小学生の子どもが3人。お年玉はいつも親から「3000円」ですが、少ないですか? 親戚がいないのですが、普通は「総額」でいくらもらっているのでしょうか?

配信日: 2025.01.01

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小学生の子どもが3人。お年玉はいつも親から「3000円」ですが、少ないですか? 親戚がいないのですが、普通は「総額」でいくらもらっているのでしょうか?
2024年も師走を迎え、年末年始の準備が本格化する時期となりました。この季節、小学生の子どもを持つ親にとって、頭を悩ませることの1つが「お年玉」ではないでしょうか。親戚間でのやりとりが少ないと、親が渡す金額はいくらが適切なのか特に迷う人もいるかもしれません。
 
本記事では、小学生がもらう平均的なお年玉の総額を踏まえ、親が渡す妥当な額を提案します。また、そのお金をどのように管理すべきかについても詳しく解説します。お年玉を通じて、子どもとお金に関する考え方を深める参考にしてください。
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小学生がもらうお年玉の平均総額は? 調査結果から徹底解説

学研教育総合研究所の調査結果によると、小学生が2024年のお正月にもらったお年玉の平均額は2万225円で、2023年の調査と比較すると839円減少しました。なお、2014年の調査では平均1万8727円で、10年の間にお年玉の総額が約2000円増えていることが分かります。
 
上記のデータから、お年玉の金額は、年によって波はあるものの、長期的には増加傾向にあると言えるでしょう。その背景には、物価の上昇と、お年玉の特性が関係していると考えられます。
 
住信SBIネット銀行の2021年の調査によると、3割強の人が前年度よりも世帯年収が減ったと回答しています。一方、お年玉を渡す側の平均支出予定額は2万6206円で、例年とほぼ変わらない金額です。
 
これはコロナ禍の時期に行われた調査ではありますが、家計が厳しい状況であっても、お年玉の金額を減らすことなく維持している家庭が多いという実態が浮かび上がります。
 

お年玉はどう使う? お年玉の由来も徹底解説

お正月にいくら渡すのが良いのか判断するには、お年玉そのものの意味や由来、さらに実際の使い道について理解しておくことが大切です。
 
そもそもお年玉は、新年を祝う風習として始まり、「御歳魂(おとしだま)」と呼ばれる鏡餅を供えた後、分け合う行事が由来とされています。この行事には、1年の幸福や健康を祈る意味が込められていました。それが時代とともに現金を贈る習慣へと変わり、現代では大人から子どもへお小遣いを渡す行事として定着しています。
 
次に、お年玉の使い道について見ていきましょう。学研教育総合研究所の2024年の調査(複数回答)によると、「貯金」が57.9%と圧倒的な1位を占めています。続いて「おもちゃ」(25.0%)や「ゲーム機・ゲームソフト」(23.2%)が挙げられました。
 
この結果から、子どもにとってのお年玉は、単に好きなものを買うためだけのものでなく、将来のために活用する意識をもっている子どもが多いことが分かります。そう考えると、たとえ多めに渡したとしても、子どもなりに考えて有意義に使ってくれることが期待できそうです。
 

妥当なお年玉の金額は1万5000~2万円? 金融教育につながる渡し方は?

これまでの内容を踏まえ、実際に渡すお年玉の額を考えてみます。妥当な金額として、学研教育総合研究所の2024年調査で小学生が受け取るお年玉の総額の平均として示された2万225円を目安にしてみてはいかがでしょうか。
 
同調査によると、学年別の小学生が受け取るお年玉の総額の中央値はおおよそ1万5000円から2万円です。お年玉は年齢によって金額を調整するのが一般的なので、低学年の子には1万5000円、高学年には2万円と設定するのもいいでしょう。
 
ただし、ただお年玉を渡すのではなく、「使う・ためる・渡す(増やす)」という3つの使い道を子ども自身に考えさせることをおすすめします。
 
「使う」は、手元に残しておいて自由に使えるお金、「ためる」は、子ども名義の通帳にいれて自分で管理するお金、「渡す(増やす)」は、親に渡して、投資をしたり管理したりしてもらうお金です。
 
「投資なんて」と思うかもしれませんが、住信SBI銀行の2021年の調査(複数回答)では、子どものお年玉を投資信託に回している人の割合が9%に達し、前年比5.2ポイント増となっています。この結果から、お年玉を増やすという選択肢が徐々に浸透しつつあることがうかがえます。
 

親も子も納得できるお年玉を!

親戚からお年玉を渡すことがない場合、親が渡す金額が子どもにとって受け取るお年玉の総額となります。そのため、子どもがもらえる金額が少なくなりがちな状況もあるでしょう。
 
よその子と総額を同じぐらいにしてあげたいと思う一方で、1人2万円という金額は、2人以上子どもがいる家庭にとっては大きな負担です。そこで提案したいのが、全額を自由に使わせるのではなく、条件をつけることで無駄遣いを防ぎ、金融教育にもつなげるという方法です。こうすることで、親にとっても納得感を得られるのではないでしょうか。
 
多くの子どもにとって、お年玉をもらうのは1年で最も高額なお金を手にする貴重な機会です。このタイミングを活用して金融教育を行えば、将来に役立つ実践的な学びにつながる可能性が高まりそうです。
 

出典

学研教育総合研究所 小学生白書WEB版2024年11月調査「小学生の日常生活・学習に関する調査」お年玉の金額/使い道
住信SBIネット銀行 ~お年玉に関する意識調査2021~
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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