ネットオークションで「スタッドレスタイヤ」を買おうとしたら、友人に「命に関わるからやめたほうがいい」と言われた! 正規の値段は高いのですが、本当に危険なのでしょうか…?

配信日: 2025.02.13

この記事は約 4 分で読めます。
ネットオークションで「スタッドレスタイヤ」を買おうとしたら、友人に「命に関わるからやめたほうがいい」と言われた! 正規の値段は高いのですが、本当に危険なのでしょうか…?
雪国に住む人だけではなく、普段雪が降らない地域に住んでいる人でも、スキーやスノーボードに出掛けたい、雪が降ったときでも安心して車を使いたいと考えて、スタッドレスタイヤに履き替えることがあるでしょう。
 
しかし、スタッドレスタイヤは高価なものです。できるならばネットオークションなどでお得に手にしたいという人もいるかもしれませんが、「危険だからやめたほうが良い」という人もいます。本当に危険なのか、中古タイヤの選び方とあわせて見ていきましょう。
浜崎遥翔

執筆者:浜崎遥翔(はまさき はると)

2級ファイナンシャル・プランニング技能士

中古スタッドレスタイヤでも適切なものであれば危険ではない

スタッドレスタイヤは新品で購入すると高額ですが、中古タイヤを選べば費用を節約できます。しかし、タイヤの不具合は命に関わるため、中古タイヤを選んだばかりに事故を起こしてしまう、というのは避けなければいけません。
 
もちろん、中古品スタッドレスタイヤであっても適切な選び方をすれば、コストを抑えつつ、安全に使用できます。まずは中古スタッドレスタイヤを選ぶポイントを見ていきましょう。
 

溝の減り具合の確認 残りの溝が50%以上のものを選ぶ

スタッドレスタイヤの性能は溝の深さに大きく左右されます。タイヤの溝が減ると雪や氷の上でのグリップ力が低下し、非常に危険です。
 
法律では残りの溝の深さが1.6ミリメートルあれば走行可能とされています。しかし、タイヤメーカーのブリヂストンは「スタッドレスタイヤは新品時から50%摩耗すると、氷雪路でのグリップ性能が大きく低下する」としているため、少なくてもこの基準を満たすタイヤを選ばなければいけません。
 
スタッドレスタイヤには、法律で定められた溝1.6ミリメートルを知らせるスリップサインのほかに、50%摩耗の目安を知らせるプラットホームと呼ばれる突起があります。中古スタッドレスタイヤを買う場合は、これを必ず確認しましょう。
 

製造年を確認 5年で交換必須とも言われる

一般的に、スタッドレスタイヤは3~4年で交換すべきと言われています。理由は、使っていなくても経年劣化により性能が低下するからです。製造年月日は忘れずに確認することをおすすめします。
 
タイヤの製造年は、タイヤ側面にある4ケタの数字(製造番号)で確認可能です。この数字はタイヤが製造された週と年を示しており、例えば「2324」は2024年の第23週製造を意味します。
 
自分が使う期間のことも考え、製造から1~2年以内のものを選んだほうが安心といえます。
 

ゴムの劣化、ひび割れ、変形がないか確認

タイヤのゴムは、時間がたつと劣化します。ゴムが固くなると路面との接地性が悪くなり、制動距離が伸びて危険です。
 
また、ひび割れや変形があると、走行中のバーストなど致命的なトラブルにつながるおそれがあります。中古タイヤを買う場合は、必ずタイヤの状態をくまなくチェックし、問題がないか確認することが重要です。
 

ネットオークションでの中古スタッドレスタイヤの購入は適切?

ここまで解説したように、中古スタッドレスタイヤを購入する際には、残り溝や製造年、ゴムの状態をしっかりチェックしなければなりません。
 
残りの溝や製造年は、ネットオークションであっても該当箇所を写真に撮ってもらうことで確認可能です。しかし、ゴムの状態やひび割れ、変形は、実物を自分の目や指を使って確認するものなので、ネットオークションでは不安が残ります。
 
また、写真と実際の商品が一致している保証もありません。悪意のある出品者が写真とは違うタイヤを送ってくるリスクもあります。
 
不良品や不適切な商品が届いても返品できるのであれば、実物を見ての判断ができますが、返品できない場合は結果的に損をするおそれがあるのです。
 
スタッドレスタイヤは車のパーツの中でも命に関わる重要なものなので、中古を選ぶとしても、中古販売店で実物を見て購入したほうが良いでしょう。
 

中古タイヤ購入は慎重な判断が必要

スタッドレスタイヤは安全に直結する重要なパーツです。中古を選ぶことで費用を節約できますが、溝の深さや製造年、ゴムの状態などを、購入前にしっかり確認しなければなりません。
 
ネットオークションでは、実物を確認できないため、特に慎重な判断が求められます。安全を最優先に考えるなら、信頼できる中古販売店で実物を確認しながら購入するのが最善の選択です。スタッドレスタイヤのトラブルは命に関わるということを考えながら、適切な選び方を心がけましょう。
 

出典

国土交通省 道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2022.1.7】 第167条(走行装置)
 
執筆者:浜崎遥翔
2級ファイナンシャル・プランニング技能士

夫の家事への不安に関するアンケート
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集
FFジャックバナー_ヘッダー用 【PR】
FFジャックバナー_フッダー用 【PR】