居酒屋で「焼酎水割り」を注文したら”ほぼ水”の水割りでした。原価がかなり低いのではないでしょうか?
配信日: 2024.12.11
そこで本記事では、居酒屋のお酒の原価に関する仕組みや、水やソーダで割った場合のコスト、さらに原価が高いお酒の種類について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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居酒屋の原価率はどれくらい?
原価とは、商品をお客さんに提供するまでにかかる費用のことです。原価をさらに細かくみると、商品を作るための原材料などの材料費、労務費(人件費)、経費(材料費・労務費をのぞいた全ての費用)からなります。
飲食店で利益をあげるためには、原価をおさえることが重要です。原価率を下げるほど、お店が利益を出せるためです。居酒屋を含む飲食店の原価率は、一般的に30%程度が目安とされています。
焼酎水割りの原価率
居酒屋などの飲食店で提供されるメニューの原価率は、次の計算式で求められます。
・原価率=売上原価÷売上高×100
例えば、一升瓶の焼酎の仕入価格が1500円だとすると、1杯あたり約90ミリリットル使用した場合のコストは約75円となり、1杯500円で提供した場合の原価率は15%です。さらに水やソーダ水で割ると、1杯あたりに必要な焼酎の量が減るため原価率はさらに下がります。
水やソーダ水などの割り材は、一般的に低コストで提供できます。水や業務用ソーダ水のコストは1杯あたり数円程度のため、焼酎水割りの原価率をさらにおさえることができるでしょう。居酒屋で提供される焼酎水割りの原価率は、飲食メニュー全体の中でも低い部類に入りそうです。
ただし、割り方が極端で「ほぼ水」のような印象を与えてしまうと、顧客の満足度が低下し、リピート率が減少するおそれがあります。そのため、飲食店で焼酎の水割りやソーダ割りを提供する際は、適切な濃度や味のバランスを考慮する必要があると考えられます。
原価率の高いお酒について
居酒屋で提供されるメニューの中には、比較的原価率が高いものも存在します。原価率が高いとされるお酒の種類は、以下の通りです。
【生ビール】
生ビールは提供温度の管理や、専用サーバーの設備が必要なため、仕入れコストだけでなく管理コストもかかる傾向にあります。さらに、泡の部分を含め適切な注ぎ方が求められるため、提供にも手間がかかっています。原価率はおおよそ30%~50%程度で、ほかの飲み物よりも高くなりがちです。
【高品質な日本酒】
特定名称酒(純米酒や吟醸酒など)の場合、仕入価格が高額であり、原価率が40%から50%程度になることもあります。日本酒は味を楽しむことが重視されるため、割り材で薄めることが少なく、提供価格に対して原価が高くなる傾向にあります。
焼酎の水割りはそもそも原価率が低めのお酒であると考えられる
居酒屋で提供されるお酒の原価率は、飲み物の種類や提供方法によって大きく異なります。一般的に、居酒屋を含む飲食店の原価率は30%程度が目安とされていますが、焼酎水割りは30%を下回ると考えられるため、比較的原価率の低い飲み物といえます。居酒屋や飲食店では、原価率が低いほどお店の利益が増える仕組みです。
水やソーダ水など、割り材を用いたドリンクメニューは原価率が低く、生ビールや日本酒は比較的原価率が高い傾向にあります。
居酒屋を利用する際には、原価の仕組みを理解しつつ、自分が求める味や価値を満たすメニューを選ぶことが大切でしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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