入院時の病室は「個室」と「相部屋」でどれだけ料金が変わる? 「差額ベッド代」についても解説

配信日: 2025.02.28

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入院時の病室は「個室」と「相部屋」でどれだけ料金が変わる? 「差額ベッド代」についても解説
入院時の病院選びは、患者の生活スタイルや費用負担に大きな影響を与える可能性があります。なかでも、差額ベッド代は選んだ病室の種類によって発生する追加費用であるため、事前に知っておきたいポイントです。本記事では、個室と相部屋の違いや、差額ベッド代の実態、病室を選ぶときの注意点を解説します。
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個室と相部屋の違いとは?

入院生活を少しでも快適に過ごすため、病室の種類や特徴を知る必要があります。ここでは、個室と相部屋の基本的な特徴や選択肢について説明します。
 

個室と相部屋の基本的な特徴

患者が1人で使用する個室は、プライベート空間を確保しやすい病室だといえるでしょう。周囲に気を使わず過ごせるため、治療に専念できることがメリットとされているようです。また、看病に訪れた家族も個室のほうが気兼ねなく過ごせる可能性もあります。ただし、費用面では相部屋よりも割高になる点に注意してください。
 
相部屋とは、複数の患者が一緒に過ごす病室のことです。費用を安く抑えられる可能性があるだけでなく、ほかの患者との交流を通じて、これから受ける治療の体験談やアドバイスを聞ける可能性があるのもメリットだと考えられます。一方で、ほかの患者の生活音が気になるなどのデメリットが発生する場合もあるため注意が必要です。
 

差額ベッド代の実態

ここからは、差額ベッド代の実態や料金の目安をみていきましょう。
 

差額ベッド代とは何か?

差額ベッド代とは、正式名称を「特別療養環境室料」といい、部屋の設備状況などによって別途発生する料金のことをいうようです。差額ベッド代は健康保険の適用外となるため、患者が自己負担しなければなりません。
 

個室や特別室の料金例

厚生労働省の主な選定療養に係る報告状況を基に、個室と相部屋別で1日当たりに徴収される差額ベッド代の平均額を以下の表1にまとめました。
 
表1

1人部屋 8322円
2人部屋 3101円
3人部屋 2826円
4人部屋 2705円

※厚生労働省「主な選定療養に係る報告状況」を基に筆者が作成
 
このように、人数が多くなるにしたがって、費用は安くなる傾向があるようです。
 

相部屋を選ぶメリットと注意点

入院費用を抑えたい方は、差額ベッド代のかからない相部屋を選択するのもよいでしょう。ただし、利用の際は環境面での制約も考慮しましょう。
 

プライバシーや環境面の制約がある

相部屋では、他の患者の生活音や話し声などが気になる場合があります。そのため、テレビの視聴時にはイヤホンを使用するなど、一定の配慮を求められる可能性があるようです。面会の際にも周囲への配慮が必要となる点にご注意ください。
 

入院前に確認すべきこと

病室選びで後悔しないため、入院前の事前確認が大切です。入院前に確認しておきたいポイントを解説します。
 

病室の料金や設備内容

病院により、病室の料金や設備内容は異なります。そこで、利用可能な病室のグレードを把握しておきましょう。なお、病状や病院側の都合により患者が病室を選べないこともあります。
 

差額ベッド代が発生しない場合の条件

以下のような場合には、差額ベッド代は請求されないといわれています。
 

・医師の指示で特別な病室を利用する場合
・緊急入院により病室の選択が不可能な場合
・差額ベッド代に関する同意書にサインしていない

 

保険適用の範囲

差額ベッド代は保険適用外なので全額自己負担です。しかし、民間保険を活用すれば、費用負担を軽減できる可能性があります。
 

治療内容や生活スタイルに合わせて病室を選ぼう

病室選びは、入院生活の快適さを大きく左右する場合があります。自分のライフスタイルや治療内容に合った病室を選ぶことで、より快適な入院生活を送れる可能性もあるでしょう。また、必要に応じて保険内容を見直して、万が一の入院に備えることが大切です。
 

出典

厚生労働省 主な選定療養に係る報告状況
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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