小学5年生のわが子の塾代は「月12万円」ほど。地元の友人に伝えたら驚かれましたが、「中学受験塾」なら当たり前ですよね? 費用の内訳を詳しく解説
配信日: 2025.03.23

「塾代が月に12万円」と聞くと驚いてしまう人もいるかもしれませんが、実際に中学受験を経験している家庭では珍しいことではありません。では、なぜ塾代がここまで高額になるのでしょうか?
本記事では、中学受験塾にかかる費用の内訳、さらに費用を抑える方法について詳しく解説します。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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中学受験塾の塾代が高くなる理由
中学受験塾の費用が高額になるのは、基本の受講費以外にもさまざまな費用がかかるためです。
まず、基礎講座の授業料に加えて、特別講座の受講費、季節講習代、模試や試験の費用、テキスト代などのほか、塾によっては管理費などの雑費が発生することもあります。特に6年生になると、志望校別の対策講座が追加されるなど、難関校を目指すほど受講する講座の種類が増える傾向があります。
さらに、テキスト代が1年間で4回にわけて請求される塾もあり、模試や特別講座の有無によっても月ごとの費用にばらつきが出るのが一般的です。
そのため、「毎月12万円」というわけではなく、月によって10万円前後のときもあれば、20万円を超えることもあるのが実情で、費用の総額は、塾のシステムや受講する講座数によって大きく異なります。
中学受験塾にかかる費用はどれくらい?
中学受験塾の費用は、ホームページに詳しく記載されていないことが多く、実態をつかみにくいのが現状です。さらに、塾によってカリキュラムや料金体系が異なるため、比較しにくい面もあります。ここでは首都圏・関西圏の大手塾の6年生の費用例をみていきましょう。
・必須講座(3教科) 5万3900円
・試験代(毎月必須) 4400円
・諸雑費 1650円
合計 5万9950円
この場合、最低でも月に約6万円がかかる上に、テキスト代が年間6万2172円(4回分割)かかるため、月によってはさらに請求額が上がります。加えて、必須講座の科目には社会が含まれておらず、追加受講する場合は1万3200円かかり、テキスト代も別途必要です。
難関校を目指す場合、基本講座に加えてさらにレベルの高い講座が用意されています。
・追加講座(1教科) 1万1000円から1万5400円
3教科受講(国語・算数・理科)した場合、3万9600円となり、社会も含めて上記全てを合計すると11万2750円となります。
また、6年生になると志望校別の対策講座が設けられ、1講座あたり1万1000円から1万6500円の費用がかかります。難関校向けの講座になるほど、金額が高くなる傾向があります。
・確認テスト(年3回) 1回5500円
・志望校別試験 1回5500円
・季節講習(春・夏・冬) 費用は別途
志望校に応じて受講する講座や模試を選択する必要があるため、人によって最終的な費用総額には差が生じることになりそうです。
中学受験塾の費用を抑えるには?
中学受験塾の費用を抑えるには、受講する講座を厳選することが大切です。講座を詰め込みすぎると消化不良を起こし、かえって学習効果が下がることもあるため、子どもが無理なくこなせる範囲を見極めることも大切でしょう。
また、通信教育を活用するのも1つの方法です。Web上で授業を受けたり、通塾生と同じ試験を受けたりできるため、費用を抑えながら学習を進めることが可能です。ただし、家庭での学習管理が必要になるため、親のサポートが求められる点はデメリットとして考慮し、よく検討してみてください。
まとめ
中学受験塾の費用は高額なため、その後の中学校の学費も考慮しながら慎重に選ぶことが重要です。費用を抑えるには、通信教育の活用も1つの方法となります。
また、中学受験塾では、実際の負担額が分かりにくいのが現状です。そのため、中学受験を経験していない人には「月12万円はあたり前」が想像しにくく、認識の差が生まれやすいと言えるでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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