ライブチケットはリセールできる?「高額転売」でなければ問題ないの?

配信日: 2025.01.18

この記事は約 4 分で読めます。
ライブチケットはリセールできる?「高額転売」でなければ問題ないの?
ライブに行けなくなった場合、チケットの金額が高ければリセール(再販)したくなります。そこで、ライブチケットのリセールに関する法律やルールを解説し、安全にリセールを行う方法と注意点をご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

ライブチケットはリセールできる?

体調不良や急な用事などでライブに行けなくなった場合、リセールが可能なチケットと不可能なチケットがあります。可否の違いが生じるのは主催者がリセールを認めているかどうかがチケットによって異なるからです。
 
例えばローソンチケットの場合も指定された一部の公演のみでリセールが実施されており、すべての公演がリセール対象というわけではありません。リセール可能な場合には「このチケットのリセール手続きを行う」などがチケット画面に表示されるようになっています。
 
また「特定興行入場券」の場合には、不正転売防止の観点から特別な扱いを受けており、利益を得るためにリセールしたとみなされた場合は違法行為とみなされる可能性があります。
 

チケットの高額転売は違法

人気アーティストのチケットが入手困難な理由として、「転売」で利益を得る業者・個人の存在がかねて問題になっていました。オークションサイトなどを利用した高額転売は「ダフ屋行為」と呼ばれ迷惑防止条例などで取り締まっていたものの、状況は改善されなかったのです。
 
そこで、2019年6月14日に「特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律」(通称「チケット不正転売禁止法」)が施行され、インターネット上での高額転売が明確に禁止されました。
 
業者・個人関係なく、興行主に同意を得ずに販売価格を超えて特定興行入場券を転売(リセール)した場合、1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金、またはその両方が科されます。
 
例えば、宝塚のチケットを定価2500円を1万7000円、定価9000円のチケットを2万9000円など定価の3~7倍で転売サイトを通じて280枚も不正転売していた親子は「チケット不正転売禁止法違反」で書類送検されました。
 
また、アイドルグループ「King & Prince」の定価7500円のチケットを2人に約12万円と約8倍で転売した女性が逮捕されるなど、チケット転売に対して取り締まりが強化されています。
 

違法にならないようにリセールする方法

もし急病で行けないなどやむを得ずリセールしたい場合、違法にならない方法を選ぶことが重要です。まず、そのチケットがリセール可能かどうかを確認しましょう。チケットぴあの場合、発券前のチケットは詳細に「リセール可」という文字が表示され、そのままWebサイト上でリセール操作が可能です。
 
リセールには申込手数料200円や口座送金事務手数料275円などが必要になるため、購入金額から手数料が引かれたうえで指定した口座へ残金が振り込まれることを理解しておきましょう。
 
また「チケプラトレード」など、主催者公認チケットリセールサービスを利用する方法も安全です。正規リセールサービスかどうかはチケット適正流通協議会が定める基準に準拠した販売事業者の証の「FTマーク」の有無で確認しましょう。
 

リセール時の注意点

チケット不正転売禁止法では、販売価格より安い価格でのリセールや無償譲渡は規制の対象外となっています。
 
しかし、チケットによっては譲渡自体が禁止されているケースもあります。特に、チケット紙面などに氏名が記載されている場合、無料で譲っても入場拒否される可能性があるため、注意が必要です。チケットを購入する際には、販売・入場条件をしっかり確認しておきましょう。
 

正しい方法でリセールしよう

ライブのチケットのリセール自体は違法ではありませんが、主催者がリセールを許可していない場合や、リセール方法を間違えてしまうと入場できないだけでなく、違法となって処罰対象となる可能性があります。
 
チケットの規約などを確認し、リセール可能であっても、正規のリセールサービスを利用するなど、正しい方法でリセールを行うように心がけましょう。
 

出典

e-Gov 特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律
政府広報オンライン チケットの高額転売は禁止です!チケット不正転売禁止法
チケットぴあ リセールサービス/申込方法
チケット適正流通協議会
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 夫の家事への不安に関するアンケート ライターさん募集