33歳独身で「年収350万円」です。同世代の友人はみんな車を持っていますが、私の年収でも維持できるのでしょうか?
配信日: 2025.03.14

そこで今回は、自動車にかかる維持費について解説します。また、車を購入せずに利用する方法などについても紹介します。車の購入を検討している方や維持費が気になっている方は、参考にしてください。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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単身世帯の自動車保有状況
内閣府の「令和6年消費動向調査」によると、単身世帯における乗用車普及率は表1の通りです。
表1
全体 | 51.6% |
男性 | 57.6% |
女性 | 46.8% |
出典:内閣府「令和6年消費動向調査」を基に筆者作成
男女で多少の差はあるものの、単身世帯全体では半数以上が車を所有していることが分かります。そのため、今回のケースのように「友人がみんな車を持っている」と感じるのは自然なことかもしれません。
車にかかる費用
車にかかる費用は、おもに以下の4点です。
・自動車税
・車検代(法定費用、車検基本料など)
・自動車保険料
・維持費(ガソリン代、駐車場代、修理代など)
車を所有すると税金が課されたり、法的な定期点検を受ける義務が生じたりします。そのため、それらにかかる費用も考慮しなくてはなりません。また、ローンを利用した場合はその返済額も考慮する必要があります。
車の種類によってかかる維持費は異なります。ソニー損害保険株式会社の「2024年 全国カーライフ実態調査」によると、おもな車種別の月額平均維持費は表2の通りです。
表2
軽自動車 | SUV・クロカン | セダン | |
---|---|---|---|
平均維持費(月額) | 1万700円 | 1万6000円 | 1万7900円 |
出典:ソニー損害保険株式会社「2024年 全国カーライフ実態調査」を基に筆者作成
車種によって異なりますが、1ヶ月あたり約1万円~2万円前後の維持費がかかるようです。これらの維持費に加えて税金やローンなどを支払う必要がありますので、出費は数万円高くなるでしょう。
年収350万円でも車を持てるのか
総務省統計局の「家計調査(家計収支編)」によると、2024年度の34歳以下単身勤労者世帯における1ヶ月の平均消費支出は表3の通りです。
表3
男性 | 女性 | |
---|---|---|
1ヶ月の消費支出 | 15万1119円 | 20万9962円 |
出典:総務省統計局「2024年度 家計調査(家計収支編)」を基に筆者作成
年収350万円で毎月の手取り月収が約22万円だと仮定した場合、消費支出を差し引くと、1ヶ月あたりの自由に使えるお金は男性で約7万円、女性で約1万円です。女性の場合でも支出を減らせられれば、毎月の維持費として2万円程度は支払えるでしょう。
また、車は所有した後も定期的に乗らなければ不具合を起こしてしまうといわれています。月に2~3回しか乗らない場合は、カーシェアを選択肢にいれるのもよいかもしれません。
利用する車種・サービスや走る距離などにもよりますが、月に2~3回しか乗らない場合にかかる費用の相場は、1ヶ月あたり1万円~2万円前後のようです。カーシェアであれば、基本料金以外は利用しなければ費用は発生しません。
年収350万円でも車種を選んだり節約したりすれば車の購入は可能
総務省統計局の「家計調査(家計収支編)」によると、34歳以下の単身勤労者世帯における1ヶ月の平均消費支出は約15万円~21万円です。年収350万円の場合、支出を減らしたり維持費が比較的安く済む車種を選んだりすれば、車の所有自体は可能といえるでしょう。
注意点として、車は乗る機会が少ないと不具合が生じやすくなります。月に2~3回しか乗らない場合などは、カーシェアを検討するのもよいかもしれません。
かかるコストと利便性を考え、自分のライフスタイルに合った負担のない選択肢を選んでください。
出典
e-Stat政府統計の総合窓口 内閣府 消費動向調査 令和6年3月調査 統計表2 単身世帯 主要耐久消費財等の普及・保有状況
e-Stat政府統計の総合窓口 総務省統計局 2024年 家計調査 家計収支編 単身世帯 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 表番号2 男女,年齢階級別 単身世帯・勤労者世帯
ソニー損害保険株式会社 2024年 全国カーライフ実態調査
ソニー損害保険株式会社 自動車保険
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー