「うちは行けないの?」私立高校に通う娘。塾通いの同級生もいるなか、我が家は学費で精いっぱい…私立には「高収入」の家庭が多いのでしょうか?

配信日: 2024.12.05

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「うちは行けないの?」私立高校に通う娘。塾通いの同級生もいるなか、我が家は学費で精いっぱい…私立には「高収入」の家庭が多いのでしょうか?
私立高校は公立高校よりも学費が高く設定されることが多いですが、私立高校の学費を納めながら塾代を払っている家庭もあるでしょう。
 
とくに受験勉強の時期ともなれば、塾や予備校に通う生徒が多くを占めるかもしれません。しかし、学費だけで手いっぱいな保護者からすると、「私立高校はお金持ちが多いのだろうか」と思うこともあるでしょう。
 
そこで今回は、私立高校と公立高校の生徒の世帯年収や、私立高校の学費・塾代の平均について解説します。
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私立高校の生徒の世帯年収の中央値は800万~999万円で、公立高校を上回る

文部科学省の「令和3年度 子供の学習費調査」によると、全日制の公立高校、および私立高校の生徒の世帯年収の分布は、表1の通りです。
 
表1

400万円未満 400万~
599万円
600万~
799万円
800万~
999万円
1000万~
1199万円
1200万円以上
私立高校 12.2% 16.1% 21.4% 19.5% 12.9% 17.9%
公立高校 16.5% 22.5% 25.7% 18.8% 8.8% 7.7%

出典:文部科学省「令和3年度 子供の学習費調査」を基に筆者作成
 
最も多い年収は、私立高校、公立高校ともに「600万~799万円」となっています。ただし中央値は、公立高校が「600万〜799万円」であるのに対し、私立高校は「800万~999万円」です。また、世帯年収1000万円以上の割合も、公立高校は16.5%、私立高校は30.8%と倍近くの差があります。
 
以上より、公立高校よりも私立高校の方が、世帯年収が高い傾向が読みとれるでしょう。
 

私立高校の学費と塾代の平均

経済的な余裕がなくとも、塾代をねん出できないかと苦心している保護者もいるでしょう。その場合は、高校と塾にかかる費用を具体的に把握することが大切です。ここからは、私立高校における学費と塾代について解説します。
 
表2は、文部科学省「令和3年度 子供の学習費調査」を基に、授業料や施設整備費などの「学校教育費」と、「学習塾費」の平均をまとめたものです。
 
表2

学年 平均学校教育費 平均学習塾費 総額
1年 102万2000円 31万4000円 133万6000円
2年 65万9000円 47万8000円 113万7000円
3年 56万円 53万4000円 109万4000円

出典:文部科学省「令和3年度 子供の学習費調査」を基に筆者作成
 
仮に高校1年生から入塾した場合、3年間の塾代の総額は132万6000円です。学校教育を合わせると356万7000円がかかる計算です。また、大学へ進学する場合は、模試や受験費用などが生じ、より高額になると考えられます。
 
ただし、公立高校の生徒の平均学習塾費は、1年生で26万3000円、2年生で35万1000円、3年生で45万円と、私立高校よりも低いことが分かります。このことから、私立高校と公立高校では、塾の選び方や利用方法に違いがあると推測できます。同級生たちが通う塾以外にも選択肢を広げれば、費用をおさえて塾に通えるかもしれません。
 
なお、ご紹介した平均額は、全国の全日制高校を対象に令和3年度に集計したものです。対象地域や調査時期を変更した場合は、今回とは異なる結果となる可能性がある点にご注意ください。
 

私立高校の生徒の世帯年収は公立高校よりも高い傾向にある

私立高校と公立高校で世帯年収の中央値を比較すると、公立高校が「600万〜799万円」であるのに対し、私立高校は「800万〜999万円」となっています。1000万円以上の世帯の割合も私立高校の方が倍近く高いなど、一定の収入差があることが読みとれるでしょう。
 
一方、塾代の平均は、私立高校の方が公立高校よりも高いことが分かりました。同級生たちと違う塾を探したり、利用方法を工夫したりして、費用をおさえられないか検討するのもいいかもしれません。
 

出典

文部科学省 令和3年度 子供の学習費調査
 5 世帯の年間収入段階別、項目別経費の構成比
 3 学年(年齢)別、所在市町村の人口規模(学科)別の学習費支出状況
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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