就職に伴い「上京」してきたのですが、山手線で「品川」から「池袋」まで行くのに「内回り」と「外回り」どちらに乗った方がお得ですか?乗り過ごして「一周」してしまった場合はどうなるのでしょうか?

配信日: 2025.03.06 更新日: 2025.09.26
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就職に伴い「上京」してきたのですが、山手線で「品川」から「池袋」まで行くのに「内回り」と「外回り」どちらに乗った方がお得ですか?乗り過ごして「一周」してしまった場合はどうなるのでしょうか?
新年度も目前となりました。この春から上京する予定という方もいらっしゃるでしょう。東京は、電車の路線が網の目のように張り巡らされています。そのため、上京して電車の路線に困惑する方も少なくありません。特に山手線は、内回りと外回りの区別が難しいと感じる方もいるのではないでしょうか。
 
本記事では、山手線の内回りと外回りで運賃が変わるのかをはじめ、一周してしまった場合の運賃について解説します。
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山手線は「内回り」でも「外回り」でも運賃は変わらない

山手線は環状に運行されている路線で、「内回り」と「外回り」の2つの方向があります。
 
「品川」から「池袋」に向かう場合は、目黒や渋谷、新宿などを通過する「外回り」で向かうのが一般的です。しかし、東京や秋葉原、上野などを通過する「内回り」で向かっても、運賃は変わりません。切符を購入する場合、いずれも同様に「280円」で乗車できます。
 
山手線内の運賃を、表1にまとめました。
 
表1

営業キロ
(運賃計算キロ)
IC運賃 切符の運賃
1~3 146円 150円
4~6 167円 170円
7~10 178円 180円
11~15 208円 210円
16~20 274円 280円
21~25 351円 360円
26~30 428円 430円
31~35 494円 500円

出典:東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)「普通旅客運賃【幹線】」を基に筆者作成
 
東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)は、社会環境の変化や物価・エネルギー価格の高騰などを理由に、2026年3月以降のIC・切符それぞれの運賃を値上げする予定です。「内回り」「外回り」どちらにも適用されるため、注意しましょう。
 

山手線を含む「大都市近郊区間内のみを利用する場合」は「最も安い経路の運賃」で乗車できる

山手線の「内回り」と「外回り」では通過する駅数や距離が異なりますが、どちらも同額で乗車できるのはなぜでしょうか。その理由は、「大都市近郊区間内」に適用される「運賃計算の特例」にあります。この特例は、東京・新潟・仙台・大阪・福岡の大都市近郊区間内に設けられています。
 
東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)によると、「大都市近郊区間内のみを普通乗車券でご利用になる場合は、実際にご乗車になる経路にかかわらず、最も安くなる経路で計算した運賃で乗車することができます」としています。また、「重複しない限り乗車経路は自由に選べますが、途中下車はできません」とも記載があります。
 
ただし、「大都市近郊区間外」を利用する場合は「営業キロ(=乗車駅から下車駅までの乗車距離)」に応じて普通運賃が必要になるため、注意しましょう。
 

乗り過ごして「山手線を一周」してしまった場合の運賃は?

山手線は、乗車した手前の駅まで「大都市近郊区間」の運賃計算特例が適用されますが、同じ駅を2回通過した場合、特例は適用されません。
 
また、山手線一周の営業キロはおよそ34.5キロメートルであり、表1の31~35区分に該当します。表1によると、31~35区分の場合の運賃は、ICカードが494円、切符は500円です。したがって、同じ駅を2回通過した場合は、最大500円かかる恐れがあります。
 

まとめ

山手線の区間は「内回り」と「外回り」どちらも同じ運賃で乗車できるようです。「大都市近郊区間」の「運賃計算の特例」に該当すると、通過する駅や距離が異なっても、特例計算が適用されて同額の運賃を支払います。一方で、同じ駅を2回通過した場合や途中下車してしまった場合は「運賃計算の特例」は適用されないため、注意しましょう。
 

出典

東日本旅客鉄道株式会社
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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