成人済みで「身長149cm」だけど、チャイルドシートの使用目安が「150cm未満」に! 大人でも着用は必要なの?「身長の基準」が変更になった理由とあわせて解説

配信日: 2025.01.04

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成人済みで「身長149cm」だけど、チャイルドシートの使用目安が「150cm未満」に! 大人でも着用は必要なの?「身長の基準」が変更になった理由とあわせて解説
今までチャイルドシートの使用目安は140センチメートル未満でしたが、2024年9月から150センチメートル未満に変更されました。これによって、成人済みでも使用目安に該当するという人も、これまでより増えたと予想されます。それならば、身長149センチメートルの大人もチャイルドシートを使用しなければならないのでしょうか。
 
本記事ではチャイルドシートの使用目安が変更された理由や、チャイルドシートの必要性、大人の場合はどうすればよいかなどを解説します。
山根厚介

執筆者:山根厚介(やまね こうすけ)

2級ファイナンシャルプランニング技能士

チャイルドシートの使用目安が身長150センチメートル未満になった理由

道路交通法では6歳未満の子どもにチャイルドシートの使用が義務づけられています。つまり6歳以上であれば、チャイルドシートの使用は義務ではありません。
 
しかし6歳以上とはいっても、人によって体格はさまざまです。そのため、JAF(一般社団法人日本自動車連盟)は身長に基づくチャイルドシートの使用目安を定めており、今までは140センチメートル未満でしたが、2024年9月から150センチメートル未満に変更しました。これは身長が140センチメートルあっても、シートベルトが首や腹部にかかる可能性があると判明したことなどが理由です。
 

なぜ身長150センチメートル未満でチャイルドシートが必要?

そもそも、なぜチャイルドシートは必要なのでしょうか。乳児のように自分で座れない年齢であればチャイルドシートが必要なのは分かりますが、自分で座れる子どもであれば必要ないと思うかもしれません。その理由は、身長によってはシートベルトが凶器になるケースもあるからです。
 
シートベルトは、腰ベルトで骨盤を巻くように締め、肩ベルトは首にかからないようにするのが正しい装着方法です。しかし、身長が低いと腰ベルトで骨盤をサポートしにくくなり、肩ベルトも首にかかりやすくなります。
 
この状態で事故などの強い衝撃がかかると、サブマリン現象が発生しやすくなります。サブマリン現象とは、衝撃によって座席から人間が滑り落ち、前方へ潜り込むように移動することです。首や内臓に大きなダメージが発生する可能性が高くなります。
 
実際に2024年8月に福岡市で発生した交通事故では、7歳と5歳の女児がシートベルトを装着していたものの、腹部を圧迫されて死亡したとみられています。
 

大人でも身長150センチメートル未満ならチャイルドシートが必要?

成人でも身長150センチメートル未満の人はいますが、それらの人々もチャイルドシートが必要なのでしょうか。結論からいうとチャイルドシートは必要ありません。
 
その理由は、大人は子どもよりも骨格などがしっかりしていることが挙げられます。また、子どもは自分一人でのシートベルト調整が難しいのに対して、大人であれば自分で調整が可能だからです。
 
一般的にシートベルトは前席のほうが調整しやすいでしょう。前席はリクライニングや座面、シートベルトの高さを調節できるケースが多いからです。身長が低くて後席ではうまくシートベルトが装着できない場合は、前席に座るようにしましょう。
 

まとめ

JAFがチャイルドシートの使用目安を身長150センチメートル未満に変更したのは、身長150センチメートル未満だと、シートベルトが正しく装着されない可能性があるからです。シートベルトを正しく装着していないと、サブマリン現象で腹部などに大きなダメージを受ける可能性があります。
 
大人は身長が150センチメートル未満であってもチャイルドシートを使用する必要はありません。ただし、シートベルトを正しく装着していないと、事故のときに大きなダメージを受ける可能性があります。シートベルトを正しく装着して、万一に備えるようにしましょう。
 

出典

一般社団法人日本自動車連盟 ~JAFのチャイルドシート使用目安を「150cm未満」へ変更~ 新たな検証動画や取り付け方動画も同時公開
 
執筆者:山根厚介
2級ファイナンシャルプランニング技能士

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