子どもの塾代に「月5万円」かけている人がいると聞きました。月5万円は平均的なのでしょうか?

配信日: 2025.03.16

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子どもの塾代に「月5万円」かけている人がいると聞きました。月5万円は平均的なのでしょうか?
子どもの教育費は年々増加傾向にあり、特に塾代にかかる費用が家庭の負担になっているという話をよく耳にします。中には「毎月5万円も塾にかけている」という家庭もあり、本当にそこまで必要なのかと疑問に思う方もいるでしょう。
 
塾代は、通う塾の種類や学年、受験の有無によって大きく異なります。本記事では、実際にどれくらいの費用が一般的なのか、また月5万円の塾代が本当に必要なのかについて解説していきます。
FINANCIAL FIELD編集部

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塾代の平均と月5万円の位置づけ

まず、一般的な塾代の相場を知ることで、月5万円が高いのかどうかを判断できます。文部科学省の「令和5年度子供の学習費調査」によると、学習塾費を支出している場合の1年間にかかる学習塾費の平均は以下の通りです。

小学生(公立):16万円(月額約1万3000円)
小学生(私立):36万6000円(月額約3万円)
中学生(公立):34万9000円(月額約2万9000円)
中学生(私立):32万8000円(月額約2万7000円)
高校生(公立):38万2000円(月額約3万2000円)
高校生(私立):37万5000円(月額約3万1000円)

このデータを見ると、月5万円という金額は小学生から高校生、公立・私立問わず相場よりも高めと分かります。
 
しかし、学習塾費を支出している場合の金額分布では、公立小学校が年間で「~20万円未満」が最も多い以外はすべて「40万円以上」が最多となっています。その中には、年額60万円(月額5万円)の費用をかけている世帯も、少数ではあるもののあると思われます。
 

月5万円の塾代が発生する理由

では、なぜ月5万円もの塾代がかかる家庭があるのでしょうか。下記で、その理由をいくつか見ていきましょう。
 

1. 受験対策のため

中学受験や高校受験、大学受験を目指す場合、塾に通う頻度が増えたり、個別指導を受けたりすることで費用が高くなります。特に中学受験をする家庭では、6年生の1年間だけで年間100万円以上の塾代がかかることもあります。
 

2. 個別指導を選んでいる

集団授業に比べて、1対1や1対2の個別指導塾は料金が高めです。例えば、中学校3年生が有名塾で1回80~90分を週1回受講する場合は、1万6000~1万8000円程度かかります。複数科目の受講や完全マンツーマン指導を選択するとさらに費用が高くなり、月5万円を超えることがあります。
 

3. 複数の塾や家庭教師を併用している

ひとつの塾だけではなく、苦手科目の補習のために別の塾に通ったり、家庭教師をつけたりすることで費用が増えることがあります。特に、難関校を目指す場合は、集団塾+個別指導という組み合わせがよく見られます。
 

4. 映像授業やオンライン講座を追加している

最近では、塾の授業に加えて映像授業やオンライン講座を受講するケースも増えています。これらの追加サービスの費用が加算されることで、最終的に塾の月額が5万円を超えることもあります。
 

月5万円の塾代は本当に必要なのか?

月5万円もの塾代をかけるべきかどうかは、家庭の教育方針や子どもの学習状況によります。必要かどうかを判断するために、以下のポイントを考えてみましょう。
 

1. 目標や学習目的を明確にする

塾に通う目的が、はっきりしているかどうかが重要です。例えば、「中学受験をするため」「難関大学に合格するため」など、具体的な目標がある場合は必要とも考えられます。
 
しかし、「なんとなく成績を上げたい」「みんなが通っているから」という理由であれば、コストを抑えつつ他の学習方法を検討するのもよいでしょう。
 

2. 費用対効果を考える

高額な塾に通っているからといって、必ずしも成績が上がるとはかぎりません。子どもがその塾の授業に合っているか、効率よく学習できているかを定期的に確認し、無駄な出費になっていないか見直すことが大切です。
 

3. 他の学習方法と比較する

塾だけが、学習の手段ではありません。通信教育やオンライン教材、自宅学習を組み合わせることで、より費用を抑えながら効果的に学ぶことも可能です。特に、最近は人工知能(AI)を活用した個別最適化学習の教材も増えており、塾に通わずに学習を進める選択肢も広がっています。
 

塾代を抑えるための工夫

塾代が家計の負担になっている場合、以下の工夫をすることでコストを抑えながら効果的に学習を進めることができます。
 

1. 必要な科目だけを受講する

すべての科目を塾で学ぶのではなく、苦手科目だけに絞ることで費用を抑えられます。
 

2. 集団指導を活用する

個別指導よりも費用の安い集団指導塾を選ぶことで、コストを抑えつつ学習の質を確保できます。
 

3. 無料や低価格のオンライン教材を活用する

オンライン学習サービスを利用すれば、月数千円程度の比較的低コストで充実した学習が可能です。
 

4. 塾の割引制度を活用する

兄弟割引や友だち紹介制度、特待生制度を利用すると、費用を抑えられる場合があります。また、塾によっては一定期間以上通い続けることで適用される、長期通塾割引制度が設けられているところもあります。さらに、早期申込割引を利用することで授業料が割引になるケースもあります。
 

必要な塾代を見極め、賢く教育費を使おう

子どもの塾代に月5万円をかけるかどうかは、家庭の教育方針や目標によって異なります。受験対策や個別指導が必要な場合、高額な費用がかかることもありますが、必ずしも全員にとって必要なわけではありません。
 
大切なのは、塾に通うことが本当に必要かどうか、通う塾が子どもに合っているかなどを見極め、効果的な学習方法を選ぶことです。費用対効果を考えながら、最適な学習環境を整え、子どもにとって最もよい教育を提供していきましょう。
 

出典

文部科学省 令和5年度子供の学習費調査
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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