繰り越した「通帳」を保管しています。もう使うこともないしいらない気がするのですが、捨てても問題ないのでしょうか?
配信日: 2025.03.24


執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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古い通帳のおすすめ保管期間
銀行の通帳は取引の履歴を記録する大切なもので、一定期間の保管が必要です。ここからは、状況別にどのくらいの期間通帳を保管しておくべきか解説します。
1. 家計管理のために通帳を活用する場合
将来的に、過去の残高を比較したり毎月の支出や収入を振り返ったりすることがあるかもしれません。古い通帳は2~3年程度保管しておきましょう。過去の支出や収入の推移を把握しやすくなります。
2. ローンを組む予定がある場合
住宅ローンなどの審査では、過去6ヶ月以上の通帳コピーの提出を求められる場合があります。収入の安定性を確認されることもあるため、古い通帳を最低でも1年以上保管しておくと安心です。
3. 相続や贈与に関わる場合
故人の通帳を処分する際には、相続や税務に関わる問題が生じる可能性があるため注意が必要です。
通帳に記載された残高を確認した後も、相続手続きが完了するまでは、すべての通帳を安全な場所に保管しておくことが大切です。贈与や相続が発生する可能性がある場合には、相続税の申告などに備えて、過去7年分の取引履歴が確認できる通帳を保管しておくとよいでしょう。
不要になった通帳を安全に処分する方法
使わなくなった通帳はいつでも処分できますが、個人情報が詰まっているため、処分する際には注意が必要です。通帳には名前や住所だけでなく、資金の流れが詳細に記載されており、適切に処理しないと悪用されるリスクがあります。
銀行によっては、古い通帳の処分を窓口で依頼できる場合もあります。気になる方は、事前に銀行へ確認してみるとよいでしょう。
自分で処分する場合
通帳を処分する際は、個人情報の流出を防ぐために慎重に対応しましょう。
まず、油性マジックを使って「住所・氏名・届出番号・届出印・磁気テープ」などの重要な情報をしっかり塗りつぶします。次に、シュレッダーやハサミでできるだけ細かく裁断することで、情報の復元を防ぎやすくなります。
また、安全に処分するために、切り刻んだ通帳を新聞紙や不透明な袋で包み、外から内容が見えないようにすると安心です。さらに、細かく切った紙片を他のゴミと混ぜて捨てるか、複数回に分けて燃えるゴミとして捨てることで、より安全に処分できます。こうした工夫をすることで、個人情報を守りながら適切に処分できます。
デジタル通帳なら長期間の履歴管理も安心
紙の通帳は、処分の手間や個人情報漏えいのリスクがあるため、不安を感じる方も少なくありません。そんな方におすすめするのがデジタル通帳です。
近年、インターネットバンキングの普及により、多くの銀行が紙の通帳からデジタル通帳への切り替えを推奨しています。デジタル通帳は、スマホやパソコンを使って簡単に預金を管理できるのが大きなメリットです。また、最大で30年前の明細を無料で閲覧できる銀行もあるため、長期間の履歴管理がスムーズに行えます。
処分した通帳の履歴照会はできるのか?
通帳を処分した後でも、多くの金融機関では一定期間内であれば窓口で過去の取引履歴を照会することが可能です。ただし、金融機関や口座の種類によって照会可能な期間や手続き方法、手数料などが異なります。
例えば、ゆうちょ銀行では、過去10年以内の入出金履歴を照会できます。ただし、照会する場合は1冊につき1100円の手数料が発生します。10冊分の通帳について照会をする場合は1万1000円ものコストがかかるため、履歴を確認するだけで大きな負担となる可能性があります。そのため、通帳の管理は慎重に行うことが重要です。
不要になった通帳は適切な方法で安全に処分しよう
不要になった通帳は処分しても問題ありませんが、適切な方法で安全に処理することが大切です。通帳には個人情報や資金の流れが詳しく記載されているため、そのまま捨ててしまうと悪用されるリスクがあります。
処分する際は、個人情報が漏えいしないように気を付けましょう。油性マジックを使って住所や氏名、届出番号、届出印、磁気テープなどの重要な情報をしっかりと塗りつぶしてください。
その後、シュレッダーやハサミを使ってできるだけ細かく裁断することで、情報の復元を防ぎやすくなります。また、安全性を高めるために、切り刻んだ通帳を新聞紙や不透明な袋に包み、外から内容が見えない状態にして捨てると安心です。
さらに、細かく切った紙片を他のゴミと混ぜて捨てるか、複数回に分けて燃えるゴミとして捨てることで、より安全に処分できます。
なお、一部の銀行では、新しい通帳を発行した際に、古い通帳を窓口で廃棄してもらえる場合があります。不安がある場合は、事前に銀行へ確認してみるとよいでしょう。
出典
株式会社ゆうちょ銀行 よくある質問 Q 昔の入出金の状況を知りたいのですが、何年前まで照会できますか。
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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