兄は両親に毎月「3万円」の仕送りをしています。自分は実家暮らしで生活費として「3万円」入れていますが、増やした方がよいのでしょうか?

配信日: 2025.03.06

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兄は両親に毎月「3万円」の仕送りをしています。自分は実家暮らしで生活費として「3万円」入れていますが、増やした方がよいのでしょうか?
家族間での金銭的な支援や生活費の分担は、多くの人にとって悩ましい問題といえるでしょう。兄弟姉妹間でそれぞれ状況が異なる場合、金額や方法についての判断が難しくなるかもしれません。
 
この記事では、実家暮らしの人が家に入れる金額および仕送り額の平均や、3万円は妥当な金額なのかについてまとめました。
FINANCIAL FIELD編集部

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実家暮らしの場合、家に入れるお金の平均は?

株式会社モデル百貨が2023年に実施したアンケートによると、実家暮らしをする独身の社会人のうち61%が家にお金を入れており、その金額の平均は5万4009円でした。
 
また、家にお金を入れていると回答した人の平均年収は343万7129円で、年収の約19%を家に入れていることが分かりました。
 
年代別に見ると、20代の平均は3万3232円、30代は4万1750円、40代は5万9131円と年代が上がるごとに増えていき、最も多い50代では7万5473円でした。
 
このアンケート結果を見る限り、実家暮らしで家に入れる金額が3万円というのは、20代であればほぼ平均、30代以降であれば少なめといえるでしょう。
 
実家暮らしの場合、家に入れるお金について、収入の15%~20%程度を目安とする意見もありますが、これは絶対的な基準ではありません。生活費として家に入れる金額は、個人の収入や家庭の状況によって大きく異なるといえます。
 
生活費としていくら渡すかは、食費や光熱費など、自分が実家で生活するのにいくら使っているのかで算出するといいでしょう。また、収入のうちどれくらいなら払えるのかも考慮して決めることをおすすめします。
 

親への仕送りの平均額は?

厚生労働省の「国民生活基礎調査」(令和4年)によると、親へ仕送りしている世帯の割合は全体の約2%でした。
 
また、仕送りの平均額は1世帯あたり5万6000円で、年代別では29歳以下が3万9000円、30代が5万2000円、40代が4万9000円、50代が5万4000円となっています。
 
この結果から、3万円の仕送り額は平均よりも少ない金額といえますが、金額の妥当性を評価するには、兄の収入に対する仕送り額の割合がどれくらいなのか、仕送りが兄の生活にどの程度の影響を与えているかを考慮すべきでしょう。
 

負担について、家族間で話し合うことが大切

家族一人ひとりの負担をどのようにするかは、各自の収入および生活費の違いや、将来的な見通しなど、さまざまな要素を考慮してよく話し合い、全員が納得する形で負担額を設定することが大切です。
 
手取りが少ない場合、目安である収入の15%~20%程度の金額を渡すことが難しいかもしれません。難しい場合は、お金以外の支援(例えば家事や介護の分担など)を提案する方法もあります。
 
話し合いにおいては、必要になる可能性がある医療費などの対応策も事前に考えておくことで、不測の事態にも対応しやすくなるでしょう。
 

3万円は平均より少なめといえるが、金銭的な支援以外の方法もある

実家暮らしの社会人が家に入れる金額として、3万円は平均よりも少ない金額といえます。実家暮らしは家賃の負担が少ない分、改善の余地はあるといえますが、それ以上出すのは難しい事情があるかもしれません。
 
負担額をいくらにするかについては家族とよく話し合い、決めたあとも定期的に状況を見直し、必要に応じて調整するといいでしょう。将来的には両親の老後の生活支援なども視野に入れ、長期的な計画を立てることも大切です。
 
家族一人ひとりの状況や価値観は異なりますが、互いを思いやり、協力し合う姿勢を持ち続けることが、家族の絆をより強固なものにしていくのではないでしょうか。
 

出典

株式会社モデル百貨 独身実家暮らしのお金事情についての調査(PR TIMES)
令和4年国民生活基礎調査 表番号61 世帯数-1世帯当たり平均仕送り額 仕送り有-仕送り額階級-無・仕送りの種類(複数回答)・世帯主の年齢(10歳階級)別
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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