小学校の通学に「使い捨てカイロ」を持っていくわが子。最近は「充電式カイロ」もあるようですが、ワンシーズンならどちらがお得? それぞれのコストを比較
配信日: 2025.01.31
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しかし、使い捨てカイロの価格が上昇しており、使う頻度の高い家庭では月々の出費がかさんでしまいます。最近では充電式のカイロが販売されており、これは繰り返し使えるため経済的で、環境に優しいところが魅力です。
ただし、初期投資や充電の手間を考えると、使い捨てカイロとどちらがお得なのか気になっている人もいるのではないでしょうか。
本記事では、使い捨てカイロと充電式カイロのコストを比較し、それぞれの特徴やメリットについて解説します。家計に優しく寒い冬を快適に乗り越えるための参考にしてください。
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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充電式カイロとは?
充電式カイロは、充電をすることで繰り返し使用できるため「使い捨てないカイロ」と言われています。価格帯は1000円台から5000円以上と幅広く、性能やデザイン、機能などによって異なります。
一度購入すれば使い捨てタイプのように頻繁に買い足す必要がありません。充電式カイロの特徴として、以下の点が挙げられます。
・温度調節が可能
低温から高温まで数段階で調整でき、寒さや自分の好みなど、状況に応じて温度を設定できる。さらに、温まるまでの時間が使い捨てカイロの1分以上に比べ、数秒ほどと早い。
・モバイルバッテリーとして利用できる
スマートフォンなどのデバイスの充電もできるため、外出先や災害時にも役立つ。
・環境に優しい
使い捨てタイプと異なりほとんど廃棄物が出ないため、環境への負荷を軽減できる。
・充電が必要
1回あたり4時間以上かかる機種もある。基本的に使用後は充電が必要となる。ただし、商品によって機能や性能は異なるため、購入の際には期待する機能があるのかしっかりと確認することをおすすめします。
使い捨てカイロの価格上昇
最近ではさまざまなものが値上がりしており、使い捨てカイロも例外ではありません。その要因の1つとして挙げられるのが、原材料の高騰です。鉄粉や活性炭といったカイロの主成分の価格が上昇しており、これに伴って製品の単価も上がっています。
例えばエステー株式会社は、2023年8月にカイロ製品の大半の出荷価格を10~40%引き上げました。これにより、「はるオンパックス10個入」の店頭想定価格は437円から547円と上がっています。
ほかにも、「桐灰シリーズ」を販売している小林製薬も、2024年8月にカイロの出荷価格を7~10%値上げしています。このように、大手メーカーが相次いで値上げを行ったことが、カイロ全体の価格上昇につながっているのです。
ワンシーズン使うならどっちがお得?
それでは、使い捨てカイロと充電式カイロ、どちらがコスト的にお得なのかを比較してみます。充電式カイロの本体価格を2000円、1回の充電にかかる電気代を約0.96円と仮定、使い捨てカイロは1個36円で計算します。
また、小学生が平日に学校に持って行くことを想定し、月に使用するのは20個または20回とします。
(1)1ヶ月間使用した場合(20日間)
使い捨てカイロ
36円×20日=720円
充電式カイロ
本体価格2000円+(0.96円×20日)=約2019円
1ヶ月間だけで比較すると、充電式カイロの初期投資が大きく、使い捨てタイプのほうが安くなります。
(2)冬場の3ヶ月間使用した場合(20日×3ヶ月=60日間)
使い捨てカイロ
36円×60日=2160円
充電式カイロ
本体価格2000円+(0.96円×60日)=約2058円
3ヶ月間使用した場合は、充電式カイロのほうがコストを抑えられる結果となりました。1ヶ月間程度の短期間であれば使い捨てカイロが手軽で安価ですが、冬場を通して3ヶ月間以上使用するのであれば、充電式カイロのほうがお得になります。
寒い季節を賢く乗り切ろう
使い捨てカイロは、1個あたりの価格が安く手軽に使えますが、近年の価格上昇も相まって頻繁に使う場合はコストがかさむため、充電式カイロを検討してみるのもいいでしょう。
ただし、あまり高価なものを購入するとワンシーズンではお得感が薄れてしまうため、購入時の価格帯には注意が必要です。また、そもそも小学校に充電式カイロを持って行っていいかは各学校によって判断が異なると想定されるため、事前に確認をして下さい。
出典
エステー株式会社 カイロ
小林製薬株式会社 ニュースリリース
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー