プリウスに乗ってるけど、タイヤの「残り溝」が少なくなってきた! 1年後に買い替える予定でも「放置」はNG? 整備不良で「罰金9000円」になるって本当でしょうか…?
本記事ではタイヤの溝に関する基準や反則金、チェック方法などについて解説します。
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
タイヤの残り溝とスリップサインの重要性
車のタイヤには安全走行を確保するための法律上の基準があります。その基準の1つを表しているのが「スリップサイン」と呼ばれるものです。スリップサインは、タイヤの溝が1.6ミリメートル以下になったときに現れるマークで、これが出ているタイヤは整備不良とみなされます。
スリップサインが現れる1.6ミリメートルという基準ですが、この数値は「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示」の89条にて定められています。
スリップサインが現れたタイヤで走行するリスク
スリップサインが現れても、当面の間は車で走ること自体はできます。しかし、その行為はおすすめできません。スリップサインが現れたタイヤをそのまま使用し続けるリスクを見ていきましょう。
まず、「スリップサイン」の名称のとおり、そのままの状態で走行するとスリップしやすくなります。特に雨の日の走行などでは危険度は上がってしまうでしょう。
また、通常時でもブレーキをかけてからの制動距離が長くなってしまうため、事故の危険性が高まります。こちらも特に雨の日に顕著です。
溝が少ないタイヤでは水の上に浮くハイドロプレーニング現象が起きる可能性も高まり、車の制御を失ってしまう可能性もあります。
さらに、そもそもスリップサインが現れたタイヤを使用し続けると整備不良として違反に該当してしまいます。違反内容は「整備不良制動装置等違反」で、プリウスなどの普通車の場合の反則金は9000円です。
タイヤの残り溝をチェックする方法
タイヤの残り溝が大切だということが分かったとしても、日常でどのようにチェックすればよいのでしょうか?
まずは、スリップサインがどのようなものかを知っておきましょう。スリップサインは、タイヤの側面にある小さな三角マークです。まずは、そのマークに沿った溝部分をチェックしましょう。
溝の深さの確認方法としては、「タイヤ溝ゲージ」という専用のツールで測る方法があります。タイヤ溝ゲージをタイヤの溝に当てると、簡単に残り溝の深さを測定できます。
タイヤ溝ゲージは溝の深さを測る専用のツールですが、「そんなの持っていない」という人も多いでしょう。その場合、10円玉硬貨をタイヤ溝に押し当てる方法もあります。数字の「10」が書いてあるほうの面を下にして溝にあて、数字の「10」が全部見えている場合、溝が1.6ミリメートル未満になっているかもしれません。
ほかにも、物の長さや太さを測る工具であるノギスを使ってタイヤ溝の深さをチェックすることも可能です。
スリップサインが出ているタイヤは車検にも通りません。普段からしっかりと溝の深さをチェックし、違反になる前の交換を心がけましょう。
まとめ
タイヤのスリップサインは安全のための重要な指標です。これを無視すると、交通違反による罰則の対象となるだけでなく、大きな事故につながる可能性があります。
たとえ車の買い替えを予定していても、安全を優先し、タイヤ交換を怠らないようにしたいところです。タイヤチェックを習慣化し、常に安心して車を運転できる環境を整えておきましょう。
出典
道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2021.9.30】
警視庁 反則行為の種別及び反則金一覧表
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
