車検の費用が「20万円」かかると言われました。本当にこれほどの金額が必要なのでしょうか?

配信日: 2025.03.03

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車検の費用が「20万円」かかると言われました。本当にこれほどの金額が必要なのでしょうか?
車を所有していると毎年維持費がかかるため、経済的な負担も大きくなります。特に車検費用は2年に1回発生しますが、高額な負担となるためなるべく節約したいと考える人も多いでしょう。
 
本記事では車検に高額な費用がかかる理由や、車検費用を節約する方法を解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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車検費用は大きく2つに分けられる

車検費用は、大きく2つに分けることができます。一つは法定費用と呼ばれるもので、主に税金や保険料、検査手数料です。もう一つは車検を代行する業者に支払う費用で、点検整備費用や代行手数料です。
 
前者は車種に応じて一律の金額ですが、後者は業者によって違いが生じます。車検費用が高額になる理由は、業者に対して支払う金額が大きくなるためです。
 
まずは、2種類の費用についてみてみましょう。

 

法定費用とその内訳

法定費用と呼ばれる費用には、以下のものがあります。
 

・重量税……車の重量に応じてかかる税金。1.5トン以下のエコカー外の車両は2年で2万4600円(新車登録から13年未満の場合)
・自賠責保険……強制保険とも呼ばれる自動車保険で、車の所有者には加入が義務付けられている。自家用乗用自動車の場合24ヶ月で1万7650円
・検査手数料……車検を受ける場合に必ずかかる検査手数料。普通自動車でOSS申請を除く継続検査は2300円
・法定費用合計額(上記の合計)……4万4550円

 
なお、車には自動車税もかかりますが、自動車税は車検に関係なく毎年支払うので車検の法定費用には含みません。
 
このように、車検の法定費用は1.5トン以下の普通自動車の場合で4万5000円程度です。このことから、車検費用が高額になる場合は、業者への支払いが占める割合が大きいことが分かります。

 

車検業者によって異なる費用

ユーザー車検と呼ばれる自分で車検手続きを行う方法もありますが、業者に依頼する場合は以下の車検業者があります。なお、相場の金額は点検整備費用、代行費用を含めた基本料金(法定費用を除く)です。
 

・カーディーラー……新車を販売している業者で車検費用は比較的高いが、正規品を使うため安全性は高い。相場:3万5000~10万円程度
・整備工場……自動車の整備や修理などを行う民間業者。相場:2万~8万円程度
・ガソリンスタンド……いつも利用する店舗があれば手軽に利用でき費用も安い。相場:1万5000~3万5000円程度
・カー用品店……ガソリンスタンド同様手軽で安くできる。相場:1万~3万5000円程度

 
上記の相場に法定費用約3万6000円を加えると、最大でも13万6000円なので一般的には20万の車検にはなりません。しかし、相場には高額な部品交換費用などは含まれていません。走行に支障をきたすほどの故障を修理する場合は、部品交換費用なども含めて車検費用が高額になる場合があります。
 
また、一定以上の年数が経過した車両の場合は、税金なども高くなることもあります。このような個々の事情によって、車検代が20万円に達するケースもあります。車検代が高額にならなくても、少しでも費用を抑えて節約することも必要です。

 

車検費用を節約する方法

車検は車を所有するうえで避けられない出費ですが、工夫次第でコストを抑えることが可能です。無理なく安全を確保しながら、お得に車検を通すポイントをチェックしましょう。車検費用を節約するには、以下の方法があります。
 

・自分で手続きする(ユーザー車検)
・法定費用を除く基本料金が安い業者を選ぶ(GS、カー用品店など)
・減税の対象となるエコカーや燃費のよい車に乗る
・インターネットなどで複数の業者から見積もりを取って比較する
・自分でできることは車検前にやっておく(オイル交換等)
・車の買い替えは車検前に行う
・普段から定期点検をしておくことで車検時の部品交換や整備を少なくする

 
車検費用は、工夫次第で大きく節約できます。自身の車両の状態や予算に合わせて賢く選び、安全なカーライフを送りましょう。

 

車検費用は高額になる場合があるので、なるべく節約を心掛けよう

車検費用には、法定費用とそれ以外の費用があります。法定費用はほぼ固定費用ですが、業者によって基本料金と呼ばれる費用が異なります。また、車の状態によっては車検費用が高額になる可能性も考えられます。
 
車検費用が高額になる主な要因には、走行距離が長い、年式が古い、大きな修理や複数の部品交換が必要、外車や希少性の高い車である、などがあります。
 
これらの要因を理解し、適切な対策を講じることで、車検費用を抑えることができます。車検費用を少しでも抑えるために、本記事で紹介した方法などで工夫をして車検費用の節約を心掛けましょう。

 

出典

国土交通省 自動車重量税額について
国土交通省 自動車損害賠償責任保険基準料率
国土交通省 登録・検査手数料一覧表
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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