょう。ご自宅のキッチンが棚しかなくて、使いづらいなと感じている場合は、メリットを生かし、デメリットを減らすことで、使いやすさをアップさせていきたいです。
 

棚の奥行きは深い? 浅い?

棚の奥行きによって、食器の置き方と棚1段分の高さを調節していきます。奥行きが深い場合、棚の1段ずつを高くして、奥まで見やすく、取り出しやすくします。食器は、奥と手前の2段階で入れていきます。手前はよく使う食器にします。奥には、使用頻度の低い食器がおすすめです。
 
奥行きが浅い場合は、食器は奥と手前に分けず、1段階で入れていきます。取り出しやすいので、棚1段分の高さは低めにして、段を細かくして収納力をアップさせましょう。棚板が少ない場合は、ホームセンターなどで棚板やビス(棚板を支える金具)が売られているのでDIYもおすすめです。
 

手持ちのお皿は大きい? 小さい?

手持ちのお皿が大きい場合は、大皿+取り皿を取り出しやすくすると便利になります。平たい大皿を入れる段は、高さはそんなに必要ありません。3~4枚くらい、お皿がムリなく取り出せる高さがおすすめです。
 
手持ちのお皿が小さい場合は、小ぶりな食器を前後で並べます。取り出しやすいように、高さには余裕が必要です。重ねる食器は、2種類くらいまでにしましょう。
 

コップの数とお皿の数はどっちが多い?

食器の中で、コップとお皿の割合はどのくらいでしょう。
 
コップをよく使うご家庭では、家族が取り出しやすいようにコップはキッチン入り口付近に入れましょう。高さは胸の高さくらいが便利ですが、小さなお子さんがいる場合は手の届く高さにしてあげることで、「コップを取ってあげる」という作業から解放されます。
 
普段はペットボトルを使うからコップはあまり使わない、というご家庭もあるでしょう。そんな場合は、お皿を取り出しやすい位置に入れていきます。
 

やめたほうがいい:段の中で段を作るアイテム

棚の収納力を高めるために、段の中に段を作るアイテムを使われている方もいるでしょう。
 
よく見かけるのは、棚の奥で使われていて、もう何年も触っていないという状況です。お皿はたくさん入りますが、取り出し時のぶつけるリスク、取り出す面倒くささで、置物状態になりがちです。こちらのアイテムはおすすめできません。
 

棚のいいところを活用する

引き出しのほうがいいなと思うと、棚収納のいいところが見えづらくなるものです。
 
棚には、たくさん入るという大きなメリットがあります。位置や置き方を工夫することで、引き出し収納にも負けない便利さを作ることができます。使いながらいろいろと試してみましょう。
 
執筆者:奥野愉加子
美学のある暮らし 代表

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