大学入試で「医学部」に合格できれば「医者」になれるのでしょうか? 医学部を目指して3浪している友人がいるので気になりました。
配信日: 2025.01.11
また、医学部に入学しただけでは医師になれません。本記事では、医師になるまでの道のりや医学部を卒業するまでにかかる学費などを紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
医師になるには医学部を卒業して国家試験に受かる必要がある
医師になるには、医学部を卒業するだけでなく国家試験を受験して合格する必要があります。医学部医学科に入学した後は、6年かけて医学の基礎を学びます。そして、卒業試験を受けて合格した後に、国家試験に臨むのです。
医学部の授業は大変厳しく、留年する人も珍しくありません。出席や試験で次の学年に進むレベルに達していないと判断されると、容赦なく留年が決まります。大学によっては7~8年大学に在籍する学生も珍しくありません。卒業試験に合格できなければ、6年生をもう一度やり直します。
また、厚生労働省の「第118回医師国家試験の学校別合格者状況」によると、2024年2月に行われた医師国家試験の合格率は新卒者が95.4%、全体で92.4%でした。合格率は90%を超えていますが、100%ではありません。
医学部の学費はどのくらい?
厚生労働省が発表した「令和5年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金等平均額(定員1人あたり)」のによると、私立大学医学部の初年度の学費は入学金もいれて507万9434円です。6年間では約3000万円が必要です。
一方、国立大学の学費は、文部省により基準額が1年あたり53万5800円と定められています。学費をかなりおさえられることもあり、国立大学の医学部は優秀な人材が集まりやすく偏差値が高めです。
私立大学入学者の中には、学費免除制度や奨学金制度を利用するケースも珍しくありません。なお、厚生労働省が導入した「地域枠入学」制度を利用すれば、奨学金返済が免除される場合もあります。
このほか、防衛医科大学校に入学すれば学費は無料で給料までもらえます。ただし、医師になってから一定期間自衛隊員として勤務しなければ奨学金返済が必要です。
医学部を出たら医師になるしか道はない?
医学部を卒業すると臨床医になる人が多いものの、医師以外にも、研究職・医系技官等になる選択をする人もいます、たとえば、iPS細胞で有名な山中伸弥教授は一度臨床医を目指しましたが、研修中に大学院へ再入学して研究者になりました。また、宇宙飛行士の向井千秋氏は、心臓外科医の臨床医として勤務経験があります。
医学部を卒業して医師国家試験に合格しても、医師になる義務はありません。特に、厚生労働省の医系技官は日本の医療制度に関する仕事ができるため、一定の人気がある職業です。
医師になるには医学部卒業後に国家試験に合格しなければならない
医師になるには大学の医学部医学科を卒業するだけでなく、医師国家試験に合格する必要があります。医師国家試験は合格率が90%を超えていますが、6年間しっかり勉強した学生が対策を立てたうえで臨んでも、不合格になる場合もあるので難易度は高めです。
また、医学部は進学に厳しく、一定のレベルに達していなければ留年です。医学部はレベルが高く、入学しただけでうらやましがられますが、入学してからがスタートといえるでしょう。このほか、医学部は国立でも300万円以上、私立にいたってはその10倍は学費が必要です。入学を目指す人は、奨学金なども調べておくことが重要です。
出典
厚生労働省 第118回医師国家試験の学校別合格者状況
文部科学省 私立大学等の令和5年度入学者に係る学生納付金等調査結果について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー