すごい安い中古車を見つけたのですが、「レンタカー落ち」らしいです。なにかデメリットがあるのでしょうか?
配信日: 2024.12.26
本記事では、レンタカー落ち車両の概要や、メリットとデメリットを解説し、購入時に気をつけるべきポイントを紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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そもそもレンタカー落ちとは
レンタカー落ちとは、中古車市場で、かつてレンタカーとして使用されていた車両を指します。業務用として多くの人に利用されるため、一定期間が過ぎると入れ替えのために中古車市場に出回ることがあるのです。
レンタカーは乗用車の場合、6ヶ月ごとに法定点検を行うことが義務付けられています。これにより車両の管理状況が良好で、個人所有の車両よりもメンテナンスが行き届いているケースが多いです。しかし、不特定多数の利用者に貸し出されるため、内外装の損耗や細かな傷や劣化が進んでいる可能性がある点には注意が必要です。
レンタカー落ちのメリット
ここでは、レンタカー落ちの中古車が持つ主なメリットを2つ紹介します。
年式が新しく低価格の車がある
レンタカー落ちの車は、同業界が独自の販売ルートやネットワークを持っているため、同じ年式や型式の個人所有の車両に比べて価格が抑えられていることが特徴です。レンタカー業者と中古車販売業者が連携しているため、安く販売することが可能となっています。
また、業者は最新モデルを積極的に導入し、通常2年から3年程度の短期間で入れ替えることが一般的です。そのため、中古市場に出回る車両は年式が新しく、メンテナンスが行き届いた状態がよいものが多い傾向にあります。
なお、レンタカーとして使用された乗用車の走行距離は、平均で年間2~3万キロメートル程度が多いです。しかし、車種やシーズンごとのキャンペーン車両として利用されていた車両であれば、走行距離が相対的に少ないこともあります。新しい車を安価で手に入れたい方にとって、レンタカー落ちは非常にコストパフォーマンスが高い選択肢といえるでしょう。
整備がしっかりとされている
レンタカー落ちの車は、メンテナンスが十分に行き届いている点もメリットの一つです。業務用車両として扱われるため、法律で定められた6ヶ月ごとの定期点検が義務付けられています。個人所有の車両は通常12ヶ月ごとの点検であるため、より頻繁に整備されているのが特徴です。
また、複数の利用者が乗る車である以上、安全性への配慮が徹底されています。そのため、エンジンやブレーキなどの重要な部分についても問題があれば即座に対応されているケースが多いです。中古車を選ぶ際に整備履歴を気にする方にとって、レンタカー落ちは安心感を得やすい選択肢といえるでしょう。
レンタカー落ちのデメリット
ここでは、レンタカー落ちの中古車に見られる主なデメリットを紹介します。
不特定多数の人が乗車している
レンタカー落ちの中古車の特徴として、不特定多数の利用者が乗っていたことが挙げられます。車の扱いは利用者によって異なり、丁寧に運転する人もいれば、急発進や急ブレーキを頻繁に行うような荒い運転をする人もいるでしょう。また、車内を汚したり、シートや内装に傷をつけたりする利用者がいる可能性もあります。
また、レンタカーは清潔さが求められるため、洗車が頻繁に行われています。特に洗車機を使用することが多いため、洗車による微細な傷が多い可能性が高いでしょう。外観の状態を重視する方には、注意が必要なポイントです。
年式の割に走行距離が長い
レンタカーはレジャーや長距離ドライブの際に利用されることが多く、年式の割に走行距離が長い傾向があります。
都市部や観光地で頻繁に貸し出されていた車両の場合、年間3万キロメートル以上走行しているケースもあるでしょう。そのため、消耗部品の交換時期が早く訪れる可能性があり、購入後のメンテナンスコストが増加するリスクも考慮しなければなりません。
レンタカー落ちの車の選び方
レンタカー落ちの車両は、中古車販売店やディーラーで見つけられます。
展示車両には通常、プライスボードと呼ばれる情報掲示があり、価格や登録年月などが記載されています。プライスボードには、使用歴も明示される義務があり、「レンタカー」と表記されていればレンタカー落ちの車であることが分かります。この表記は、自動車公正取引協議会の決まりに基づいて行われています。
また、近隣に中古車販売店が少ない場合や、多くの車種から比較検討したい場合には、インターネットを活用する方法もあります。中古車販売サイトやオークションサイトなどで、レンタカー落ちの中古車を検索し、詳細な情報や写真を確認することができます。
レンタカー落ちはデメリットもあるが価格が安く手に入れやすい
レンタカー落ちの中古車には、年式が新しく価格が安いという大きなメリットがあります。しかし、年式の割に走行距離が長い車両が多く、不特定多数の人が運転していたことによる傷などのデメリットもあります。レンタカー落ちを選ぶ際には、特徴をしっかりと理解したうえで、購入を検討することが大切です。
出典
国土交通省 自動車の点検整備
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー