車を運転中に0歳児の娘が大泣き…!赤信号で止まったタイミングで「運転を交換」するのは違反!?
配信日: 2025.01.27

しかし交代する場所が安全な駐車場などではなく、信号がある交差点の場合、法律に違反しないか心配になるかもしれません。
本記事では、運転手の交代を赤信号のタイミングで行えるかどうかについて解説していきます。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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車の乗り降りは駐車? 停車?
道路交通法第2条18号によれば、駐車とは「なんらかの理由で車が継続的に停止し、かつ運転者が車を離れて直ちに運転することができない状態(5分以内の貨物の積卸しや人の乗り降りは除く)」を指します。
また同条19号によると、車両が停止した状態で「駐車」以外のものは「停車」です。
今回のケースの場合、運転者が急いで運転席からほかの席へ移動し、ほかの乗員が運転席に乗り込む場面が想定されます。この場合、「運転者が直ちに運転することができない状態」というわけではないため、駐車には当たらないと判断できるかもしれません。
「人の乗り降りに関しては駐車に当たらない」ともされているため、今回のケースでは「停車」している状態と考えられます。
信号待ちでの「停車」は法律違反!?
前述の点を踏まえた場合、今回のケースは法律に違反するおそれがあるかもしれません。停車してはいけない場所で停車している可能性があるためです。
道路交通法第44条には、停車および駐車が禁止されている場所について、以下のように規定しています。
車両は、道路標識等により停車及び駐車が禁止されている道路の部分及び次に掲げるその他の道路の部分においては、法令の規定若しくは警察官の命令により、又は危険を防止するため一時停止する場合のほか、停車し、又は駐車してはならない。
具体的な場所として、以下のような地点を挙げています。
●交差点の側端又は道路の曲がり角から五メートル以内の部分
●横断歩道又は自転車横断帯の前後の側端からそれぞれ前後に五メートル以内の部分
これによると、交差点付近から5メートル以内での停車・駐車はできません。また横断歩道の横側から5メートル以内での停車・駐車も不可です。
今回のケースでは赤信号で一時停止しているタイミングですが、交差点や横断歩道などに近い場所で停車している可能性があります。そのため法律違反になるかもしれません。
また第47条1項では、車両は人の乗り降りで停車するときに、できる限り道路の左側端に沿って、交通妨害にならないよう気を付ける必要があります。
今回のケースでは信号待ちしている状態であり、左端ではなく道路中央近くにいる可能性も考えられます。その場合、乗り降りで停車することはできません。
違反した場合の罰則
道路交通法第119条3の1項1号によると、第44条1項の駐停車禁止に関する規定に違反した場合、「10万円以下の罰金」に処せられます。また反則金は普通車で1万2000円、違反点数は2点に該当すると考えられます。
さらに道路交通法第119条3の1項4号によると、第47条1項の停車方法について違反した場合は「10万円以下の罰金」に処せられます。
運転手の交代の必要がある場合の対応
仮に運転手を交代してもらわなければならない場合、安全な方法で行う必要があります。例えばいったんどこかの駐車場に入って駐車してから交代したり、駐停車が禁止されていないエリアに停車してから交代したりする方法です。
信号がいつ変わるか分からない中で、しかも道路の真ん中で運転者を交代すると、事故につながりかねません。あせって転んだり、きちんと停止措置をせずに運転席を離れて車が動きだしたりするなど、リスクはさまざまです。
信号待ちでの運転者交代は違反になる可能性が高い
交差点で信号待ちをしている状態での運転者交代は、停車に関するルールに違反するおそれがあります。違反とみなされた場合、多額の罰金が科せられる可能性もあります。
赤ちゃんをあやすために、自分を含めて乗員を危険にさらすのは本末転倒です。必ず安全を確保できる場所で交代してもらいましょう。
出典
デジタル庁 e-GOV 法令検索 道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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