友人が旅先のホテルで「アメニティー」を持ち帰り…!ホテル内で使う分には問題ないと思いますが、持ち帰ってもよいのでしょうか?
配信日: 2024.12.28
ホテルのアメニティーは豊富にあるため、旅行中に使用しないものに関しては持ち帰りたいと考える方もいるでしょう。しかし、アメニティーの持ち帰りに関するルールを理解しておかなければ、最悪の場合刑法に抵触するリスクもあります。
ここでは、アメニティーの持ち帰りに関するルールや旅行中にアメニティーを活用した場合のメリットについて解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
アメニティーの持ち帰りは禁止されているのか
ホテルのアメニティーは、「ご自由にお持ち帰りください」などの記載がされているアイテムに関しては持ち帰ってよい場合が多いでしょう。例えば、以下のようなアメニティーは基本的に持ち帰っても問題はないと考えられます。
・個包装のシャンプー・トリートメント
・個包装のくし
・シャワーキャップ
・かみそり
・歯ブラシ
・入浴剤
これらは、使い切りになる点や衛生的な観点から、持ち帰りが認められていると考えられます。ただし、必要以上に持ち帰ることは迷惑行為に当たるおそれがあり、マナー違反になるケースもあります。
アメニティーの本来の目的は宿泊中に利用してもらうことであり、持ち帰るために準備されているわけではないため、マナーを守ったうえで必要であれば持ち帰ってもよいでしょう。また、備え付けのタオルやバスローブ・シャンプー類・ドライヤーなどは持ち帰ってはいけません。
持ち帰り禁止のアメニティーを無断で持って帰った場合の罰則は?
故意にホテルの付属品を持ち帰った場合、窃盗罪に該当する可能性があります。刑法第235条によれば、窃盗罪の罰則は、10年以下の懲役または50万円以下の罰金です。そのため、ホテルで繰り返し使用されるものや補充しながら使われるアイテムは自宅に持ち帰らないようにしましょう。
アメニティーの持ち帰りに関しては、宿泊先によってもルールが異なるため、不安な方はスタッフに確認するのもひとつの手です。
アメニティーを活用するのとしないのとではどれくらい節約できる?
宿泊の際によく持っていくシャンプー・トリートメント・歯ブラシ・ボディーソープは、多くのホテルでアメニティーや備え付けがあります。仮に、これらのアメニティーを使わず、自分で使い切りタイプの商品を購入して持参した場合にかかる費用の目安は表1の通りです。
表1
アイテム | 金額目安 |
---|---|
シャンプー・トリートメント (個包装タイプ) |
100~200円程度 |
歯ブラシ (個包装タイプ) |
40~80円程度 |
ボディーソープ (携帯用) |
150~300円程度 |
※筆者作成
シャンプー・トリートメントの個包装タイプは宿泊日数が長くなるほど必要になるため、3泊した場合は600円程度費用がかさむ可能性があります。一方、歯ブラシやボディーソープは数日使用できるため、1つあれば問題ないでしょう。
しかし、全て合計すると1泊でも約600円、3泊以上すると1000円近い金額になるため、アメニティーを活用して泊まった方がお得でしょう。
また、アメニティーではありませんが、タオルなどもホテルの備え付けを使用した方が荷物を減らして旅行できます。濡れたタオルを放置しておくと雑菌が繁殖するおそれがあり不衛生なため、ホテルにあるアイテムをうまく活用しながら快適に過ごしましょう。
アメニティーの持ち帰りはアイテムによると考えられる|旅行中に使った方が旅費の節約にも効果的!
ホテルのアメニティーで持ち帰っても確実に問題ないと考えられるアイテムは、「ご自由にお持ち帰りください」と記載のあるものです。個包装のものであれば袋に書かれていたり、ホテルによっては持ち帰りOKのものがまとめられたりしています。
基本的には、全て個包装・使い切りのタイプになるため、自分用として持っておきたいアイテムがある場合は持ち帰ってもよいでしょう。
ただし、備え付けのタオルやシャンプー・ドライヤーなどは繰り返しホテルで使用する備品です。そのため、持ち帰りは禁止されています。故意に持ち帰った場合は罰金などを科せられるリスクもあるため、注意しましょう。
また、アメニティーはあくまでも宿泊中に使用するために置いてあり、基本的には旅行中に使います。実際に、アメニティーを活用して宿泊した方が節約効果もあり衛生的であると考えられるため、旅行中の使用がおすすめです。
出典
e-Govポータル法令検索 刑法(明治四十年法律第四十五号) 第二編 罪 第三十六章 窃盗及び強盗の罪 第二百三十五条(窃盗)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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