子ども1人の教育にかかる費用は「1000万円」もする!? 国公立でもそのくらいかかるの?
配信日: 2025.03.13

国公立の学校に通うのか、私立の学校に通うのかによっても大きく変わってくるため、さまざまなパターンで予想しておくとよいかもしれません。
本記事では、子ども1人にかかる教育費について、幼稚園から大学までに分けて詳しくご紹介します。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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幼稚園入園から高校卒業までにかかる教育費は?
幼稚園入園から高校卒業までにかかる教育費について「学校教育費」「学校給食費」と「学校以外にかかる費用」に分けてご紹介します。
「学校教育費」と「学校給食費」
文部科学省の「令和5年度子供の学習費調査」によると、幼稚園・小学校・中学校・高校(全日制)における1年間の「学校教育費」「学校給食費」と、卒園・卒業まで通った場合の合計額は表1の通りです。
表1
幼稚園(3歳~) | 小学校 | 中学校 | 高校(全日制) | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
公立 | 私立 | 公立 | 私立 | 公立 | 私立 | 公立 | 私立 | |
1年間の学校教育費 | 6万9362円 | 15万 4062円 |
8万1753円 | 105万 4083円 |
15万 747円 |
112万 8061円 |
35万 1452円 |
76万 6490円 |
1年間の学校給食費 | 1万5235円 | 3万5741円 | 3万8405円 | 5万3601円 | 3万5667円 | 9317円 | - | - |
1年間の合計 | 8万4597円 | 18万 9803円 |
12万 158円 |
110万 7684円 |
18万 6414円 |
113万 7378円 |
35万 1452円 |
76万 6490円 |
卒園・卒業まで通った場合の合計 | 25万 3791円 |
56万 9409円 |
72万 948円 |
664万 6104円 |
55万 9242円 |
341万 2134円 |
105万 4356円 |
229万 9470円 |
出典:文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」を基に筆者作成
幼稚園から高校まですべて公立に通った場合の総額は約260万円、すべて私立に通った場合は約1290万円になります。
「学校以外にかかる費用」
上記でご紹介したのは「必ずかかる費用」です。教育に関連する費用の中には、学校以外にかかる費用もあるでしょう。同調査による学習塾や家庭教師・習い事などの「学校外活動費」をあわせると、幼稚園入園から高校卒業までにかかる費用の合計は以下のようになります。
●公立:約55万円
●私立:約104万円
●公立:約202万円
●私立:約1100万円
●公立:約163万円
●私立:約468万円
●公立:約179万円
●私立:約309万円
学校外活動費も含めて計算すると、幼稚園から高校まで公立に通った場合で約600万円、私立に通った場合だと約1980万円になります。
大学にかかる教育費は?
独立行政法人 日本学生支援機構の「令和4年度 学生生活調査結果」によると、1年間の学費の平均は国立大学が59万8600円、公立大学が58万3000円、私立大学が130万8100円です。この調査が指す「学費」には、授業料やそのほかの学校納付金を始め、修学費や課外活動費・通学費が含まれています。
4年通ったとすると、国立大学の場合は239万4400円、公立大学の場合は233万2000円、私立大学の場合は523万2400円かかる計算です。
幼稚園から高校までの教育費とあわせると、すべて国公立に通った場合で約833万~839万円、すべて私立に通った場合だと約2500万円になります。
また、大学生になると塾や習い事のために親がお金を出すことは少なくなるかもしれませんが、実家から通えず子どもが一人暮らしをする場合は仕送りが必要になると考えられます。そのお金も教育費に含めるのであれば、さらにかかることになるでしょう。
今回の事例では「国公立に通う場合でも1000万円かかるのか?」ということですが、大学で仕送りが必要になるようであれば1000万円以上かかることもあるかもしれません。
幼稚園から大学まで国公立に通っても1000万円近い教育費がかかる可能性はある
子ども1人が幼稚園から大学まで通うのに、教育費がいくら必要になるのか、知っておきたいという人もいるでしょう。
公立か私立、どちらに通うかにもよりますが、仮に幼稚園から大学まですべて国公立に通ったとしても、約800万円以上の費用がかかる可能性があります。
さらに、大学で一人暮らしをする場合は仕送りのことも考えなければならないので、すべてあわせると1000万円以上かかることになるかもしれません。
出典
文部科学省 令和5年度子供の学習費調査の結果を公表します 1 学習費全体の状況(1ページ)
独立行政法人 日本学生支援機構 令和4年度 学生生活調査結果 IV. 集計表 1-1表 居住形態別・収入平均額及び学生生活費の内訳(大学学部・昼間部)(49ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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