小学生の息子の同級生のほとんどは「持ち家」に住んでいるそうです。うちは賃貸なのですが、珍しいのでしょうか?
配信日: 2025.03.25

「持ち家に住んだ場合、住宅費はどのくらいかかるのか?」「賃貸よりメリットは大きいのか?」など、疑問に思うこともあるかもしれません。
本記事では、賃貸住宅に住んでいる子育て世帯の割合をご紹介するとともに、毎月の生活費の平均や賃貸住宅のメリット・デメリットについてもまとめています。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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賃貸住宅に住んでいる子育て世帯の割合
株式会社小学館が2022年に実施した「子育て世代のお金の実態と子どものマネー教育」に関する調査によると、0歳~小学6年生までの子どもがいる世帯のうち、賃貸住宅に住んでいる割合は26.1%ということです。一方、持ち家に住んでいる世帯は全体の約68.0%で、そのうち、戸建てが53.6%、マンションなどの集合住宅が14.4%となっています。
ただし、こちらの調査は小学校入学前の子どもがいる家庭も含まれているため、今回の事例に出てくる「小学生の息子の同級生のほとんどが持ち家に住んでいる」ことの証明にはならないかもしれません。
しかし、別のアンケート調査では「子どもが転校することにならないよう、入学前に持ち家を購入した」と答えている人も多いことが分かっていることから、小学校に入るタイミングで持ち家を購入した人も少なくないと考えられます。入学前までは賃貸住宅に住んでいたとすると、子どもが小学生の世帯の賃貸率はもう少し低くなる可能性があります。
毎月の生活費から住まいにかけられる費用を計算するには?
賃貸に住んでいると、「ローンの返済を考えると月々の家賃を支払うのとそれほど変わらないのでは?」と感じることもあるかもしれません。
実際のところ、住まいにかけられる費用がどのくらいあるのかを確認するために、総務省統計局の「2024年家計調査(家計収支編)」より、勤労者世帯(60歳未満)の3人家族と4人家族の1ヶ月の平均支出を表1にまとめました。
表1
項目 | 3人家族 | 4人家族 |
---|---|---|
金額 | 金額 | |
食料 | 8万4708円 | 9万4962円 |
光熱・水道 | 2万2157円 | 2万2733円 |
家具・家事用品 | 1万3473円 | 1万2710円 |
被服及び履物 | 1万1622円 | 1万4008円 |
保健医療 | 1万3426円 | 1万2942円 |
交通・通信 | 4万7605円 | 5万2356円 |
教育 | 1万9728円 | 3万3497円 |
教養娯楽 | 3万22円 | 3万5064円 |
その他の消費支出 | 5万8848円 | 4万9048円 |
合計 | 30万1589円 | 32万7320円 |
出典:総務省統計局「2024年家計調査 家計収支編」を基に筆者作成
住居費は住んでいる地域や住居形態などによって差が出るため、表1に含んでいません。住居費以外の生活費を収入から差し引き、住まいにかけられる費用を計算してみるといいでしょう。
賃貸住宅のメリット・デメリット
持ち家にはない賃貸住宅のメリットとデメリットも確認してみましょう。
賃貸住宅のメリットには、まず「気軽に住み替えができる」というメリットがあります。子どもの人数やライフスタイルの変化などに柔軟に対応することが可能です。また、固定資産税や不動産取得税など、持ち家を保有している人が支払う必要のある税金を支払わずに済むというメリットもあります。
一方、内装や設備などを自分で決められないことや、退去する際に原状回復が必要なこと、老後も家賃を払い続けなければならないことなどのデメリットもあります。
こうしたメリット・デメリットも踏まえたうえで、今後の住まいについて慎重に検討するといいでしょう。
小学生の子どもがいる世帯で賃貸に住んでいる割合はあまり多くないと考えられる
0歳~小学6年生までの子どもがいる世帯で、賃貸住宅に住んでいるのは全体の26.1%ということです。別調査では「子どもの入学前に持ち家を購入した」という回答も多数見られたため、「小学生の子どもがいる世帯」のみで考えるともう少し割合は減る可能性があります。
しかし、周りに持ち家に住んでいる人が多いからといって、自分たちにも持ち家が合うとは限らないでしょう。毎月の生活費から住まいにかけられる費用を計算してみたり、賃貸住宅のメリット・デメリットを確認したりしたうえで、慎重に検討することをおすすめします。
出典
株式会社小学館 育て世代のお金の実態と子どものマネー教育に関する調査(PRTIMES)
総務省統計局 政府統計の総合窓口(e-stat) 2024年家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 第3-1表
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー