飲食店でよく見かける「ネコ型配膳ロボット」。配膳ロボットが運ぶ料理を「横取り」されるリスクはないの?人件費削減以外のメリットやデメリットを紹介
本記事では、配膳ロボットの導入事例やメリット・デメリット、そして「横取り」リスクへの対策について解説します。
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
すかいらーく、1年半で3000台のネコ型配膳ロボットを導入
株式会社すかいらーくホールディングスは、わずか1年半で全国の店舗に3000台のネコ型配膳ロボットを導入しました。このプロジェクトは、「従業員の働く環境を整えること」と「客席の回転率を上げること」を狙って進められました。
配膳ロボットの導入により、ピークタイムの対応がスムーズになり、スタッフの負担軽減やサービス向上につながっています。
配膳ロボットの導入で人件費以外にも多くのメリット
配膳ロボットの導入は、人件費削減だけでなく、以下のようなメリットもあります。
●業務効率の向上
●エンターテインメント性の向上
●非接触サービスの提供
ロボットが料理の提供や食器の下げ膳を担当することで、スタッフは接客やその他の業務に集中でき、業務全体の効率が向上するでしょう。
また、ロボットには触れると声を出すなどの反応機能があり、特に子どもに人気です。ネコ型のかわいらしいデザインや音声案内も話題となり、顧客満足度の向上や来店意欲の促進につながることが期待されます。感染症対策としてスタッフと顧客の接触を減らし、非接触サービスを提供することも可能です。
配膳ロボット導入のデメリットと「横取り」リスクへの対策
一方で、配膳ロボットの導入には以下のようなデメリットも存在します。
●導入コスト
●オペレーションの見直し
●料理の取り間違い
ロボットの導入には、1台あたり300万円以上の初期投資が必要になることもあり、中小規模の店舗にとっては大きな負担となる場合があります。また、ロボットに合わせて床の段差の改善やスタッフ業務の見直しが必要になることも少なくありません。
さらに、配膳ロボットによるトラブルとして、他の客が運ばれてきた料理を「横取り」するリスクも報告されています。例えば、とある飲食店では、ロボットが運んだ別の客の料理を取ってしまう事例が発生し、運営会社が謝罪する事態となりました。これは意図的な行為か、単なる勘違いかは分かっていないようです。
こうした問題への対策として、店側は入店時やオーダー時にロボットの利用方法を説明し、料理到着時にはテーブル端末でどの棚から取るべきかを知らせる工夫を行っています。
まとめ
配膳ロボットは、飲食業界の人手不足や業務効率化、非接触サービスの提供といった課題解決につながる一方、料理の取り間違えなどの問題も浮上しています。これらの課題を克服するためには、技術的な改良や運用面での工夫が必要です。
今後も配膳ロボットの活用が広がる中で、店側はこれらの課題に対応しつつ、よりいいサービス提供を目指すことが求められています。
出典
株式会社すかいらーくホールディングス すかいらーく「ネコ型配膳ロボ」3000台導入を成功させた「特命チーム」に迫る
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
