電子マネーの普及で「硬貨の製造」が減少!いまだに「現金主義」なのですが、電子マネーに切り替えたほうがいいのでしょうか?
ですが昨今は社会全体がキャッシュレス化にシフトし、硬貨の製造すら減少している時代のようです。現金主義を続けることは、果たして得なのか、それとも損なのか? その判断材料を一緒に見ていきましょう。
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電子マネーの普及で硬貨製造が減少? 最新データで見る現状
近年、日本ではキャッシュレス決済の利用が急速に拡大しています。経済産業省の発表によると、2024年のキャッシュレス決済比率は42.8%に達し、総額は141兆円に上りました。
表1
| 決済額 | 割合 | |
|---|---|---|
| クレジットカード | 116.9兆円 | 82.9% |
| デビットカード | 4.4兆円 | 3.1% |
| 電子マネー | 6.2兆円 | 4.4% |
| コード決済 | 13.5兆円 | 9.6% |
| 合計 | 141兆円 | - |
出典:経済産業省「2024年のキャッシュレス決済比率を算出しました」を基に筆者作成
このようなキャッシュレス化の進展により、硬貨の需要が減少し、製造枚数も大幅に減少しているようです。造幣局が公表している「年銘別貨幣製造枚数」によると、1円玉の製造枚数は、1990年の約28億枚から2020年には約53万枚にまで減少しました。
財務省が発表した令和6年度の貨幣製造計画でも、1円・5円・50円硬貨の製造枚数は約52万枚にとどまっています。このような状況は、キャッシュレス決済の普及が硬貨の製造に直接影響を与えていることが考えられるでしょう。
現金派が知っておきたい! 電子マネーのメリットとデメリット
電子マネーの利用には多くのメリットがあります。支払いがスムーズなので手間と時間の節約になり、ポイント還元やキャンペーンなどの経済的なメリットも受けられます。さらに、現金を持ち歩く必要がないため、紛失や盗難のリスクを減らせるのも大きなメリットといえるでしょう。
一方で、電子マネーの利用にはいくつかのデメリットもあります。例えば、スマートフォンやインターネット環境が必要であるため、機器の操作に不慣れな方や高齢者にとってはハードルが高いと感じる人もいるかもしれません。
また、システム障害やセキュリティーの問題も考慮する必要があるでしょう。さらに、電子マネーの種類が多いため、店舗によっては自分が普段使用している電子マネーが利用できない場合もあるため注意が必要です。
キャッシュレス化が進む日本、現金主義は時代遅れ?
日本でもキャッシュレス化が進んでいますが、現金主義が完全に時代遅れというわけではありません。現金には匿名性や災害時の利用など、独自の利点があります。また、現金しか受け付けない店舗やサービスもあるため、現金は依然として必要です。
現金と電子マネーには、それぞれ利便性とリスクがあります。自分のライフスタイルや目的に応じて、両者を適切に使い分けることが、これからの時代には求められるでしょう。
まとめ
電子マネーの普及により、硬貨の製造枚数が減少しているのは事実のようです。しかし、現金と電子マネーのどちらが優れているかは一概にはいえません。それぞれにメリットとデメリットがあり、個人のライフスタイルや価値観によって最適な選択は異なります。
電子マネーの便利さは、実際に使ってみて初めて実感できる部分もあります。まずは一度使ってみて、その使い勝手を自分で確かめてみてはいかがでしょうか。
出典
経済産業省 2024年のキャッシュレス決済比率を算出しました
造幣局 年銘別貨幣製造枚数
財務省 令和6年度の貨幣の製造枚数を改定しました
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
