「大阪」から「東京」の新幹線、自由席で座れず「2時間」立ちっぱなし……! 立ちっぱなしの場合、安くなることはないのでしょうか?
「立っているのに料金は同じなの?」と疑問に思うかもしれませんが、残念ながら新幹線では立ち席の割引制度はありません。とはいえ、事前の工夫で座れる確率を上げることは可能です。また、新幹線以外の移動手段も検討すれば、より快適な選択肢が見つかるかもしれません。
本記事では、自由席の料金ルールや座るコツ、代替手段について詳しく解説します。
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目次
自由席で座れなくても料金は変わらない? 新幹線のルールを解説
新幹線の自由席特急券は、「座席の指定がない代わりに安い料金で乗れる」という仕組みになっています。しかし、自由席で立ったまま移動した場合でも、特急料金が安くなることはありません。
例えば、東海道新幹線の「のぞみ」「ひかり」「こだま」には自由席が設定されていますが、座れるかどうかに関わらず、特急料金は変わりません。
しかし、東北新幹線の「はやぶさ」や北陸新幹線の「かがやき」など、一部の新幹線では「立席特急券」が販売されることがあります。この場合、指定席料金から530円引きとなります。一方で、東海道新幹線にはこの制度がないため、立ったままでも自由席の通常料金が適用されます。
立ちっぱなしを回避! 自由席で座るためのコツ
座れなかったときの割引制度はないものの、自由席で座るための工夫をすれば、快適に移動できる可能性が高まります。
1. 早めにホームに並ぶ
自由席は先着順なので、発車時刻よりも早めにホームに到着し、列の前方に並ぶことが重要です。特に新大阪駅や東京駅から乗る場合は、発車の15〜20分前には並んでおくのが理想です。ちなみに、「のぞみ」では座席数が多い2号車(100席)に並ぶと、座れる確率が高いといわれています。
2. 比較的空いている時間帯を狙う
混雑しやすい時間帯を避けることで、座れる確率が上がります。一般的に、昼間(10〜15時頃)や夜遅く(20時以降)は、比較的空いていることが多いです。反対に、朝の通勤時間帯(7〜9時)、夕方の帰宅時間帯(17〜19時)、週末・祝日の午前中(旅行客が多い)は自由席が混みやすい傾向があります。
3. 「こだま」や「ひかり」を利用する
「のぞみ」は停車駅が少ない分、自由席の競争率が高くなります。一方、「こだま」や「ひかり」は各駅停車または停車駅が多いため、自由席に座れる確率が上がります。特に「こだま」は16両編成中10両あるため、乗車チャンスが格段に増えます。
また、「ひかり」は1時間に2本程度走っているので、1本見送って着席するほうが立ちっぱなしで移動するより楽な場合もあります。
新幹線以外の選択肢は? 安く快適に移動する方法
「どうしても自由席で座れないのは嫌!」という場合は、新幹線以外の交通手段も検討してみましょう。以下で、それぞれの移動手段の特徴やメリット・デメリットを解説します。
1. 高速バス(夜行バス)
高速バスは、新幹線よりも大幅に安い料金で移動できるのが最大の魅力です。大阪〜東京間の料金は、閑散期で片道4000円前後、繁忙期では7000円程度が目安です。
特に夜行バスなら、深夜に出発して朝に到着するため、宿泊費を節約しながら移動することができます。最近では、リクライニングシートが深く倒れるプレミアムシートや、カーテン付きの個室型バスなども登場しており、快適性も向上しています。
ただし、所要時間は8〜9時間と長く、新幹線に比べると移動時間の負担は大きいです。また、狭い座席で長時間過ごすため、体への負担がかかりやすい点もデメリットといえます。繁忙期は満席になりやすいので、早めの予約が必要です。
2. 格安航空会社(LCC)
LCCを利用すれば、新幹線より短時間で移動することが可能です。大阪〜東京間のフライト時間は約1時間と非常に短く、時期によっては早めに予約すれば片道5000〜1万円程度なることがあります。
一方で、LCCを利用する際は、空港までの移動時間や手間を考慮する必要があります。新大阪駅から新幹線に乗る場合は直接東京駅に着くのに対し、飛行機の場合は関西空港や伊丹空港まで移動し、到着後も成田空港や羽田空港から市内までの移動が必要です。
また、LCCは荷物の制限が厳しく、受託手荷物を預けると追加料金が発生する場合があります。そのため、最終的なコストが新幹線とあまり変わらなくなる可能性もあります。
3. 在来線を使う(青春18きっぷなど)
在来線を利用すれば、新幹線より大幅に安い料金で移動することができます。特に「青春18きっぷ」を使えば、1日あたり約2410円(5回分1万2050円)で大阪から東京まで移動できるため、コストを最優先する人には魅力的な選択肢です。
しかし、移動には約9時間かかり、途中で何度も乗り換えが必要になるため、体力的な負担は大きくなります。また、座席の指定もできないため、混雑時には長時間立つ可能性もあります。
新幹線の速さや快適さを優先するか、費用を抑えるかによって、最適な移動手段が変わります。移動時間やコスト、快適性を総合的に考えて、自分に合った方法を選びましょう。
新幹線の自由席は座れないリスクあり。他の移動方法も検討しよう
新幹線の自由席では、立ちっぱなしでも料金が安くなることはありません。しかし、早めに並んだり、空いている時間帯を選んだりすることで、座れる可能性を高めることができます。
もし「確実に座りたい」「費用を抑えたい」という場合は、新幹線の指定席を予約するか、高速バスやLCCといった他の移動手段を検討するのも一つの方法です。快適な移動を実現するために、状況に合わせた選択をしましょう。
出典
東日本旅客鉄道株式会社 JR東日本 きっぷあれこれ 特急券
西日本旅客鉄道株式会社 JR西日本 JRおでかけネット 新幹線の特急料金
東日本旅客鉄道株式会社 JR東日本 青春18きっぷ(5日間用)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
