子を連れて会いに行くたびに「交通費の足しに」とおこづかいを“1万円”くれる父。2ヶ月に1回は顔を見に行くのですが、これって負担をかけていますか?
配信日: 2025.03.05

そこで本記事では、SOMPOひまわり生命保険株式会社が行ったアンケート結果を基に、祖父母から孫へのおこづかいの金額を解説します。もらったおこづかいの使い道などもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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孫へのおこづかいの金額
SOMPOひまわり生命保険株式会社が2022年に行った「介護とお金に関する調査報告」によると、全体の約6割が、帰省の際に祖父母からおこづかいをもらっているようです。
ここでは、1回でもらうおこづかいの金額と、年間のおこづかいの合計金額を解説します。
1回でもらうおこづかいの金額
まずは、祖父母から孫へ「1回でもらうおこづかいの金額」について、表1にまとめました。カッコ内はおこづかいを毎回もらう場合の金額の割合です。
表1
金額 | 割合 |
---|---|
1000円未満 | 19.5%(7.7%) |
1000円~5000円未満 | 54.0%(53.8%) |
5000円~1万円未満 | 17.5%(22.0%) |
1万円~5万円未満 | 8.3%(15.4%) |
5万円以上 | 0.8%(1.1%) |
出典:SOMPOひまわり生命保険株式会社「介護とお金に関する調査報告(2022年)」を基に筆者作成
祖父母から孫へのおこづかいの金額は、「1000円~5000円未満」が54.0%と最も多い結果です。次いで「5000円~1万円未満」が17.5%です。1回遊びに行って1万円~5万円未満をもらっているケースは8.3%、毎回の場合でも15.4%と、そこまで多くはないといえるでしょう。
年間でもらうおこづかいの合計金額
次に、「祖父母から孫へ必ずもらうおこづかい」の2021年年間の合計金額を表2にまとめました。
表2
金額 | 割合 |
---|---|
1000円未満 | 3.3% |
1000円~5000円未満 | 9.9% |
5000円~1万円未満 | 14.3% |
1万円~3万円未満 | 41.8% |
3万円~5万円未満 | 13.2% |
5万円以上 | 17.6% |
出典:SOMPOひまわり生命保険株式会社「介護とお金に関する調査報告(2022年)」を基に筆者作成
年間でもらっている合計金額で最も多いのは「1万円~3万円未満」、次いで「5万円以上」という結果でした。また、2021年における祖父母から孫へのおこづかいの合計金額の平均は1万5270円となっています。
2ヶ月に1回遊びに行って1万円もらっているケースは、年間で合計6万円のおこづかいとなり、「5万円以上」の17.6%に該当します。年間でもらうおこづかいの平均合計額である約1万5000円から比べると、大きく上回ります。
もらったおこづかいはどうする?
孫が祖父母からもらったおこづかいについては、約8割が「親(自身)が預かって将来のために貯金」していると回答しています。次いで多いのは「子どもに預け、使い道も任せている」ですが、約3割と一気に減少します。
また、「自身の親(祖父母)に孫のおこづかいより老後の備えにあててほしいか?」という質問では、52.8%が「そう思う」と回答しています。その理由として、「自分の生活を楽しんでほしい(73.9%)」「健康で長生きするために使ってほしい(58.8%)」といった意見がみられました。
一方で、2割以上が「将来何かあっても自分では経済的に支援できない」といった現実的な意見もあります。
難しいかもしれませんが、少しでも自分のためにお金を使ってもらえるよう、おこづかいの金額について相談できるとよいでしょう。また、もらったおこづかいで、プレゼントを買うなどのお返しをするのもよいかもしれません。
遊びに行くたびにおこづかいを1万円もらうのは、平均と比べても多いと考えられる|おこづかいの金額についてはよく相談することが大切
今回参照したアンケート結果からみると、年間でもらうおこづかいの合計金額の平均は約1万5000円でした。2ヶ月に1回遊びに行って毎回1万円をもらっているケースでは、年間の平均合計額に近いおこづかいを1回でもらっていることになります。
もらったおこづかいは、将来のために貯金している家庭がほとんどのようですが、「孫へのおこづかいよりも祖父母自身の老後の備えにしてほしい」と考える方が多いことも分かっています。
「できれば自分たちで使ってほしい」「家計の負担にならない、無理のない範囲で渡してほしい」など、必要に応じて話し合えることが理想です。
出典
SOMPOひまわり生命保険株式会社 【介護とお金に関する調査報告】約8割が「親の介護に不安あり」と回答。半数以上が”孫へのおこづかいより、自分の老後に備えてほしい”
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー