「現金なんて不要!」そう思っていたら駐車場の精算機が「現金」のみ? 「キャッシュレス派」が困る瞬間を紹介
しかし、実際に生活していると「ここは現金のみ!?」と困る瞬間が意外と多いものです。例えば、駐車場の精算機がキャッシュレス非対応だったり、病院で診察料の支払いが現金のみだったり…。
そこで本記事では、キャッシュレス派が困る「現金のみ」の場面と、そんなときに慌てないための対策を紹介します。
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目次
キャッシュレス時代でも「現金のみ」の場面は意外と多い!
キャッシュレス決済が普及しており、経済産業省によると、2023年のキャッシュレス決済比率は39.3%と過去最高を更新しました。
しかし、まだ完全に現金をなくせるわけではありません。特に中小企業や個人経営の店舗では、キャッシュレス決済の導入が遅れていることもあります。
また、クレジットカードや電子マネーに対応していても、機器の不具合や通信トラブルで使えない場合もあります。こうした状況に備え、少しの現金を持っておくことが重要です。
キャッシュレス派が困る瞬間とは? 具体例を紹介
「現金不要!」と思っていたら、思わぬ場面で必要になることがあります。以下で、具体的な例を見ていきましょう。
■駐車場の精算機
コインパーキングを含む駐車場では、キャッシュレス決済の導入が進んでいますが、現金決済の比率が依然として高いです。
パーク24株式会社(東京都品川区)が実施した「『移動関連サービスの決済手段』に関するアンケート」(調査期間:2023年8月31日~9月11日、調査対象:タイムズクラブ会員5342名)によると、移動関連サービスのうち現金決済率が最も高いのは駐車場で、42%が現金決済を利用しています。
ただし、移動関連サービスのなかで、唯一駐車場がキャッシュレス決済の比率が前年より向上しており、徐々に改善されていると思われます。
■病院・診療所
大病院を中心に、病院や診療所でもキャッシュレス対応が進んでいます。厚生労働省の「医療機関における外国人患者の受入に係る実態調査 結果報告書 令和6年3月」によると、デビットカードを含むクレジットカードを利用している医療機関は、62.6%に達していることが分かりました。
ただし、小さなクリニックでは「診察料は現金のみ」というケースが少なくありません。医療機関を受診する際は、事前に支払い方法を確認するか、念のため現金も用意しておくことをおすすめします。
■個人経営の飲食店や商店
チェーン店はキャッシュレス決済を導入していることが多いですが、個人経営の店では現金のみの場合があります。
しかし、個人経営の店でも導入が進んでいます。株式会社電通(東京都港区)が運営する「電道報」が調査した、第6回「生活者のキャッシュレス意識調査」(調査期間:2023年11月17~20日、調査対象:飲食、小売業の中小事業経営者・個人事業主1000名)によると、中小事業者のキャッシュレス決済導入率は58.1%に達しており、この数字は年々上昇しています。
ただし、地域や業種によって導入状況に差があるため、現金も用意しておくと安心です。
■公共交通機関(バス・タクシー)
都市部を中心に交通系ICカードが広く普及おり、前述のパーク24の調査によると電車(在来線)のキャッシュレス決済比率が82%に達しています。タクシーでもキャッシュレス決済の導入が進んでいますが、地方のバスやタクシーでは現金しか使えないこともあるため注意が必要です。
■自動販売機・ロッカー・コインランドリー
最近はキャッシュレス対応の自動販売機も増えていますが、まだまだ「現金のみ」の機械も多くあります。コインロッカーやコインランドリーも、キャッシュレス未対応の場所が意外と多いので注意が必要です。
「現金のみ」の場面で慌てないための対策とは?
キャッシュレス派でも、急な「現金のみ」の支払いに備えて、以下の対策をしておくと安心です。
1. 少額の現金を持ち歩く
「現金を一切持たない」という人もいますが、1000~2000円程度の現金を財布やカードケースに入れておけば、いざというときに役立ちます。
2. 事前に支払い方法を確認する
行き先の支払い方法を事前に調べておくと、現金が必要かどうか分かります。特に初めて行く場所では、公式サイトや口コミをチェックしておくと安心です。
3. 近くのATMを把握しておく
万が一現金が必要になったときのために、普段から近くのコンビニATMなどを把握しておくと安心です。スマホでATM 検索をすると、現在地から最寄りのATMを探せます。
4. 交通系ICカードにチャージしておく
SuicaやPASMOなどの交通系ICカードに少し余裕を持ってチャージしておくと、コンビニや自動販売機、バスなどでも使えるので便利です。
キャッシュレス化は進むが、現金も持っておくのが安心
キャッシュレス決済は便利ですが、まだ完全に現金を不要にするのは難しいのが現状です。特に、駐車場の精算機や病院など、「思わぬ場面」で現金が必要になることがあります。
キャッシュレス派の方でも、少額の現金を持ち歩いたり、事前に支払い方法を確認したりすることで、不便を減らすことができます。今後さらにキャッシュレス化が進むことが期待されますが、しばらくは「キャッシュレス+少額の現金」というスタイルが安心でしょう。
出典
経済産業省 2023年のキャッシュレス決済比率を算出しました
パーク24株式会社「移動関連サービスの決済手段」に関するアンケート(PR TIMES)
厚生労働省 医療機関における外国人患者の受入に係る実態調査 結果報告書 令和6年3月
株式会社電通 電道報 第6回 生活者のキャッシュレス意識調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
