【都内or地方】家族3人で都内に住んで移動は電車やタクシーを利用するのと、地方に住んで車を購入するのとではどちらが安いですか?

配信日: 2025.03.02 更新日: 2025.09.26
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【都内or地方】家族3人で都内に住んで移動は電車やタクシーを利用するのと、地方に住んで車を購入するのとではどちらが安いですか?
都内で車を所有するのは簡単ではなく、主に公共交通機関を利用する生活が中心となります。そのため、現在の交通費と地方に住んで車を所有した場合の費用を比較してみたいと考える方もいるでしょう。
 
本記事では、都内在住の交通費と地方で車を所有した場合の費用を比較します。都内と地方における交通費の違いが気になる方は、ぜひ参考にしてください。
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都内在住での交通費

都内在住で車を所有していない場合、主な交通費の内訳は電車代、バス代、タクシー代の3つです。それぞれの詳細は、以下のとおりです。
 

●電車代
・山手線の場合
運賃:距離に応じて146〜274円(きっぷの場合は150〜280円)
定期券:距離に応じて1ヶ月4280〜1万4970円(通常定期の場合)
※大人料金(12歳以上)の場合
 
●バス代
・都営バスの場合
普通運賃:210円
定期券:1ヶ月9450円(東京23区内乗り降り自由)
※大人料金(12歳以上)の場合
※定期券は通勤の場合
※東京23区内は均一運賃
 
●タクシー代
初乗運賃:1.096kmまで 500円
加算運賃:255m増すごとに 100円
※東京23区・武蔵野市・三鷹市の場合
※距離制運賃、普通車の場合

 
これらの費用が、利用する区間や頻度に応じてかかります。例えば、日暮里から品川駅まで山手線を利用する場合、片道で208円、往復で416円かかり(IC運賃の場合)、同区間の定期券を購入する場合は6290円かかります。

 

世帯の交通費の平均額

東京都の「都民のくらしむき」東京都生計分析調査報告(年報)令和5年によると、1ヶ月あたりの交通費の世帯平均は、全世帯では9450円、勤労者世帯では1万2062円でした。どちらもそれほど高額ではない印象です。

 

地方で車を所有する場合の費用

地方で車を所有する場合は、購入費、維持費、税金、保険料などがかかります。
 
●購入費
車種などによって異なります。一般社団法人 日本自動車工業会「2023年度 乗用車市場動向調査」によると、 新車の平均購入価格は264万円です。
 
●維持費
車の維持費には、ガソリン代、メンテナンス代、駐車場代、有料道路通行料などが含まれます。日本自動車工業会の「2023年度 乗用車市場動向調査」によると、車の維持費の平均は月1万2100円でした。
 
●税金
車を所有すると、以下の税金がかかります。
 
・自動車税:毎年4月1日時点の所有者にかかる税金で、車の排気量で税額が異なる
・自動車重量税:登録時や車検時に支払う税金で、車の重量やグレードで税額が異なる
 
例えば、小型車(コンパクトカー)で総排気量が1.1L、重量が1500kgの場合、自動車税は3万500円、自動車重量税は2万4600円かかります。
 
※エコカー減税適用なしの場合
※2019年10月1日以降に登録した場合
 
●保険料
車を所有する場合、自賠責保険や任意保険の保険料がかかります。自賠責保険は加入が義務づけられていて、車種や契約期間で保険料が異なります。普通車で契約期間が37ヶ月の場合、保険料は2万4190円です。
 
任意保険は、車種、使用目的、補償内容、運転者の範囲、等級、保険会社などで保険料が異なります。

 

都内の交通費と地方で車を購入した場合の比較

【都内で交通機関を利用する場合】

<シミュレーション条件>
・家族3人(大人2人、子ども12歳以上1人)
・大人1人は山手線と都営バスの通勤定期を購入(通常定期)
・月6回は3人で山手線と都営バスを利用
・月に2回タクシーを利用(1回あたり3km)
※定期券は1ヶ月単位で購入
※タクシーは深夜・早朝割増、迎車回送料金、時間距離併用制運賃などは考慮していません。
 
・定期代は山手線が1ヶ月4280〜1万4970円
・月6回の山手線運賃(ICの場合)は2人で月3504〜6576円
・都営バスの定期券は1ヶ月9450円
・月6回の都営バスの運賃は2人で月2520円
・タクシー代は初乗(1.096kmまで) 500円、加算(255mまでを増すごとに) 100円 で、1回あたり1200〜1300円
 
上記より、年間でかかる費用は以下のとおりです。
 
・山手線の定期代5万1360〜17万9640円
・山手線の運賃(2人、月6回)4万2048〜7万8912円
・都営バスの定期代11万3400円
・都営バスの運賃(2人、月6回)3万240円
・タクシー代(月3回、3km)2万8800〜3万1200円
合計:約26万5848〜43万3392円
 

【地方で車を所有する場合】

<シミュレーション条件>
・車は新車で購入費は264万円、ローン代は月約3万3000円と仮定
・維持費は月1万2100円
・自動車税は年間3万500円、自動車重量税は2万4600円と仮定
・自賠責保険は2万4190円(37ヶ月の場合、年あたり約8060円)、任意保険は月3500円と仮定
・その他費用月あたり1000円と仮定(洗車、車内グッズ費用など)
 
※維持費は、ガソリン代、メンテナンス代、駐車場代、有料道路通行料を含む
※総排気量が1.1L、重量が1500kgの場合
※エコカー減税適用なしの場合
※2019年10月1日以降に登録した場合
※車の諸費用は考慮していません。
※車の購入費や維持費等は日本自動車工業会「2023年度 乗用車市場動向調査」の平均費用を参考にしています。
※実際とは異なる場合があります。
 
上記より、年間でかかる費用は以下のとおりです。
 
・ローン代39万6000円
・維持費14万5200円
・税金1年あたり5万5100円
・保険料(自賠責+任意保険)5万60円
・その他費用約1万2000円
合計:約65万8360円
 
これらのシミュレーション条件の場合、地方で車を所有するより、都内で電車やバスなどを利用するほうが交通費は安く済みます。ただし、これらの費用は条件によって異なるため、必ずしも都内のほうが安くなるとは限りません。

 

自分のケースに合わせて、どちらが経済的かシミュレーションしてみよう!

都内で電車やバス、タクシーを利用する場合と、地方で車を所有する場合では、シミュレーション結果に多少の差があります。しかし、利用頻度、利用方法、車種、走行距離などによって費用は大きく変動する可能性があります。
 
そのため、自分たちの状況に合わせてどちらが経済的かシミュレーションすることが大切です。ぜひ、この機会にシミュレーションをしてみてください。

 

出典

東日本旅客鉄道株式会社 JR東日本 山手線内の普通運賃表
東日本旅客鉄道株式会社 JR東日本 山手線内の定期運賃(通勤)
東京都交通局 運賃・乗車券・定期券
東京都交通局 定期券
一般社団法人東京都個人タクシー協会 運賃料金表
東京都総務局統計部 都民のくらしむき 都民のくらしむき(年報)令和5年
一般社団法人 日本自動車工業会 2023年度 乗用車市場動向調査
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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