世帯収入が600万円でも奨学金は利用できる? 給付と貸与それぞれ解説

配信日: 2025.02.07 更新日: 2025.09.26
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世帯収入が600万円でも奨学金は利用できる? 給付と貸与それぞれ解説
この記事では、世帯収入が「600万円」の場合でも奨学金は利用できるかについてご紹介します。奨学金ごとの利用条件もまとめていますので、あわせて参考にしてください。
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世帯収入が「600万円」の場合でも奨学金は利用できる?

世帯収入が600万円だったとしても、奨学金を利用できる可能性はあると考えられます。ただし、利用するためには、定められた条件を満たさなければなりません。この条件の中に収入に関するものも含まれているため、注意しましょう。
 
なお、奨学金にはさまざまな種類があるようです。今回は、国や地方自治体が行っている「公的奨学金」である、給付型奨学金と貸与型奨学金の利用条件を見ていきましょう。
 

給付型奨学金

給付奨学金は、受け取った金額を返済する必要がない奨学金です。世帯の収入によって第Ⅰ区分~第Ⅳ区分に振り分けられ、受け取れる金額がそれぞれ異なります。
 
今回は、奨学金を受け取る本人が高校生であり、下の子どもが中学⽣(15歳以下)であると仮定しました。この場合、世帯収入が600万円だと、第Ⅳ区分の年収を満たすと考えられます。
 
第Ⅳ区分の具体的な金額を、以下の表1にまとめました。
 
表1

区分 自宅通学 自宅外通学
国公立 7300円 1万6700円
私立 9600円 1万9000円

※独立行政法人日本学生支援機構「給付奨学金の支給額」を基に筆者作成
 
また、給付型奨学金を受けるためには、学力基準および家計基準を満たさなければならないといわれています。これらを満たしていない場合、給付型奨学金の対象にならない点には注意しましょう。
 

貸与型奨学金

貸与型奨学金は、給付型奨学金とは異なり返済義務のある奨学金です。第一種奨学金と第二種奨学金が用意されており、利子の有無によって区分が異なります。
 
給付型奨学金との大きな違いは、自分自身で借りる金額を決められる点です。第一種奨学金で借りられる金額は、表2の通りです。
 
表2

区分 自宅通学 自宅外通学
国公立 2万円/3万円/4万5000円 2万円/3万円/4万円/5万1000円
私立 2万円/3万円/4万円/5万4000円 2万円/3万円/4万円/5万円/6万4000円

※独立行政法人日本学生支援機構「平成30年度以降入学者の貸与月額」を基に筆者作成
 
第二種奨学金の場合は、月額2万円~12万円の間から、1万円単位で任意の金額を選択できるため、必要に応じた額を選択するとよいでしょう。
 
なお、貸与型奨学金を利用するためには、独立行政法人日本学生支援機構が定める収入基準を「生計維持者の貸与額算定基準額」が下回らなければなりません。第一種奨学金の場合は18万9400円以下、第二種奨学金は38万1500円以下となっているため、この点もあわせて計算してみるとよいでしょう。
 

世帯収入が「600万円」でも「奨学金制度」を利用できる可能性はある

世帯収入が「600万円」でも「奨学金制度」を利用できる可能性はあるようです。ただし、それぞれの奨学金に設けられている条件を満たす必要がある点に注意しましょう。
 
例えば、世帯収入の条件を満たしていたとしても、学力基準を下回っていては奨学金の対象外となる可能性があります。
 
それぞれの奨学金にどのような条件が設定されているのかを事前に確認し、利用できる奨学金をうまく活用しましょう。
 

出典

独立行政法人日本学生支援機構 給付奨学金の支給額
独立行政法人日本学生支援機構 平成30年度以降入学者の貸与月額
独立行政法人日本学生支援機構 第二種奨学金の貸与月額
独立行政法人日本学生支援機構 進学前(予約採用)の第一種奨学金の家計基準
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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