友人に「児童手当が増えてうれしい!」と話したら、「年収1000万円もあったの!?」と驚かれました。なぜ年収が分かったのでしょうか…?

配信日: 2024.12.15 更新日: 2024.12.16

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友人に「児童手当が増えてうれしい!」と話したら、「年収1000万円もあったの!?」と驚かれました。なぜ年収が分かったのでしょうか…?
児童手当は、子育て世帯にとって大きな助けとなる制度です。児童手当は2024年10月から拡充されましたが、変更に伴い「支給が増えてうれしい」と友人に話したら、「年収1000万円もあってうらやましい」と言われることもあるかもしれません。
 
自分では特に収入について話したつもりがなくても、「支給が増えた」というと年収が推測される可能性があります。
 
本記事では、なぜ児童手当から年収が推測されるのか、ほかに収入を知られる可能性がある事例、年収を知られたくない場合の対策について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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児童手当とは? 2024年10月からの変更点と合わせて解説!

児童手当は、高校生年代までの子どもを養育している世帯に支給される手当です。2024年10月からは制度の一部が変更されており、変更のポイントとして次の3点が挙げられます。

1. 所得制限の撤廃
2. 支給期間を「中学生まで」から「高校生年代まで」に延長
3. 第3子以降の支給額を3万円に増額

 

友人が年収を推測した理由

今回の変更により、多くの家庭では児童手当の支給が増えます。ただし、前記した変更点の「2番目」や「3番目」のみに該当する場合には、年収は推測できません。
 
友人が年収を推測したのは、2番目や3番目の要件に該当しないにも関わらず、児童手当の金額が増えたと話したからだと思われます。
 
従来の制度では、扶養家族の人数と所得によって支給金額の制限がありました。「所得上限限度額」以上で「所得上限限度額」未満の場合は児童1人あたり月額5000円の支給、「所得上限限度額」以上の場合は児童手当の支給はなしというものです。
 
例えば、専業主婦と子ども1人を扶養している場合、従来では「所得制限限度額」に該当する年収の目安は917万8000円、「所得上限限度額」に該当する年収の目安は1162万円でした。
 
しかし、2024年10月の変更以降、この所得制限は撤廃され、所得に関わらず児童の年齢に応じて次の金額が児童1人に対し月額で支給されます。

●3歳未満:1万5000円(第3子以降は3万円)
●3歳以上高校生年代まで:1万円(第3子以降は3万円)

そのため、専業主婦と中学生以下の子ども1人を扶養していて、「児童手当が増えた」場合は、「年収が917万8000円以上1162万円未満」であるという推測が可能です。
 
また、「児童手当がもらえるようになった」では年収1162万円以上ということが、「児童手当に変化がなかった」では年収917万8000円未満ということが推測できます。
 
本記事の、友人の「年収1000万円」発言も、917万8000円以上1162万円未満の真ん中くらいの年収1000万円くらいを想定したものだったのかもしれません。
 

ほかに年収が推測されやすい事例

児童手当以外にも、ふとした発言で年収が推測されるかもしれません。
 
例えば、年金保険料が挙げられます。会社員の場合、収入に基づいて保険料が決定されます。そのため、年金保険料の金額が分かると、大まかな収入を計算できます。
 
ほかには、所得税や住民税といった税金関連の支払い状況も、収入を知られるヒントになります。住民税非課税世帯であることが知られると、一定以下の収入であることがバレてしまうでしょう。
 

年収を知られたくない場合の対策

年収を知られたくない場合、むやみにお金関係の支払いや受給状況を話さないことが一番です。児童手当に限らず、国から支給されるお金には収入の条件が課されている場合があります。
 
また、年金保険料や税金関連の情報は、書類や郵便物に関連する項目が記載される場合もあります。これらを見られないように注意するとともに、職場や友人との会話でも不必要な情報を共有しないようにしましょう。
 

まとめ

「児童手当の支給が増えた」というと、制度改正と相まっておおよその年収がバレてしまう可能性があります。また、年金保険料や税金などでも年収を知られてしまう原因となり得ます。
 
年収を知られたくない場合は、自分の情報を慎重に扱いましょう。
 

出典

政府広報オンライン 2024年10月分から児童手当が大幅拡充!対象となるかたは必ず申請を
こども家庭庁 児童手当制度のご案内
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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