「Z世代」の半数は「子どもはいらない」と考えているって本当ですか? みんな自分の趣味などにお金を使いたいのでしょうか…。
配信日: 2024.12.18
今回の記事では、Z世代の子どもに対する意識や、子どもを持つとどのくらいお金がかかるのかについて解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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子どもはいらないと考える若者の割合
まずは、若者の子どもに対する意識はどのくらいなのかをみてみましょう。
BIGLOBEの調査によると、将来子どもは欲しくないという若者の割合は45.7%という結果です。
その中でも、将来結婚はしたいが子どもは欲しくない割合が9.6%、将来結婚もしたくないし、子どももほしくないという割合が36.1%と、約4割が結婚すらも視野に入れていないことが分かります。特に結婚を考えていないのは男性の方が多いことも分かっています。
育てる自信がない人が多い?
次に、子どもがいらないと思う理由についてみてみましょう。
BIGLOBEの調査では、お金の問題が17.7%、お金の問題とお金以外の問題が40.2%となっています。半数以上の若者が、お金がかかるという理由から子どもはいらないと考えているようです。
お金以外の問題で最も多かった理由が、育てる自信がないからで、52.3%という結果になっています。次に、子どもが好きではない、苦手が45.9%、自由がなくなるが36%となっています。
現在働き方改革もなされてはいますが、物価の上昇や年金問題など将来への不安は拭いきれません。こうした背景からも、子どもを育てていく自信が減退していることが推察されます。
子どもを育てるのにいくらかかる?
子どもを育てるにはお金がかかるといわれていますが、一体どのくらいの費用がかかるのでしょうか。子どもを育てるのにかかる費用は、養育費と学費の2種類です。それぞれ具体的に解説します。
養育費
養育費とは、食費や生活用品、衣服や医療費といった生活するうえでかかってくるお金です。それぞれの家庭の状況や子どもの年齢にもよりますが、1人あたり年間50万円~100万円程度がかかるとされています。年間100万円かかるとすると、22歳までの養育費は約2200万円です。一人暮らしなどを始めた場合は、仕送りなどにかかる費用もあります。
子どもが増えると出費は増えますが、上の子のおさがりや共有できるものを増やすと少しは費用を抑えられる可能性があるでしょう。
学費
次に、学費がどのくらいかかるのかをみてみましょう。文部科学省の学習費調査の結果によると、学習費総額は表1の通りです。
表1
公立 | 私立 | |
---|---|---|
幼稚園 | 16万5126円 | 30万8909円 |
小学校 | 35万2566円 | 166万6949円 |
中学校 | 53万8799円 | 143万6353円 |
高等学校(全日制) | 51万2971円 | 105万4444円 |
※文部科学省「令和3年度子供の学習費調査の結果を公表します」を基に筆者作成
幼稚園から高等学校まですべて公立の場合は約157万円、私立の場合は約447万円です。私立だと公立の倍以上の金額になるため、負担は大きくなります。また、大学や専門学校などに通う場合は、さらに学費がかかります。
子どもを育てるには、養育費と学費を合わせて総額2500万円以上は必要になる可能性があります。金銭面だけを見ると、将来への不安は大きくなります。
近年、物価上昇のなか、賃金が上がらないことが話題になります。自身の現在の生活と将来への不安から子どもを持つことに積極的になれない若者は多いのかもしれません。
子どもはいらないと考える若者が多い
子どもがいらない理由は、金銭面のほかにも、子育てに対する自信がない、自由な時間がなくなるなどさまざまな理由がありました。上記で解説したとおり、子育てにはお金がかかります。
養育費と学費を合わせると、総額で2500万円以上は必要になる可能性もあるでしょう。金銭面だけを見ると、将来への不安は大きくなります。しかし、それ以上に大きな幸せを感じることもあるでしょう。
出典
BIGLOBE 子育てに関するZ世代の意識調査
文部科学省 令和3年度子供の学習費調査の結果を公表します
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー