新潟の友人からもらった「かんずり」が、焼き肉との相性抜群でハマってしまいました。できれば自宅で作りたいのですが、完成品の購入しか入手方法はないのでしょうか?

配信日: 2024.12.24

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新潟の友人からもらった「かんずり」が、焼き肉との相性抜群でハマってしまいました。できれば自宅で作りたいのですが、完成品の購入しか入手方法はないのでしょうか?
新潟県妙高市を発祥とする発酵調味料「かんずり」は独特の風味と辛味を持ち、焼き肉をはじめとするさまざまな料理の味を引き立てる万能品です。自宅で手作りする方法を知りたい人もいるでしょう。本記事では、かんずりの歴史や特徴、手作り方法を解説し、家庭で試せる簡単なアレンジレシピを紹介します。
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新潟県の郷土料理「かんずり」とは

新潟県妙高市を中心に伝わる「かんずり」は、雪国ならではの文化と知恵が詰まった発酵調味料です。「寒造里」とも書かれ、一年で最も寒い時期に仕込まれることから由来しています。妙高市は新潟県の上越地方に位置し、長野県と隣接する特別豪雪地帯です。この地域の厳しい寒さは、農民たちに体を温めるための工夫をもたらしました。その中で誕生した「かんずり」は、地元の寒冷な気候を活かして作られる独特な食品です。
 
かんずりの特徴は、唐辛子を雪の上にさらす「寒ざらし」という工程です。寒ざらしは大寒の時期(1月20日前後)に行われます。雪の中にさらしてアクを抜いて辛味が和らいだ唐辛子をすり潰し、米麹、柚子、塩を加えて3年間熟成させます。こうして生まれる「かんずり」は辛味の中に深い旨みがあるのが特徴で、焼き肉や鍋料理、スープの隠し味などに幅広く活用が可能です。
 
かんずりは妙高市内の土産物店やオンラインショップで数百円から購入できます。家庭で作るためには多くの時間と手間が必要になるうえ、市販品の利用はコストパフォーマンスの面でも魅力的です。
 

手作りかんずりのレシピの一例

自宅で「かんずり」を再現することも可能ですが、本格的な仕込みには時間と手間がかかります。以下に、家庭で挑戦できる簡単なレシピをご紹介します。

材料

柚子(皮のみ):800g
キムチ用唐辛子:160g
塩麹(塩分10%):320g
ホワイトリカー:80cc
酒:80g
塩:50g

1.柚子の準備
柚子をよく洗い、ヘタを取り除いて果汁を搾り、皮のみを使用します。皮の内側についたワタを取り除いて粗く刻み、フードプロセッサーで細かいみじん切りにします。
2.唐辛子の準備
唐辛子を細かく刻みます。
3.材料の混合
柚子、唐辛子、塩麹、ホワイトリカー、酒、塩をすべてボウルに入れ、よく混ぜます。
4.発酵と熟成
材料を密閉容器に詰め、空気を抜きながらしっかり詰めます。冷暗所で数週間発酵させて完成です。

 
手作りには材料費や手間がかかるため、市販品と比べるとコスト的に割高になる場合があります。一方、市販のかんずりは熟成や寒ざらし工程を経て完成された商品であり、一定の品質が保証されています。自作にはオリジナリティが出せる魅力がある一方、時間や労力を考えると市販品の利便性が勝るケースが多いでしょう。
 

市販のかんずりを使ったアレンジ料理

「かんずり」は、食卓を彩る万能調味料としてさまざまな料理に活用できます。独特の辛味と風味はどのような料理にもアクセントを加え、味わいを引き立てます。有名な料理店やホテルでも使用されており、アレンジの幅は無限大です。ここでは、アレンジ料理の一部を紹介します。
 

・味噌汁や納豆に

いつもの味噌汁や納豆にほんの少量のかんずりを加えるだけで、風味が一段と豊かになります。朝の食卓に新しいアクセントをプラスできます。
 

・焼き魚や肉料理に

焼き魚やステーキにかんずりを薄く塗るだけで、素材の旨みを引き立てる絶妙な辛味がプラスされます。特に焦げ目のついた魚やイカには相性抜群です。
 

・かんずりマヨネーズ

マヨネーズにかんずりを少量混ぜると、スパイシーでコクのあるディップが完成します。山菜や一夜干しするめなどに活用できます。
 

・かんずり醤油

醤油にかんずりを溶かして、焼き魚や焼き貝、生ガキに少量加えれば高級感のある味わいになります。
 

かんずりは手作りできるが手間と費用がかかる

かんずりのレシピはネットで公開されていますが、手間や材料費がかかるうえ、本場の味を再現するのは難しいといえるでしょう。市販のかんずりは手軽に購入できたり少量でも十分な風味を得られたりする、コストパフォーマンスの高い調味料です。家庭での消費量が少なくても、保存できるため無駄なく使い切ることが可能です。「かんずり」を料理に取り入れることで、日常の食卓が豊かになり、外食では味わえない特別感を楽しめます。さまざまなアレンジレシピを試してみてください。
 

出典

農林水産省 かんずり 新潟県
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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