処分の仕方が分からず「今までの通帳」をすべて取ってあります。普通ごみとして捨ててしまってよいでしょうか?
配信日: 2025.03.16


執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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通帳を捨てる際の注意点
通帳には氏名や住所、口座番号、残高、取引履歴などが記載されており、そのままの状態で捨てるのは危険といえます。個人情報が流出するリスクが高く、悪用されるかもしれません。
通帳の処分方法は、「銀行に依頼する」「自分で処分する」「回収サービスを行う業者を利用する」の3つがあります。
銀行に処分を依頼する
銀行では新しい通帳に繰り越す際、古い通帳の処分を依頼できる場合があります。ただし、銀行によって対応が異なることがあるため、事前に確認が必要です。また、繰り越しする以前の古い通帳の処分は受け付けていないことが多いため、注意しましょう。
自分で処分する
銀行での処分が難しい場合は、自分で細かく裁断し、燃えるゴミとして処分する方法があります。確実に個人情報を保護するために、以下の手順で行いましょう。
1. 油性マジックなどで個人情報(氏名、住所、口座番号など)を黒く塗りつぶす
2. シュレッダーまたははさみを使って、できる限り細かく裁断する
3. 裁断した紙片をほかのゴミと混ぜて、複数の袋に分けて入れる
4. 燃えるゴミとして出す
ゴミ袋を荒らされる可能性もあるため、通帳を捨てたことを知られないようにする必要があります。
回収・処分サービス業者を利用する
古い通帳を一度に処分する場合は、個人情報が記載された書類を回収して処分するサービスを提供する業者に依頼するのも選択肢の一つです。依頼する際は、個人情報の取り扱いについて、どのような方針で行っているのかを確認しておくといいでしょう。
通帳はいつ処分すればいい?
処分のタイミングは、用途や状況によって異なるといえます。基本的には、繰り越しが済んだ家計管理などの日常的な利用のための通帳は、いつ処分してもいいでしょう。
ただし、ローンの審査などがある場合は直近の取引履歴が必要になることがあるため、少なくとも1年分は保管しておくことをおすすめします。
また、相続や贈与が関係する場合は、相続税や贈与税の申告に備えるため、10年間保管しておくと安心でしょう。手続きにおいて過去の取引履歴が必要な可能性があるためです。
故人の通帳を処分する前には、トラブルを防ぐために不明な点はないか、相続などの手続きは完了しているかを確認しましょう。
オンライン通帳への移行を検討しよう
近年、多くの銀行がオンライン(デジタル)通帳のサービスを提供しています。紙の通帳を使用せず、スマートフォンやパソコンで残高や取引履歴を確認できるため、紛失の心配がなく、繰り越し手続きも不要になり、処分方法に迷うこともなくなるでしょう。
また、ATMや窓口に出向かなくても残高や取引履歴を確認できるほか、通帳発行手数料が不要になることもあるなど、多くのメリットがあるといえます。ただし、オンラインでの操作に不慣れな方や紙の通帳を好む方もいるため、個人の状況や好みに応じて検討するといいでしょう。
通帳は個人情報の流出に注意し、慎重に処分する必要がある
通帳には多くの重要な個人情報が記載されているため、処分は慎重に行う必要があります。自分で処分する場合は必要な部分を塗りつぶし、細かく裁断して捨てましょう。面倒に感じるかもしれませんが、個人情報を守るために安全かつ適切な方法で処分してください。
日常的な生活費の出し入れを記録した通帳などは、繰り越しが済んでいればいつ処分してもいいでしょう。相続や税金などの重要な取引記録がある通帳は、10年程度保管することをおすすめします。
また、今後の通帳管理の負担を減らすためには、オンライン通帳への移行を検討してみるのもいいでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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