「青春18きっぷ」だけじゃない?意外と知らないJRの「往復割引乗車券」とは

配信日: 2025.01.09

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「青春18きっぷ」だけじゃない?意外と知らないJRの「往復割引乗車券」とは
長距離を移動する際、交通費が気になる人もいるでしょう。JRでは往復割引乗車券を提供しており、通常の乗車券と比べて、お得に切符を購入できます。往復割引乗車券を活用すれば、交通費の節約にもつながるでしょう。
 
今回は、JRの往復割引乗車券について解説します。どれくらいお得になるのか、有効期間などもまとめていますので、参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

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往復割引乗車券とは

往復割引乗車券は、同じ経路での往復移動を予定している場合に、事前に往復分をまとめて購入することで割引が適用される切符です。JR東日本の場合、片道の移動距離が601キロメートル以上の区間で利用すると、往路・復路それぞれの運賃が1割引となります。
 
この割引制度は年齢や条件の制限なく利用できるため、年末年始の帰省やお盆期間の長期休暇などに活用するのもおすすめです。
 

往復割引券はどれくらい安くなる?

往復割引券を利用するとどれくらい安くなるのか、見ていきましょう。表1をご覧ください。
 
表1

区分 運賃 備考
通常片道運賃 1万670円 721~760キロメートル区間(733キロメートル)の運賃
通常往復運賃 2万1340円 1万670円×2
往復割引片道運賃(1割引) 9600円 9603円から切り捨て
往復割引運賃 1万9200円 9600円×2
往復での割引額 2140円

※JR東日本「きっぷあれこれ往復割引乗車券」を基に筆者作成
 
具体例として、東京~岡山間での利用ケースを見てみましょう。この区間の営業キロは732.9キロメートルで、601キロメートル以上という往復割引の条件を満たしています。
 
運賃計算では、営業キロを733キロメートルに切り上げて計算します。JR東日本の運賃表によると、721〜760キロメートルの通常運賃は1万670円です。これに1割引を適用すると9603円となり、端数を切り捨てて片道料金は9600円となります。往復でどれくらい安くなるかは以下の計算の通りです。
 
2万1340円-1万9200円=2140円
 
東京から岡山で移動する場合は、往復で2140円お得にきっぷを購入できることになります。
 

新幹線と在来線を利用する場合は運賃が異なる

利用区間に新下関から博多間を含む場合、新幹線と在来線とは運賃が異なるため、注意が必要です。新下関から博多間を含む場合は、表2の通りです。
 
表2

区分 計算キロ 基本運賃 片道割引後 割引額
往路(新幹線利用) 1179.3キロメートル 1万4080円 1万2670円 1410円
復路(在来線利用) 1179.3キロメートル + 79キロメートル(博多~下関) 1万4240円(1万4080円+160円) 1万2810円 1430円
合計 2万8320円 2万5480円 2840円

※JR東日本「きっぷあれこれ往復割引乗車券」を基に筆者作成
 
新幹線を利用して、本州内幹線の運賃を適用した場合、往路の距離は1179.3キロメートルで1万4080円となり、片道1割引で1万2670円です。
 
復路の運賃は、博多〜東京間(1179.3キロメートル)に対して本州3社内幹線普通運賃の1万4080円が適用されます。これにJR九州区間(博多〜下関間79キロメートル)の利用額160円を加えた1万4240円から1割引が適用され、1万2810円です。
 

往復乗車券の有効期間は?

往復乗車券の有効期間は、片道乗車券の2倍に設定されています。片道乗車券の有効期間は、利用距離が800キロメートルまでが5日間、1000キロメートルまでが6日間です。そのため、往復乗車券の有効期間は、800キロメートルまでの場合は10日間、1000キロメートルまでなら12日間となります。
 
乗車中に有効期間が過ぎてしまった場合は、途中で下車しない限りは、切符に表示されている最終駅まで使用可能です。ただし、博多-新下関間を含む往復乗車券では、有効期間の計算方法が通常とは異なり、往路復路、それぞれの期間を合算する必要があるため、注意が必要です。
 

往復割引乗車券とは長距離移動がお得になる切符

今回は往復割引乗車券について解説しました。往復割引乗車券は、片道601キロメートル以上の移動で利用でき、往復それぞれに1割引が適用されることで、通常運賃よりお得に利用可能です。
 
年末年始やゴールデンウィークなどに長距離移動をする際には、往復割引乗車券の利用を検討してみてはいかがでしょうか。
 

出典

JR東日本 きっぷあれこれ 往復割引乗車券
JR東日本 きっぷあれこれ 乗車券の有効期間
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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