息子が4月から新社会人になります。実家暮らしを続けるようなので、「月5万円」の生活費を入れてもらいたいのですが、妥当でしょうか？
そこで今回は、実家暮らしの社会人がどの程度家にお金を入れているかについてご紹介します。子どもに生活費をどの程度入れてもらうか悩んでいる方は、ぜひ最後までご覧ください。
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新社会人の給与相場
厚生労働省が実施した「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、新規学卒者の学歴別賃金は表1の通りです。
表1
| 高校 | 専門学校 | 高専・短大 | 大学 | 大学院 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 男性 | 18万9000円 | 21万800円 | 22万2800円 | 24万300円 | 28万3200円 |
| 女性 | 18万3200円 | 21万7000円 | 21万1700円 | 23万4300円 | 26万800円 |
| 男女計 | 18万6800円 | 21万4500円 | 21万4600円 | 23万7300円 | 27万6000円 |
出典：厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況」を基に筆者作成
実際の手取り金額は、額面給与の75～85％程度とされています。大学・大学院生の場合であれば、手取り収入は18万～23万円ほどと考えられるでしょう。
20代実家暮らしの社会人が実家に入れるお金の相場
株式会社モデル百貨が実家暮らしの社会人（独身者）1000人に対し、お金事情に関するアンケート調査を実施しました。その結果によると、20代が毎月実家に入れるお金の平均は3万3232円でした。
20代の社会人は働き始めたばかりだったり、次第に収入が安定し始めたりする時期でもあり、貯蓄や自己投資に収入を割く割合が比較的高くなっていると考えられます。そのため、実家に入れる生活費を家族と相談し最低限におさえている場合が多いようです。
また、実家暮らしの社会人が家に入れるお金の目安は手取り収入の2割程度とされています。手取り収入は個々人により異なりますし、家庭環境も人それぞれです。
相場や平均値はあくまでも参考程度にし、家族で相談して金額を決めるとよいでしょう。家計としては、単発的よりも継続的・安定的に入れ続けてくれる方が助けになる場合が多いようです。
親との同居生活を快適に継続するためには
新社会人が一人暮らしをせず、実家暮らしを続けるにはいくつか注意すべき点があります。生活費を入れるかどうかも大きな問題ではありますが、それ以外にもいくつかポイントがあるため、ご紹介します。
1つ目は、計画的な貯蓄です。実家暮らしをすると、一人暮らしよりも生活費は減る傾向にあります。そうなると、減った生活費を余暇や自己投資に使いたくもなりますが、将来に向け計画的に貯蓄をしておきましょう。将来的に一人暮らしを始める際、資金がなく親に借りることになったりすると、親子の関係性が悪化する可能性があります。
2つ目は、親子間でコミュニケーションを取ることです。学生と社会人では生活サイクルや環境は大きく変わります。親子とはいえ、言わなくても伝わる・理解してもらえるとは限りません。きちんと言葉に出しコミュニケーションを取り、生活費についても相談し双方が納得できる着地点を見つけられるよう努力しましょう。
20代独身の社会人が実家に入れるお金の平均金額は3万3000円程度
今回参照したアンケート調査によると、20代独身の社会人が実家に入れるお金の平均額は3万3000円程度です。また、厚生労働省が実施した調査によると大学卒業の新規学卒者における平均賃金は23万7300円です。月5万円は平均賃金額の2割程度ですが、平均額よりは多くなります。
親としては実家に生活費を入れてもらうなら、安定かつ継続的に入れてもらう方が家計の助けになるでしょう。親子できちんと話し合い、お互い無理なく継続的に入れられる金額を決めることが大切です。
出典
厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況 結果の概要 （9）新規学卒者の学歴別にみた賃金
株式会社モデル百貨 独身実家暮らしのお金事情についてのアンケート調査（PR TIMES）
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
