小学生の子どもが「3人」いる友人。中高一貫の「私立中学」に全員進学させるそうですが、かなり学費がかかりますよね? 年収がいくらあれば通わせられるのでしょうか?

配信日: 2025.03.25

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小学生の子どもが「3人」いる友人。中高一貫の「私立中学」に全員進学させるそうですが、かなり学費がかかりますよね? 年収がいくらあれば通わせられるのでしょうか?
「子ども3人、全員私立?」
 
こんな話を聞くと、思わず「一体どれくらいお金がかかるの?」と気になってしまうかもしれません。
 
私立中学校の学費は高額なイメージがあり、しかも3人分ともなると、その負担は相当なものになりそうです。実際、私立の中高一貫校に通う場合、6年間でどれほどの費用が必要なのでしょうか?
 
また、子どもの年齢差によっては、一度に3人分の学費が重なる時期もあります。そのとき、家庭の年収はいくら必要になるのでしょうか?
 
本記事では、それぞれ2学年差の子ども3人が中高一貫の私立中学校へ進学した場合の費用について解説し、どれぐらいの年収があればそれが実現できるのか検証します。
FINANCIAL FIELD編集部

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中高一貫の私立中学校の学費は?

私立中学校の学費は学校によって異なりますが、例えば、兵庫県にある有名進学校「灘中学校」の場合、入学時にかかる費用は、入学金25万円と施設費25万円の合計50万円です。
 
年間の授業料は、中学で46万8000円、高校で48万円となっており、6年間の合計は約384万円になります。これに加え、学校維持協力金や冷暖房費、生徒会費などの諸経費として、年間20万4000円が必要です。
 
これらを合計すると、1人あたり6年間で約507万円かかることが分かります。ただし、これは学校に支払う基本的な費用のみであり、実際には通学費、教材費などの追加費用も発生すると考えられます。子どもが3人いる場合、学費だけで合計1520万円以上が必要となり、在学時期が重なる際には、一度に多額の出費が発生することになります。
 
なお、私立は各学校によって学費の差が大きいため、あくまで目安として考えてください。
 

2学年差の子どもが3人私立の中高一貫校に通った場合、年収はいくら必要?

2学年差で進学すると、上の子が高校2年生のときに真ん中の子が中学3年生、一番下の子が中学1年生となり、3人分の学費が同時にかかる時期が2年間あります。
 
灘中学校・高校(2024年度)の学費をもとに計算すると、

・中学生1人あたりの年間学費:67万2000円
・高校生1人あたりの年間学費:68万4000円

 
3人分が重なる年は、中学生2人+高校生1人で年間約203万円が必要です。さらに、3人分の交通費やテキスト代、昼食代などを含めると年間300万円以上の支出となる可能性があります。また、一番下の子が入学したときには入学金と施設費の50万円も必要です。
 
仮に年間600万円の生活費がかかる場合、学費の300万円が加わり、年間の総支出額は900万円になります。1ヶ月当たり75万円、つまり、子どもの学費関連だけで「手取り月収75万円が必要になる」と考えると、イメージしやすいかもしれません。これを年収に換算すると、おおよそ年収1300万円が必要になる計算です。
 

私立高校無償化の影響は?

現行の高等学校等就学支援金制度では、子どもが私立高校に通う年収約590万円未満の世帯を対象に、年間39万6000円までの授業料支援が行われています。
 
現在、政府与党内では所得制限の撤廃が検討されており、世帯年収に関係なく授業料の負担が軽減される可能性があります。実現すれば、子ども3人を私立に通わせる際の経済的負担が大きく軽減されるでしょう。
 

まとめ

2学年差の子ども3人を私立の中高一貫校に通わせる場合、3人分の学費が重なる2年間には年収1300万円程度が必要だと分かりました。もちろん、年収が届かなくても、事前に貯金をしておけば学費をまかなうことは可能です。
 
また、今回の試算はあくまで目安であり、夫婦共働きであるかどうかや、家計の支出状況によって必要な年収は変わります。さらに、私立校の学費は学校ごとに異なるため、もっと高額になる可能性がある点にも留意が必要です。
 
とはいえ、高校無償化の拡充が進めば負担が軽減される可能性があり、実現すれば年収が1300万円なかったとしても、子ども3人を私立中高一貫校へ進学させることも検討できるようになるでしょう。
 

出典

文部科学省 高校生の学びを支えます。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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