世界三大時計の「オーデマピゲ」！「年収600万円」で「購入」するのは難しい？
配信日: 2025.02.06
そこで今回は、オーデマピゲを購入するためには、どれくらいの年収があればよいのか考察します。
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部（ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ）
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
オーデマピゲの相場は？
オーデマピゲは、200万円台から、高額な商品であれば数千万円を超えるものまでさまざまで、平均価格としては、700万円前後ともいわれているようです。国税庁の「令和5年分民間給与実態統計調査－調査結果報告－」によると、給与所得者の平均年収は459万5000円。700万円というと軽く平均年収を超える額ということが分かります。
また、オーデマピゲのような高級時計は維持費も高額になるようです。非常に精密に作られており、ホームページでも毎年メンテナンスを受けることを推奨しています。
例えば、ロイヤルオークの自動巻を分解洗浄に出した場合、950フラン（税抜き）かかることになり、2025年1月30日時点で日本円に換算すると1スイスフランが170.3円のため、16万1785円（税抜き）にもなります。
本体代のみならず、このような維持費をどのように捻出していくかも考えなければならないでしょう。
オーデマピゲを購入するために必要な年収
今回は、オーデマピゲの中でも価格の安い253万円の時計を購入する場合でシミュレーションします。
購入する方法としては、一括で購入する方法と、ローンを組んで購入する方法が考えられます。毎月の生活費を使わず、無理なく購入できるのはそれぞれ年収いくらくらいからなのか考えてみましょう。
一括で購入する場合
オーデマピゲなどの高級時計は、資産価値が高いことでも知られています。高級時計を購入する人の中には、現金を貯蓄するよりも時計に投資したいと考える人もいるかもしれません。とはいえ、一括で購入する場合、200万円以上の貯蓄があることが大前提だと考えられます。
金融広報中央委員会が発表した「家計の金融行動に関する世論調査［二人以上世帯調査］（令和5年）」を基に、200万円以上の貯蓄の有無を年収別に表したものが表1です。
表1
| 年間収入 | 金融資産200万円未満の割合 |
|---|---|
| 収入はない | 71.8％ |
| 300万円未満 | 58.7％ |
| 300万円～500万円未満 | 42.9％ |
| 500万円～750万円未満 | 35.8％ |
| 750万円～1000万円未満 | 24.4％ |
| 1000万円～1200万円未満 | 19.1％ |
| 1200万円以上 | 18.2％ |
※金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査［二人以上世帯調査］（令和5年）」を基に筆者作成
これによると、年収600万円を含む「500万円～750万円未満」のうち、35.8％は貯蓄が200万円より少ない額でした。そのため、年収600万円の人のうち4割弱の人は、253万円のオーデマピゲの購入は難しい可能性があることが分かります。
また、貯蓄が200万円以上ある人でも、家族構成や生活状況などにより、購入は難しいことも考えられます。頻繁に必要なメンテナンス費用を捻出できるかどうかも考慮して購入する必要があるでしょう。
ローンを組んで購入する場合
ローンを組んで、オーデマピゲを購入する場合も考えてみます。
時計用のローンでは、最初の数回を無金利とするサービスを実施しているローン会社もあり、ここでは、253万円を無金利で60回払いのローンを組んだと仮定して計算しましょう。頭金を一切支払わなかった場合、253万円÷60で、1回当たりの返済額はおよそ4万円です。
毎月ローンを返済する場合、生活費のために一定額は残しておかなければなりません。一般的に、趣味や娯楽に使える額は、手取りの5％～10％が目安といわれています。例えば毎月の手取りが20万円、手取り年収240万円の人は、1ヶ月当たり1万円～2万円の趣味・娯楽費が目安です。
毎月4万円を娯楽費として捻出できる手取り月収を計算すると、5％の場合は4万円÷5％で80万円、10％の場合は4万円÷10％で40万円です。つまり手取りが1ヶ月に40万円～80万円あれば、ローンを返済できる計算になります。年収にして、480万円～960万円になります。
これを踏まえると、年収600万円の人でも、購入できないことはなさそうだと考えられます。
オーデマピゲは年収600万円でも購入できる可能性がある。ただし維持費がかかることも考慮が必要
オーデマピゲは、世界三大時計の1つとして数えられており、非常に人気のあるブランドです。当然、金額も簡単に購入できる額ではなく、高収入の人しか購入できないイメージをもつ人も多いでしょう。
しかし、中には200万円台の商品もあり、十分な貯蓄がある場合やローンを組むことで、年収600万円の人でも購入できる可能性があります。
とはいえ、オーデマピゲは、購入後のメンテナンスにも費用がかかるとされています。メーカーは年1回のメンテナンスを推奨しており、維持費の捻出ができるかも購入のポイントとなるでしょう。時計の購入や維持費によって、今後の生活に影響が出ないかどうかシミュレーションしたうえで購入しましょう。
出典
国税庁 令和5年分民間給与実態統計調査－調査結果報告－
オーデマピゲ メンテナンスサービス
オーデマピゲ サービス料金
金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査［二人以上世帯調査］（令和5年）
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
