10歳の息子の塾代は「月3万円」です。義母に「まだ小学生なのに」と言われましたが、お金をかけすぎでしょうか? このくらい普通だと思うのですが…
配信日: 2025.01.12
さまざまな教育方針がありますが、「まだ小学生なのに塾ばかり」「お金をかけ過ぎでは?」という意見も聞こえてくると思います。小学生の場合、塾にかける費用はどれくらいが一般的なのでしょうか。統計情報から平均額を見てみましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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小学生の「塾費用」
文部科学省の「令和5年度子供の学習費調査」によると、公立小学校(6学年全体)の習い事全体の費用(学校外活動費)と、塾などへの支出(補助学習費)の全国平均は以下のような金額でした。
●学校外活動費(習い事全体の費用):年間21万6107円(月平均:約1万8000円)
●うち、補助学習費(塾などの費用):年間9万3000円(月平均:約8000円)
塾などの学習に関する費用は年間9万3000円なので、1ヶ月あたり約8000円となります。ただし、この金額は全国の1年生から6年生までの平均値ですので、学年別の補助学習費(塾など)に注目してみましょう。
●1年生 年間 7万7000円(学校外活動費は年間19万9000円)
●2年生 年間 5万8000円(学校外活動費は年間17万4000円)
●3年生 年間 8万円(学校外活動費は年間20万3000円)
●4年生 年間 8万円(学校外活動費は年間20万9000円)
●5年生 年間 11万8000円(学校外活動費は年間24万3000円)
●6年生 年間 14万1000円(学校外活動費は年間26万5000円)
塾費用だけで月3万円にはならないものの、学年が上がるにつれて支出が増加する傾向があります。また、塾関連の費用は居住地による違いも想定されるので、次項で見てみましょう。
学習費の地域差
次は、人口規模による「学校外活動費」の違いです。習い事や塾を含めた公立小学校の6学年全体の学校活動費の平均を見てみましょう。
●10万人未満:年間15万6000円
●10万人以上30万人未満:年間19万7000円
●30万人以上100万人未満:年間26万5000円
●100万人以上・特別区:年間26万4000円
習い事や塾を含めた全体の金額ですが、人口規模が大きいエリアでは高額になり、1ヶ月あたり2万円を超えていることが分かります。
また、上記は小学校1年生から6年生までを含むデータですので、高学年ではより高額の支出になっている可能性もあります。家庭によって教育方針や習い事への考え方はそれぞれですが、塾を含む習い事で月に3万円の支出というのは「あり得る」と言えそうです。
納得感のある教育支出を目指そう
習い事や教育への投資は家庭ごとに異なります。統計データだけを見ると月3万円の支出は平均を上まわっていますが、大きすぎる金額とも、普通だとも断言できません。大切なのは、家庭の状況や子ども本人の意思を重視して、将来に向けた最適な選択をすることでしょう。
「塾に通う」という学び方は、1つの選択肢に過ぎません。子どもの意思に沿っているのか、遊ぶ時間がそがれて負担になっていないのかなどが重要です。
また、周囲の環境に合わせて通塾してみるということも、経験として必要な面もあります。さまざまな意見を参考にしつつ、本人の希望を尊重して家族で決めた結果であれば良い選択だといえるのではないでしょうか。
出典
文部科学省 令和5年度子供の学習費調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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