更新日: 2024.12.02 その他暮らし
「セカンドカーが欲しい」という夫。1台でも毎月2万ほどの維持費がかかるのに、「年収400万円」の我が家でも2台所有できるのでしょうか?
今回のケースでも2台目の購入を検討しているとのことですが、年収面で不安を感じているようです。車を持つには、購入費用はもちろん、維持費についてもしっかり事前に考えておく必要があります。
そこで本記事では、車2台分の維持費について解説しつつ、年収400万円の家庭でもセカンドカーを持てるかどうか取り上げます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
セカンドカーを持つメリット
カレント自動車株式会社が行った「セカンドカーに関するアンケート」によると、回答者の82.0%はセカンドカーを所有している、もしくは所有したいと思っているという結果でした。所有する理由の上位5つは、回答者が多い順に以下の通りです。
1位:メインカーの他に乗りたい車があるから(31.7%)
2位:人や荷物を多く乗せることができるから(11.5%)
3位:雨の日にメインカーに乗りたくないから(10.1%)
4位:メインカーの走行距離を伸ばしたくないから(8.6%)
5位:燃費がいいから(4.3%)
セカンドカーは、シンプルに車が好きな人にとってあこがれであるほか、都合に合わせてメインカーと併用できるという理由で求められているようです。
車2台の維持費はどれくらい?
車を2台持つ場合の維持費は、どのような車を持つかによって大きく変わります。排気量や重量が大きい車であれば法定費用が大きくなりますし、消費する燃料も多くなる可能性があります。
例としてここでは、5人乗り普通自動車を2台所有するものとして、シミュレーションの結果を表1にまとめます。なお任意保険については以下の条件で試算しています。
●13等級
●ゴールド免許
●日常・レジャー使用
●夫婦のみ運転(同居家族のうち運転する最も若い人は「26~34歳」)
●車両保険あり
表1
費目 | 5人乗り普通自動車1台の維持費(年間) |
---|---|
自動車税種別割 | 3万6000円 (2019年10月1日以後初回新規登録) ※総排気量が1.5リットル超~2リットル以下の場合 |
自動車重量税 | 1万6400円 (2年で3万2800円) ※車両重量が1.5トン超~2トン以下の場合 |
自賠責保険料 (24ヶ月) |
8825円 (2年で1万7650円) |
印紙代 (持込検査の場合) |
1150円 (2年で2300円) |
任意保険料 | 9万4800円 (月7900円) |
車検基本料金 (法定24ヶ月点検や整備費用など) |
約1万7500円 (車検ごとに3万5000円かかるケースで計算) |
合計 | 約17万4675円 (月に約1万4560円) |
※筆者作成
表1の結果を2倍にした金額が、普通自動車2台を所有する場合の維持費の目安です。年間では34万9350円(月々約2万9110円)になります。
もしメインカーかセカンドカーが軽自動車になれば、もう少し維持費は安くなる可能性があります。逆に大型車を選んだり、普通自動車でも排気量や重量などが大きくなったりすれば、維持費は高くなるでしょう。
加えて、ガソリン代や駐車場代、部品交換代などもかかってきます。走行距離や駐車場の有無、車両状態などにもよりますが、長距離を走る人や駐車場を借りなければならない人の場合、数万~数十万円がプラスでかかってくる可能性もあります。
さらに一括払いではなくローンで購入する場合には、月々の支払いも計算する必要があるでしょう。
年収400万円でセカンドカーを持つことは可能?
年収400万円の家庭がセカンドカーを持てるかどうかは、支出状況や購入する車両などによって左右されるでしょう。年収400万円の家庭の手取りは320万円前後と考えられます。仮に夫婦2人世帯で毎月の支出が平均20万円だとしましょう。
先ほど試算した「ひと月あたり約2万9110円」を上乗せすると、毎月23万円ほど、1年では約276万円の出費です。320万円の手取りから差し引くと約44万円の余裕があります。
ガソリン代や駐車場代などの諸経費が、この残額の範囲内におさまるとすれば、2台持つことは可能かもしれません。
もし支出がもう少し多くても、所有する車が2台とも軽自動車であるなど維持費が少なくなれば、やはりセカンドカーを所有できる可能性は高まりそうです。
あるいは任意保険の等級が高い、ユーザー車検で車検費用をおさえる、燃費がよい車を選ぶなどの工夫で、2台持ちを実現できるかもしれません。
年収400万円でも状況によって2台持ちは可能と考えられる
年収400万円でも、セカンドカーを持てる可能性はあります。維持費は、購入する車や月々の出費、ローンの有無、車の使い方などによって大きく左右されます。
一度毎月の収支バランスを把握したうえで、セカンドカーの維持費をシミュレーションし、予想される支出を支払える余裕があるか検討してみることをおすすめします。
出典
カレント自動車株式会社 旧車王が旧車に興味があるユーザーを対象に大調査!セカンドカーを所有する理由は利便性だけではない!?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー