17歳の息子が一人暮らしを検討しています。「保証人は不要」と言われたそうですが、未成年でも賃貸契約はできるのでしょうか?
配信日: 2025.01.20

未成年で賃貸契約する場合、法律上の制限や条件があり、保証人がいないとハードルが高くなる可能性があります。
本記事では、未成年でも賃貸契約できるのか、また、保証人不要物件のメリット・デメリットなどを解説します。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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未成年でも賃貸契約はできる?
民法第5条で「未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない」と定められているため、基本的に未成年は賃貸契約はできません。しかし、以下の場合であれば賃貸契約が可能です。
●既婚者の場合
●親権者の同意がある場合
ただし、収入が安定していなかったり、連帯保証人がいなかったりすると入居審査ができず賃貸契約ができない可能性があります。
保証人がいなくても契約できるケース
頼れる親がいない、親が定職についていないなどの理由で連帯保証人が確保できない場合もあるでしょう。そういった場合、保証人がいなくても賃貸契約できる方法が3つあります。
1つ目は、家賃保証会社を活用する方法です。この方法は最も一般的な方法で、入居者が家賃を滞納した場合に、家賃保証会社が代わりに家賃を支払うことを保証します。
2つ目は、家賃を提携クレジットカードで支払う方法です。一部の不動産会社では、提携クレジットカードで家賃を支払うことで、保証人を不要としている場合があります。クレジットカードで家賃が自動で支払われると、家賃滞納のリスクが低くなるため安心感があります。
3つ目は、UR賃貸住宅を利用する方法です。UR賃貸住宅は独立行政法人都市再生機構が運営する賃貸住宅で、保証人なしで契約できるのが特徴です。ただし、物件が限られていたり、入居審査が厳しかったりします。
保証人不要の物件を契約するメリット
保証人不要の物件を契約するメリットは2つあります。
1つ目は、親に負担をかけずに契約できる点です。保証人不要物件なら、親が定職に就いていなくても契約がスムーズに進みます。これにより、親に大きな経済的負担をかけることなく、未成年でも一人暮らしをスタートできます。
2つ目は、契約手続きがスピーディーに進む点です。保証人を探したり、書類を用意したりする手間が省けるため、契約までの手続きが迅速に進みます。進学や就職のタイミングで急ぎの引っ越しが必要な場合にも便利です。
保証人不要の物件を契約するデメリット
保証人不要の物件を契約するメリットがある一方で、デメリットもあります。ここでは、3つのデメリットを解説します。
1つ目は、費用がかさむ点です。家賃保証会社を利用した場合、保証会社に保証料を支払う必要があります。家賃や初期費用に加えて保証料が上乗せされるため、コストがかかるおそれがあります。
2つ目は、物件に問題がある可能性がある点です。保証人が不要な物件は、以下のような理由で借り手がつきにくい場合があり、物件自体に問題がある可能性も考えられます。
●立地がよくない
●築年数が古い
●間取りが使いにくい
●長く住むことができない(取り壊しを検討しているなど)
必ずしも全ての保証人不要物件がこのような物件であるわけではありませんが、契約する際は状態などをしっかり確認しましょう。
3つ目は、督促が厳しい可能性がある点です。保証会社は、家賃の滞納を防ぐために、入居者に厳しく督促を行う傾向があります。1ヶ月の滞納でも電話で督促されたり、督促状が送られてきたりするかもしれません。家賃を滞納しないように気を付けましょう。
親の同意があれば未成年でも賃貸契約はできる
未成年が賃貸契約をする場合、原則親の同意が必要です。契約後の入居審査を通るためには、連帯保証人が必要になりますが、家賃保証会社を利用したり、UR賃貸住宅を借りたりするなどの方法であれば保証人不要で契約できます。
保証人不要の物件は、親に負担をかけず手続きがスムーズに進む便利さがある一方で、金銭的負担の増加や物件選びの難しさといったデメリットも存在します。事前に条件をよく確認し、賃貸契約をするようにしましょう。
出典
デジタル庁 e-GOV 法令検索 民法(明治二十九年法律第八十九号)第5条
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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