高速道路で「ガス欠」になると違反になると聞きましたが、「故障」で停車してしまった場合も違反になるのでしょうか?
配信日: 2025.01.23
しかし、故障による緊急停止は例外として認められており、違反にならないようです。そこで今回は、高速道路でのガス欠や故障による停車は違反となるのかについて詳しく解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
高速道路でガス欠による停車をすると違反になる?
道路交通法第75条の10には、高速道路を運転するときはあらかじめ燃料や冷却水などの量を点検して、燃料不足による停車を防ぐ措置が必要と書かれています。
そのため、高速道路でガス欠を起こして停車すると「自動車の運転車の遵守事項」に違反することになり、取り締まりの対象となる可能性があります。また、積載物の落下も同様の違反となるため、走行中に荷物を落としたり飛散させたりしないように注意しましょう。
そのほかにも、タイヤのパンクも点検によって防げる可能性があるため、運転する前にタイヤの空気圧や、タイヤの溝の減り具合も確認するとよいでしょう。
高速道路でガス欠による停車をして違反となった場合の罰則
高速道路を運転中にガス欠が原因で停車をして、高速自動車国道等運転者遵守事項違反になった場合の罰則は表1の通りです。
表1
車種 | 違反点数 | 反則金 |
---|---|---|
大型車 | 2点 | 1万2000円 |
普通車 | 9000円 | |
二輪車 | 7000円 | |
小型特殊 | 6000円 | |
原付 | 6000円 |
※筆者作成
違反した場合、車種に関係なく違反点数2点、加えて6000円〜1万2000円の反則金の支払いが命じられます。なお、原付の場合はそもそも高速道路を走行できないため、新入した時点で違反点数・反則金が適用されるようです。
また、最悪の場合、3ヶ月以下の懲役もしくは5万円以下の罰金、不注意により過失と判断されても10万円以下の罰金となる可能性があります。
高速道路でガス欠を起こしそうになった場合の注意点
高速道路を走行中に、燃料が不足してガス欠になる可能性があるケースでは、以下の点に注意しましょう。
・燃料ゲージを定期的に確認する
・給油ランプが点灯したら最寄りのSAで給油する
・給油できるSAが近くにない場合は高速道路をおりて一般道でガソリンスタンドを探す
高速道路を運転する際は、燃料ゲージを定期的に確認してガス欠にならないように注意しましょう。給油ランプは、燃料の残量が10リットル程度で点灯するといわれており、1リットルあたり5キロメートル走行できる車でも約50キロメートル走行できるようです。
給油ランプが点灯してからでも、すぐに停止するわけではないので、落ち着いて給油できるSAに立ち寄りましょう。最寄りのSAで給油がむずかしいケースでは、高速道路をおりて一般道でガソリンスタンドを探すとよいでしょう。
万が一、高速道路上でガス欠を起こしそうになった場合は、ハザードランプを点灯させ、広めの路肩に停止させることがおすすめです。
この場合、発煙筒や三角停止表示板を活用し、後続車に停車している旨を知らせましょう。また、ガス欠だけではなく故障による停車も同じような扱いとなるようです。ドライバーや搭乗者の安全を最優先して、ロードサービスに連絡をするとよいかもしれません。
高速道路では故障によるやむを得ない停車も違反になる?
高速道路では、基本的に駐車や停車は禁止されています(道路交通法第75条の8)。ただし、故障を理由に、他車の走行の妨げとならない広い路肩に停止することは認められているため、違反にはならないでしょう。
高速道路でガス欠によって停止する場合は違反となるが、故障による緊急停止は違反にならない
高速道路を走行中に、ガス欠が原因で停止すると違反となる可能性があります。高速道路を走行する際は、事前に燃料ゲージを確認してガス欠にならないように注意しましょう。
一方で、高速道路で故障により幅が広い路肩や路側帯に緊急停止する際は、例外として認められています。そのため、故障が原因の停止は違反となりません。ただし、高速道路上での停車は大変危険です。万が一停車する際は、安全を最優先して行動しましょう。
出典
警視庁 交通違反の点数一覧表
警視庁 反則行為の種別及び反則金一覧表
デジタル庁 e-Gov法令検索 道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第八章 罰則 第百十九条の1の十九、第百十九条の3
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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