友人が「EV車はやめとけ」と言っています。電気だけで走行しますし節約になるんじゃないのですか?

配信日: 2024.12.25 更新日: 2024.12.26

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友人が「EV車はやめとけ」と言っています。電気だけで走行しますし節約になるんじゃないのですか?
友人から「EV車はやめとけ」と言われると、環境にやさしくお得ではないのかと疑問を抱いてしまうでしょう。実際には、EV車には長期的なコスト削減や災害時の非常用電源としての利用など、他の車では得られない魅力がたくさんあります。
 
本記事では、EV車のデメリットとメリットをそれぞれ紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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「EV車はやめとけ」といわれる理由

ここでは、「EV車はやめとけ」といわれる主な理由を3つ紹介します。
 

車両の本体価格が高い

EV車の最も大きなデメリットとして指摘されるのが、車両本体価格の高さです。同じクラスのエンジン車と比較すると、EV車の価格は高めといえます。
 
例えば、日産の軽EV「サクラ」の価格帯は約260万~308万円ですが、同じプラットフォーム使用のエンジン車「デイズ」は約144万~200万円で購入可能です。
 
EV車はその技術や部品にかかるコストが影響し、一般的にエンジン車よりも高価になります。EV車の購入を検討する際には、初期費用が高額であることを考慮する必要があるでしょう。
 

充電のための時間が長い

EV車は、充電にかかる時間が長いこともデメリットの一つです。自宅の普通充電で充電する場合、バッテリー容量や充電器の性能によっては、充電率が20%から100%に回復するまでに一晩、または丸1日を要することもあります。
 
長距離移動を頻繁に行う人にとっては、充電の待機時間が長くなる点に不便さを感じることがあるかもしれません。ガソリン車とは違ってすぐに給油できるわけではないため、充電ステーションの利用なども計画的に行う必要があります。
 

バッテリーの交換が必要

EV車には、リチウムイオン電池を駆動用バッテリーとして搭載しているモデルが多く、バッテリー本体が時間とともに劣化していく可能性があります。スマホのバッテリーが劣化するようにEVのバッテリーも使用年数を経ると、走行距離が短くなったり、充電効率が落ちたりします。
 
バッテリーの交換には高額な費用がかかるため、将来的なメンテナンス費用も考慮して購入を決めることが大切です。
 

EV車ならではの魅力

EV車には、ガソリン車などにはない魅力も多く存在します。ここでは、EV車ならではのメリットを紹介し、実際にどのように生活に役立つかをみていきます。
 

燃料費を抑えられる

EV車の大きな魅力の一つは、燃料費を大きく抑えられる点です。ガソリン車と比較すると、電気自動車はエネルギーの効率的な使い方ができるため、走行に必要なエネルギーを無駄なく活用できます。
 
ガソリン車の場合、発生するエネルギーのうち、走行に使える部分は約4割にとどまりますが、EV車はその約9割を動力に変換できるため、エネルギー効率が大変高いといえるでしょう。
 
家での普通充電を利用すれば、ガソリン車に比べて電気代が安く、長期的な燃料費を大きく節約できます。たとえ電気代が高騰している状況でも、依然としてガソリン車よりも燃料費が抑えられるため、日々のコスト削減につながるでしょう。
 

購入時に補助金を利用できる

EV車の購入時には、経済産業省が提供する「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(CEV補助金)」をはじめとしたさまざまな補助金を活用できます。2024年度のCEV補助金では、電気自動車の場合、最大85万円までの補助が受けられます。
 
さらに、自治体によっても独自の補助金制度があり、複数の補助金を組み合わせて利用することも可能です。
 

災害時に電源として利用できる

EV車は、災害時の非常用電源として活用できる点もメリットの一つです。多くの電気自動車には外部給電機能が備わっており、別途機材を使用することで停電時に家庭や避難所に電力を供給できます。
 
地震や台風などで停電が発生した場合でも、EV車のバッテリーに蓄えられた電気を使って冷蔵庫や照明を動かせるため、非常時に頼りになる存在となるでしょう。
 
近年では外部給電機能が備わる電気自動車が、災害時の非常用電源として重要な役割を持つことが認識されてきて、台数も増えているようです。また、国土交通省や経済産業省でも車の所有者と自治体向けて、この機能の重要性を広報しています。
 

EV車は初期費用がかかるが燃料代は抑えられる

EV車は確かに初期費用が高く、充電に時間がかかるといったデメリットがあるのは確かです。しかし、燃料費の削減や補助金の活用、災害時の非常用電源としての利用など、多くの魅力を持っています。長期的にみれば、コストを抑えながら環境にもやさしい選択肢といえるでしょう。
 
将来的なメンテナンス費用や使用シーンを考慮し、自分に合った車を選ぶことが大切です。EV車が単なる移動手段ではなく、生活の質を向上させる一助となるかもしれません。
 

出典

日産自動車株式会社 日産サクラ 価格・グレード
経済産業省 資源エネルギー庁 エネこれ クリーンエネルギー自動車の購入補助金がリニューアル、自動車分野のGXをめざせ
国土交通省 災害時に給電機能のある電動車は移動式の非常用電源として使えます!
経済産業省 災害時に電動車は非常用電源として使えます
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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