会社の備品を購入した際、自分に家電量販店の「ポイント」がつきました。これって横領にはならないですよね…?
配信日: 2024.12.20
そこで今回は、会社の備品を購入した際に付与されるポイント利用に関する基本的なルールや注意点について解説していきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
会社の備品購入時に発生したポイントの所有権は誰にあるのか?
会社の備品を購入した際についた家電量販店のポイントは、一般的に店舗内での割引に使える特典の一種と考えられます。しかし、実際には金銭的価値があるとみなされて、会社の経費で購入した商品に付与されたポイントは購入費用を負担した会社のものとされることがあるようです。
備品購入時に得たポイントや特典は会社の利益として扱われ、私的利用を禁止している企業もあり、中には社内の規定でポイントの利用に関するルールを明記している会社もあります。
もし規定が存在しない場合でも、付与されたポイントを私的に使う前には上司などに事前に確認し、ポイント使用の明確な許可を得ることが大切です。
会社の備品を購入した際についたポイントを個人で使うとどうなるのか?
会社の備品を購入した際についたポイントを私的に使った場合、刑法第253条に示された「業務上横領」として他人の所有物を不正に使用したと判断され、場合によっては10年以下の懲役になる可能性があります。そのため、ポイントが会社の利益と解釈されるケースや、法人名義のカード・契約で付与されたポイントには注意が必要です。
会社内での信用問題やトラブルを避けるため、備品購入時についたポイントの取り扱いには注意しましょう。
出張で得たマイルは誰のもの?
同様に、飛行機に搭乗した際に付与されるマイルについて見ていきます。
貯まったマイルに応じて航空券に交換したり、座席のグレードアップができたりする航空会社のマイレージプログラムでは、マイルは原則搭乗した個人に付与されると規定されており、法人を対象としていないケースが多いようです(航空会社の法人カードなど一部例外あり)。
そのため、基本的には飛行機に搭乗した従業員個人が使用しても問題ないと考えられる一方で、マイルを管理して経費節減に役立てている企業もあります。その場合、出張で得たマイルを次の出張で使用する、マイルの報告義務などを社内のルールとして設けている場合があります。
業務上で得たマイルについて法律上は明確な定めがありませんが、会社の就業規則として私的利用を禁じられているにもかかわらず私的に流用した場合は、就業規則違反などとしてペナルティーが科されるおそれもありますので注意しましょう。
トラブルを未然に防ぐための対策
備品購入時についたポイント利用に関するトラブルを避けるため、次の点を確認しておきましょう。
●会社の規定を確認する:ポイントの扱いについて明記されている場合は必ず従いましょう。
●ポイントの会社利用を優先する:ポイントを使って追加の備品を購入するなど、会社の利益になるように活用するのが無難です。
●上司などに事前相談する:不明点があれば、上司や経理部に確認を取り、許可を得ることでトラブルを未然に防げます。
会社の備品購入時についたポイントは私的に使うと業務上横領に問われる可能性がある
社内の規定で、ポイントについて会社に所有権があると明記している場合、会社の備品を購入した際に付与されたポイントを私的に利用すると刑法第253条の「業務上横領」に問われる可能性があります。会社のお金で得たポイントは会社のものとして扱われるのが一般的のようですが、実際にはケース・バイ・ケースで判断が分かれるようです。
マイルについてはそもそも個人に付与されるものであり、法人は対象外であることが多いようですが、ポイントと同様社内の規定を確認しておきましょう。
会社の経費で購入して個人にポイントがついてしまった場合、私的に使用する前に、会社のルールを確認し、必要に応じて上司などに相談することでトラブルを未然に防げるでしょう。
出典
e-Govポータル法令検索 刑法(明治四十年法律第四十五号) 第二編 罪 第三十八章 横領の罪 第二百五十三条(業務上横領)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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