高速道路で「追い越し車線を走り続ける」は実は違反!? あまり“取り締まり”を見かけないのはなぜ?「違反にならないケース」も解説

配信日: 2025.03.15

この記事は約 3 分で読めます。
高速道路で「追い越し車線を走り続ける」は実は違反!? あまり“取り締まり”を見かけないのはなぜ?「違反にならないケース」も解説
高速道路を走っていると、追い越し車線を走り続ける車を見かけることもあります。「ずっと右車線を走っているけれど、これって違反じゃないの?」と思ったことがある人もいるのではないでしょうか。
 
実は、追い越し車線を走り続ける行為は「通行帯違反(道路交通法第20条)」に該当し、取り締まりの対象となります。しかし、実際にこの違反で取り締まりされている場面を見たことがある人はあまりいないのではないでしょうか?
 
本記事では、追い越し車線を走り続ける車が取り締まりされることが少ない理由や、例外的に違反にならないケースなどについて解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

追い越し車線を走り続けるのは「通行帯違反」になる

そもそも「追い越し車線」とは、追い越しのために一時的に走行する車線のことです。そして、道路交通法第20条では、おおまかに以下のように定められています。
 

・車両は、できる限り左側の車線を通行しなければならない
・追い越しが終わったら、速やかに走行車線に戻らなければならない

 
つまり、追い越しが終わった後も追い越し車線を走り続けると「通行帯違反」となり、取り締まりの対象になるのです。なお、違反した場合には違反点数1点が加算され、反則金は普通車の場合で6000円かかります。
 

取り締まりをあまり見かけないのはなぜ?

それでは、なぜ追い越し車線を走り続けている車を頻繁に見かけるのに、あまり取り締まりされている様子を見ないのでしょうか? 考えられる理由を2つ紹介します。
 

より優先順位の高い違反の取り締まりに労力をかけている

警察が高速道路で取り締まりを行う際、「スピード違反」や「あおり運転」などを重点的に取り締まっている可能性があります。これらは事故に直結する危険性が高いため、警察としても優先度を高くしていることが考えられます。
 
その場合、追い越し車線を走り続ける車がいたとしても、よほど危険な場合を除き、見逃されることがあるといえるでしょう。
 

「走り続けたこと」を証明するのが難しい

通行帯違反を取り締まるには、「一定の距離以上、追い越し車線を走り続けた」ことを証明する必要があります。しかし、短時間であれば「追い越し中だった」と言い逃れることができるため、取り締まりが難しい可能性が考えられます。
 
例えば、スピード違反なら「瞬間的な速度」を計測すればすぐに証拠が取れますが、通行帯違反は「どのくらいの距離を走り続けたか」を確認しなければなりません。証拠を押さえるのに手間がかかると言えるでしょう。
 

右車線を走り続けても違反にならないケース

基本的には右車線を走り続けることは違反となりますが、例外的に違反とならない場合もあります。
 
例えば、右側の車線しか走れない状況です。左側の走行車線が工事中だったり、大型車が密集していたりする場合も、一時的に追い越し車線を走り続けることが認められるケースがあります。
 
ほかにも、高速道路の分岐点となるジャンクション(JCT)で右側の分岐に向かう際に一時的に走る場合なども問題ありません。
 

追い越し車線を走り続けると燃費が悪くなる?

追い越し車線を走り続けることは、燃費の面でデメリットがあります。なぜなら、追い越し車線を利用する車は、一般的にスピードが速くなる傾向があるため、燃費が悪くなりやすいのです。
 
具体的には、速度が速いと空気抵抗が増えるため、燃費は悪化してしまいます。また、頻繁にアクセルを強く踏んで加速すると、エネルギーのロスも増えてしまうでしょう。
 

まとめ

「追い越し車線を走り続けるのは違反なのに、あまり取り締まりの現場を見る機会がない」というのはあり得る話ですが、違反であることに変わりはありません。また、周囲の車にとっても迷惑になりやすく、渋滞や燃費の悪化を引き起こす可能性もあります。
 
「追い越しが終わったら、速やかに左の車線に戻る」というルールを守ることで、スムーズな交通の流れを作り、安全な運転を心がけましょう。
 

出典

e-Gov法令検索 道路交通法
警視庁 反則行為の種別及び反則金一覧表
警視庁 交通違反の点数一覧表
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

夫の家事への不安に関するアンケート
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集
FFジャックバナー_ヘッダー用 【PR】
FFジャックバナー_フッダー用 【PR】